- 「派遣添乗員を副業するのは稼げるのかな」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
この記事でわかること
- 添乗員の仕事内容
- 添乗員の給与
- 添乗員の辛いところ
- 添乗員になる方法
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、出張手配×法人営業×添乗
- 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
- 添乗経験:国内・海外計100本ほどで、一般団体・教育旅行・視察旅行
結論から言うと、月3万円は稼げます。
具体的には月2回、国内日帰りバスツアーの添乗をすればOKです。
「生計を立てるための添乗員」はおすすめしません。
しんどすぎるからです。
「副業」や「成長」のためならおすすめします。
本記事では、派遣添乗員を副業にすることについて解説します。
Contents
派遣添乗員の副業で月3万円は稼げる【生計はムリ/成長を目的に】
派遣添乗員の副業は月3万円は稼げます【月2回、週末だけ添乗する】
結論、副業としての添乗員は月3万円は稼げます。
理由は、日帰りバスツアーで1日17,000円(打ち合わせ、精算含む)ほど稼げるからです。
平日に本業を持っている人が添乗できるのは週末だけです。
日帰りバスツアーでも8〜10時間は拘束されます。
したがって、月2本の日帰りバスツアーに出て、月3万円くらいです。
さらに条件を言えば、HISの日帰りツアーの取り扱いのある添乗員派遣会社です。
HISのバスツアーのドキュメント(名簿や資料)は事前に自宅に郵送されますので、旅行会社に行かなくてもすむからです。
ツアー終了後の精算も、旅行会社に行く必要はありません。
他のバスツアーでは、ツアー前後の「打ち合わせ、精算」で旅行会社に行く必要があるのです。
つまり、必要日数は3日(打ち合わせ1日+添乗1日+精算1日)が必要なのです。
HISの日帰りバスツアーであれば、すべて郵送で済みます。
添乗が稼働できる1日があればいいのです。
ただ「添乗は給与の割にはハードな仕事である」も付け加えておきます。
本業でヘトヘトの人には毎週末は厳しいはずです。
ゆえに月2回くらいが標準的かと思うのです。
添乗員の仕事内容は2つ
以下のとおり。
- 行程の管理
- 安全の確保
決められたスケジュールに沿って、旅行者の安全を確保しながら、行程を円滑に進める仕事です。
細かく言えば、集合時間の場所・時間の設定、レストランやホテルへの連絡、観光地での誘導・精算、トラブル対応・処理、などやることは多いです。
ただ本質はあくまで「行程の管理」と「安全の確保」の2つです。
添乗員の詳しい仕事内容は「添乗員の仕事内容とは?【添乗歴18年のツアーコンダクターが解説】」をご参考ください。
添乗員の給与とは?
時給1,300円前後で設定されています。
前後の打ち合わせ、精算手当がそれぞれ2,500円くらいです。
添乗10時間とすると約17,000円(内訳は以下)
- 添乗日当:1,300円×9時間(別途、休憩1時間)=11,700円
- 打ち合わせ手当:2,500円
- 精算手当:2,500円
日本添乗サービス協会によると、一般的な添乗賃金は下記のとおり。
金額は登録する添乗員派遣会社によります。
一般的な添乗賃金
国内添乗…7,000円~12,000円(1日あたり)
海外添乗…8,000円~25,000円(1日あたり)
(備考)経験、能力、年齢のほか、旅行会社の評価などを参考に添乗員派遣会社が決めます。添乗付加手当
事前の打ち合わせや精算などの手当です。
金額は派遣会社と旅行会社との契約により決められ、その中から添乗員に支払われます。
それぞれ1,000円~3,000円程度が多いです。
添乗した分だけ、確実に給与で返ってきます。
添乗員の実態は「現実のツアーコンダクター像とは?【年齢、性別、給料、保険、労働日数、休暇について解説】」で解説しています。
添乗員の辛いところは?
トラブルです。
「トラベルはトラブル」と言われます。
トラブルが重なるツアーはしんどいです。
具体的には以下のとおり。
- 渋滞
- 予約が取れていない
- 列車や航空機の遅延や欠航
- お客さまの理不尽なクレーム
気を使う仕事ですので、体力に自信のない方は1日で嫌になります。
何事も慣れですが、私は初めての日帰り添乗でヘトヘトになりました。
バスに座っていただけにもかかわらず、です。
しかしやりがいはピカイチです。
今まで「添乗」よりやりがいを感じた仕事はありません。
»【添乗員の仕事のやりがいとは】5つのポイントを添乗歴18年が解説
添乗員に向いている人は?向いていない人は?
添乗員に向いている人
- 成長したい人
- 体力のある人
- 人が好きな人
- 旅行が好きな人
- 自由な時間がある人
- 語学力を活かしたい人
- 色々な人に出会いたい人
- 色々なものを食べたい人
- 色々なところに行きたい人
- 退屈な毎日に刺激が欲しい人
お金を目的にせず「たまに添乗に行って非日常を味わいたい」という動機もありです。
添乗員に向いていない人
・人間が嫌いな人
・外に出たくない人
・体力に自信がない人
・リーダーシップのない人
派遣添乗員は自分のライフスタイルに合わせて仕事ができるのが魅力です。
・週に1回だけ添乗したい
・月に2回だけ添乗したい
・繁忙期はバリバリ添乗して、閑散期は休みたい
上記のように多種多様な働き方を選べるのです。
添乗員の適性については「【添乗員の適正とは】向いている、向いていないがわかる質問28個」で解説しています。
どうすれば添乗員になれる?
添乗員派遣会社に入ることです。
添乗員には「旅程管理主任者」資格が必要です。
多くの添乗員派遣会社では未経験から資格取得までサポートしています。
資格は2種類
- 国内旅程管理主任者=国内添乗ができる
- 総合旅程管理主任者=国内・海外添乗の両方ができる
国内・海外とも合格率は90%以上です。
海外は英語の試験もありますが、英検準2級程度のレベルです。
詳しくは下記記事で解説しています。
派遣添乗員を副業でする目的を、成長にするのもあり
添乗員の副業は、ハードな割には稼げないです。
「1日1時間だけやって、月に数万円稼げる」のような副業ではありません(もちろん、そんなものは存在しません)
目的を自分の成長にする
思ったより稼げないので、派遣添乗員は辞めておくのもありです。
ただし、「自分を成長させたい」という向上心旺盛な方には、添乗員は適しています。
- 色々な人に会える
- ドキドキ、ワクワクする
- 無料で色々なところへ行ける
添乗は自分を成長させる究極のサービス業です。
宿泊を伴う添乗であれば、お客さまと寝食を共にするまれな職業です。
未経験でもできますが、必要とされる森羅万象の知識に終わりはありません。
クリアのないゲームのようなものです。
添乗を楽しめるようになる頃には、一段と成長した自分に気づけます。
成長するために添乗をするのです。
大きく稼ぎたい人はどうすればいいの?
他の副業にシフトしたほうがいいです。
どうしても添乗で大きく稼ぎたい(月10万円)のであれば、週末はすべて日帰り添乗で埋め尽くし、「打ち合わせ」「精算」は本業の合間になんとかするしかありません。
しかし会社勤めをしている方であれば、現実的に会社を抜け出すのは難しいです。
ライターやブロガーなど、在宅やリモートワークで自由に仕事ができる人であれば現実的です。
»【適応障害で休職中】在宅ワークのメリットとデメリット
仕事がないときはどうすればいいの?
旅行には閑散期があります。
12月、1月などの寒い時期は人は動きません。
添乗の仕事も減ります。
しかし「旅行綜研」では「日帰りスキーツアー」の仕事もあります。
「仕事に困ることはない」と説明会で聞きました。
仕事量を減らしたくない人は、添乗以外の仕事を紹介している派遣会社もありです。
» 旅行綜研の説明会の詳細を見る
なお添乗員派遣会社の一覧については「添乗員派遣会社35社の完全まとめ【基本情報や特徴、待遇を比較】」にまとめています。
結局、どこの添乗員派遣会社がいいの?
それほど違いは無いです。
旅行会社からの日帰りバスツアーを担当するからです。
派遣会社のバスツアーを担当するわけではありません。
唯一、給与面については添乗員派遣会社ごとに若干の差はあるかもしれません。
ただ「あくまで何十円か」です。
それ以上の開きがあると添乗員派遣会社の競争力がなくなります。
気にしなくてはいけないのは、取り扱い旅行会社です。
どんな旅行会社のツアーを扱っているかは要チェックです。
ツアーにより客層も違います。
「合う、合わない」はあります。
説明会で聞くべきポイントは以下のとおり。
- 取り扱い旅行会社
- 旅行会社の顧客年齢層
- 派遣登録後のバスツアーの流れ
- どんな感じで仕事が割り当てられるのか
おすすめの添乗員派遣会社3社とランキング
- 株式会社旅行綜研:大手旅行会社の仕事が多い
- 株式会社フォーラムジャパン:優良派遣事業者認定
- 株式会社J&Jヒューマンソリューションズ:JTBブランド
「副業で国内バスツアーだけしたい」
「月1万でもいい」
このような方でも、自分のスケジュールに合わせて仕事ができるのが派遣添乗員の魅力です。
3社の比較は「おすすめの添乗員派遣会社3社をランキングで比較【口コミ・評判】」で解説しています。
「エコールインターナショナル」は、web上(e-callシステム)で自由に仕事をアサインできるので副業がやりやすいです。
» 添乗員派遣会社エコールインターナショナルの特徴5つと評判12個
まとめ:副業の派遣添乗員で稼ぐために読んでおくべき本【無料説明会もあり】
最後におすすめ本を紹介します。
添乗のおすすめ本3冊
添乗のイメージがつかめます。
- 添乗で1番役立った本:日本一の添乗員が書いた接客業のおすすめ本【添乗は究極サービス業】
- 海外添乗の体験談がつまった本:マンデラの海外添乗員の働き方がわかる本【失敗から気づきを得る】
- 1番面白かった派遣添乗員の本:【書評】『派遣添乗員ヘトヘト日記』でわかる添乗員の苦しさ、面白さ
無料説明会に参加してみるのもあり
「添乗員に興味はあるけれど、もうちょっと詳しく話を聞いてみたい」という方は、添乗員派遣会社の無料説明会が有益です。
添乗員派遣会社の説明会に参加すると、説明会後に「面談」がありますが、旅行綜研とフォーラムジャパンは「面談」を当日辞退できます。
説明会で話を聞くだけでもOKなのです。
実際に話を聞いてみないとわからないこともありますので、少しでも興味がある方はまずは無料説明会に参加してみるのもありです。
ピンとこなかったら面談は辞退できます。
以上です。
P.S. 行動しても損しませんので、トライしてみるのもありです。
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