- 添乗員のアルバイトはあるの?添乗に興味があるのでアルバイトをしてみたい
- 添乗員のインターンシップを体験してみたいけれど、あるのかな?
この記事はそんな方へ向けて書いています。
この記事でわかること
- 添乗員の学生向けアルバイトは存在しない【あるのは添乗員の派遣社員】
- 【よくある質問】旅行会社での添乗経験から回答
- ニーズ別の行動例
- 添乗員のインターンシップがない3つの理由
- 添乗員という職業を知るための2つの解決策
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、出張手配×法人営業×添乗
- 資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
- 添乗:国内・海外合わせて100本(一般団体・教育旅行・視察旅行)
自腹で添乗先の下見しつつ、添乗経験を重ねました。
本記事では、添乗員のアルバイトは存在しないことを解説します。
この記事を読むことで、添乗員のアルバイトはないけれど、どうすればいいのかがわかります。
記事後半では、添乗員へのよくある質問をまとめました。
添乗員とは何か知らない方は「添乗員とはどんな職業なのか【役割、いる意味、必要性、究極形態とは】」で細かい質問に答えています。
Contents
【悲報】添乗員の学生向けアルバイトは存在しない【あるのは派遣社員】
添乗員のアルバイトは存在しません。
添乗員のアルバイトは存在しない
「添乗員 アルバイト」や「ツアーコンダクター アルバイト」で検索して1位〜20位までを調べたからです。
下記キーワードでも検索しました。
- 添乗員 アルバイト 大学生
- 添乗員 アルバイト シニア
- はとバス 添乗員 アルバイト
- クラブツーリズム 添乗員 アルバイト
たとえば、検索結果には「バイトル」や「タウンワーク」「Indeed」などで添乗員のアルバイトは出てきます。
しかし、よく見ればわかりますが、あくまで「派遣」です。
雇用形態はアルバイトではなく「派遣社員」なのです。
過去に添乗員のアルバイトの検索結果を見たことがあるかもしれません
見たことがあります。
実態は「バス何台かのうちの1台をまかされる」です。
添乗はツアーに1人だけ旅程管理者の資格を持っていれば、同行添乗員は「資格なし」でもできるからです。
もう複数台のバス添乗のアルバイトはありません。
派遣添乗員をかき集めればいいからです。
添乗員のアルバイトは存在しないのです。
添乗員のアルバイトをやりたいなら、添乗員派遣会社に登録する
添乗員派遣会社で資格さえ取れれば、すぐに添乗ができるからです。
添乗員派遣会社に入れば、希望に合わせて添乗ができます。
極端な話、平日1日だけとか、週末だけとかでも添乗はできます。
アルバイト感覚で添乗ができるのです。
「添乗員のアルバイトをやりたい」という人の動機はさまざま
- 無料で旅行したい
- 即金を稼ぎたい
- 語学力を活かしたい
- いろんな人と接したい
- どんな仕事か体験したい
上記の希望を満たすのが添乗員派遣会社です。
まずは下記サイトで求人があるかどうか、検索してみることです。
派遣添乗員の募集を探す方法(無料)
旅行会社にアルバイトで入って、添乗はできないの?
旅行会社はほとんどが新卒や中途採用です。
アルバイトを募集している旅行会社もありますが、添乗員は募集していません。
旅行会社でアルバイトで入っても、添乗に行くことはまずないのです。
理由は2つです。
- 添乗を外注しているから
- 添乗は貴重な機会だから
1.添乗を外注しているから
大手旅行会社では添乗はほとんど添乗員派遣会社に外注しています。
旅行会社にアルバイトで入っても添乗するケースはないです。
2.添乗は貴重な機会だから
中規模の旅行会社では、自社の営業マンが添乗に行くケースがあります。
複数台のバス添乗でもアルバイトに添乗させるのは考えにくいです。
添乗は貴重なセールスの機会だからです。
自社社員を活かせたほうが「営業と成長」の機会を得られます。
アルバイトに添乗させるなら自社社員に行かせます。
または添乗員派遣会社に外注するはずです(少なくともうちの会社はそうでした)。
情熱か運でもない限り、チャンスはありません。
以上の2つの理由から、旅行会社にアルバイトで入り、添乗の機会を狙うのはおすすめできません。
添乗ではなく、旅行会社の仕事の雰囲気を知るためにアルバイトをするのはおすすめです。
添乗員の資格は、派遣会社で取得できる
添乗員には資格「旅程管理主任者」が必要です。
添乗員派遣会社に入れば、取得できます。
添乗員派遣会社は、未経験でも資格取得までサポートしているところがほとんどだからです。
費用について(社)日本添乗サービス協会の正会員である派遣会社に所属した場合、同協会が行う「旅程管理研修」の受講料がかかります。
- 国内旅程管理主任者:26,500円
- 総合旅程管理主任者:36,700円
その他、添乗員派遣会社で基礎研修を受講する場合の受講料や、実地研修などの参加費用がかかります(費用は会社により異なります)。
添乗員派遣会社により、自己負担や一部会社負担のケースがあります。
具体例
- 阪急トラベルサポート:一部負担してくれる
- 海外専門のマンデラ:添乗員になれなければ全額返金
「ガッツリ仕事をするつもりはなく、とりあえず少し添乗してみたい」という方は、国内添乗の多い添乗員派遣会社が良いです。
たとえば、大手旅行会社と契約のある下記4社です。
他の添乗員派遣会社については「添乗員派遣会社34社の完全まとめ【基本情報や特徴、待遇を比較】」にまとめました。
【よくある質問】旅行会社の添乗経験から回答
添乗員になろうと思ったきっかけは?
高校のとき進路一覧の雑誌をパラパラと眺めていて、手が止まったページが「ツアーコンダクター」でした。
その後、大学3年生まで気になっていました。
添乗員になる自信はありません。
- 私立理系
- 英語はできない
- サービス業の経験はデパートのお歳暮やガソリンスタンド
ただただ、気になっていたのです。
あと1歩が踏み出せない私に、友人からもらった言葉は「アルバイトでもしてみたら」です。
「そうだ、アルバイトしてみよう」と思い、求人を探し始めたのです。
「自分の気持ち」がわかったので、実際に働くことなく旅行業界に進みました。
添乗員になる前に不安はあったのか?
不安でした。
具体的に何をしていいいのか、理解していなかったからです。
初めての日替わりサブ添乗で2号車をまかされました。
先輩についていくだけだったので大丈夫でした。
あとは事前にバス車内での挨拶、人数確認、観光地、昼食場所で話す内容を暗記です。
スポットスポットでの動き方を事前にシミュレーションしておけば、未経験でも問題ありません。
なんとかなります。
お客さまから「いろんなところに行けていいですね」と言われます
いろんなところに行けても、よくないです。
アタマの中はいつも次のことでいっぱいです。
景色を見ている余裕は、ほとんどありません。
実はガイドの話をいちばん聞いてないのは添乗員なのです。
添乗員はしゃべりがうまくないとできない?
勘違いです。
添乗員の仕事は話すことではありません。
- 行程の管理
- 安全の確保
2つだけです。
ベラベラと話すことではありません。
「行程管理、安全確保の必要があるから話す」でいいのです。
話すより大事なのは、お客さまの話を聞くこと。
- 要望
- 不満
きちんと聞くだけで未経験でもなれる職業です。
旅行会社と派遣会社の添乗員の比較は?
詳しくは「【添乗員のメリットとデメリット】派遣会社と旅行会社の軸で比較」で解説しています。
短期間でお試しをしたいなら「添乗員派遣会社」です。
18歳以上であれば登録できます。
登録後は国内の日帰りバス添乗を、何本か経験してみることです。
資格取得に費用はかかりますが、進路決定の先行投資と考えるのが吉です。
迷いがなくなるのなら儲け物です。
進路に迷いがなければ、添乗を試す必要はありません。
純粋にお金を稼ぎたい方は添乗員派遣会社の説明会に参加して、国内添乗から始めればOKです。
» 添乗員派遣会社の説明会に参加するメリットとデメリット【実体験】
幅広く営業、手配、添乗をやりたい人は中規模の旅行会社が向いています。
実体験ですが、オールラウンドに幅広く学べ、仕事に飽きません。
なおクレーマーや残業体質が残っているブラックな旅行会社は危険です。
休日も休めず、身体を壊します。
すぐに離れるのが吉です。
実際に添乗をしてみてどうだったか?
体力的にも精神的にもキツいです。
景色なんて目に入りません。
どんなに決断力、語学力があっても体力がないと何もできません。
語学は添乗をやりながらでもなんとかなります。
語学よりも体力です。
体力は経験を積み、慣れることでだいぶカバーできます。
ただ「国内添乗2泊3日の3日目の朝」はキツく感じました。
しんどくなるのです。
ただ達成感、人間的成長はピカイチの仕事です。
これ以上のサービス業は存在しません。
他のサービス業はアルバイト経験しかないので憶測ですが、添乗が究極のサービス業であると自負できます。
おすすめできる人、おすすめできない人は?
ここまで読んで「添乗をやってみよう」と思った人には、おすすめできます。
人間は2種類しかいません。
- 添乗員のアルバイトをやってみようと思う人
- 添乗員のアルバイトをやってみようと思わない人
やってみようと思わない人間には適正がありません。
気持ちがないからです。
やってみようと思う人間には適正があります。
自分にできそうだから「やってみよう」と思えるのです。
「やってみよう」と思っている人にはおすすめできます。
実体験からおすすめできない人
- 体力がない人
- 気を遣えない人
- 判断できない人
- 決断できない人
- 乗り物酔いする人
- 人の話を聞くのが嫌いな人
- 知らない場所に行くのが嫌いな人
すべて「慣れ」である程度はカバーできます。
私は当初「知らない場所に行く」以外はダメでしたが、慣れでなんとかなりました。
シニアはどうすべきか?
添乗員派遣会社への登録です。
» 添乗員になるのに年齢制限はありません【シニアでも資格は取れる】
大学生はどうすべきか?インターンシップは?
学生の本分は勉強なので、ムリに添乗員を経験する必要はありません。
「添乗員のアルバイトをやってみよう」と思う時点で適性はあります。
わざわざ、添乗員派遣会社で添乗員の経験を積む必要はありません。
どうしても何かやっておきたいのであれば、勉強をおすすめします。
添乗員の資格ではないですが、国家資格「総合旅行業務取扱管理者」です。
会社に入ると忙しくて、なかなか勉強できません。
学生のうちに「国内旅行業務取扱管理者」だけでも取得しておくと、選択肢が広がります。
インターンシップについては、以下、回答していきます。
添乗員のインターンシップがない2つの理由
添乗員のインターンシップがない2つの理由
- 添乗を外注する旅行会社が増えた
- 添乗員派遣会社で就業体験はできない
理由その1:添乗を外注する旅行会社が増えた
旅行会社の社員(営業マンなど)が添乗することは少なくなりました。
添乗員を外注して自分は営業に専念したほうが効率が良いからです。
たとえば、大手旅行会社のツアーの添乗員はほとんどが「添乗員派遣会社」の派遣社員です。
旅行会社で添乗できる機会は少ないのです。
中小の旅行会社なら添乗はできるのか?
大手旅行会社よりは添乗できる可能性はあります。
実際、私が所属する旅行会社は中規模ですが、自分で添乗できます。
ただ大事なのは会社の規模ではなく、志望する会社の方針です。
たとえ中小でも添乗は外注する旅行会社もあります。
たとえ大手でも添乗は外注しない旅行会社もあります。
面接などで「添乗は外注しているかどうか」を聞いてみることです。
理由その2:添乗員派遣会社で就業体験はできない
添乗員派遣会社ではインターンシップ体験はできません。
添乗員派遣会社の添乗は「旅行会社」から依頼された大事な仕事だからです。
大事な仕事をインターンシップの就業体験に当てることはありえません。
添乗はお金をもらってやるプロの仕事です。
過去、添乗員のインターンシップは体験できたのか?
少しはインターンシップの体験ができたようです。
参考例は、下記サイトです。
上記のように添乗が体験できました。
しかし今ではググっても情報は見つかりません。
残念ながら「リクナビ」で検索しても、添乗員のインターンシップはありません。
添乗員のインターンシップがない場合、2つの解決策
2つの解決策
- その1:旅行会社のインターンシップを受ける
- その2:添乗員派遣会社の説明会を受ける
その1:旅行会社のインターンシップを受ける
添乗員のインターンシップがないなら、同じ旅行業界の旅行会社のインターンシップを受けるのは現実的な方法です。
ただし、添乗をする機会は少ないです。
実際に「リクナビ」「マイナビ」で「旅行会社」で検索してみるとわかります。
インターンシップ可能な旅行会社は、リクナビが8件、マイナビが8件です。
インターンシップの仕事内容を確認すると、添乗はないのです。
添乗の経験ができないのに、なぜ旅行会社のインターンシップなのか?
「旅行会社の仕事」を体験できるからです。
「旅行会社の仕事」は添乗に通じるものがあります。
旅行業界を経験できる貴重な機会です。
手配、カウンターでの接客、企画・仕入れ、雑用などさまざまな仕事を体験できます。
どれも添乗につながっていることが発見できます。
実際に働いている人の「生の声」が、聞けるのも大きなメリットです。
どんな旅行会社のインターンシップがあるのか?
リクナビの検索結果
- JTBグループ
- エムケイ株式会社
- 近畿日本ツーリスト
- 株式会社シーナッツ
- 名鉄観光サービス株式会社
- 日本交通株式会社(タクシー)
- 株式会社エス・ティー・ワールド
- 株式会社ジェイアール東海ツアーズ
マイナビの検索結果
- 互信グループ
- 株式会社JMRS
- 株式会社旅工房
- 株式会社JCBトラベル
- 株式会社ジャルセールス
- 株式会社中の坊(ホテル)
- 株式会社ジェイアール東海ツアーズ
- 株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ
興味がある方はインターンシップを体験してみるのもありです。
たった1日でも仕事を体験するだけで気づきがあります。
将来の方向性が見えてくるので、コスパの良い体験です。
情報収集に役立つ就活サイト3選
その2:添乗員派遣会社の説明会に参加
添乗員派遣会社では、添乗員募集の説明会を開催しています。
説明会に参加するメリット
- 無料で添乗員の仕事のイメージがつかめる
- 疑問点や口コミで気になる点を質問できる
- 社員に接触でき、社風や職場環境が感じられる
詳しくは「添乗員派遣会社の説明会に参加するメリットとデメリット【実体験】」で解説しています。
説明会後に、派遣登録の面接があります。
しかし旅行綜研やフォーラムジャパン、ツーリストエキスパーツなどは面接を辞退できます。
説明会だけの参加でもOKなのです。
そのまま面接で派遣登録もありです。
面接では聞かれることは、たとえば以下です。
- ふだんのライフスタイル
- いつから添乗に出れるか
- 研修はいつ参加できるか
問題なければ登録となり、添乗員資格「旅程管理主任者」を取得するための研修がスタートします。
早ければ、2週間後には国内添乗に出れます。
なお、いきなり1人で添乗することはありません。
まずは先輩添乗員のツアーに同乗して、学びます。
派遣登録のメリットとデメリット
- 資格はすぐにとれる
- 添乗の経験ができる
- 添乗日当がもらえる
- 旅行会社へのアピールになる
- 時間、体力、勉強が必要
- 資格取得にお金が必要
- 就業体験ではなくプロ意識が必要
詳しくは「添乗員とはどんな職業なのか、10の質問に回答【究極の添乗員とは】」で解説しています。
派遣登録は「どうしても添乗を体験してみたい」という方向けです。
「ここまではしたくない」と思った方は「説明会だけ」参加してみるのもありです。
説明会後の面談を辞退できる添乗員派遣会社3社
インターンシップを受けられなかった私の体験談
就職活動当時のスペックです。
- 私立理系
- 英語は苦手
- 旅行経験は少ない
大学は工学部・情報工学科ですが、入学1週間でプログラミングが嫌になりました。
おもしろくなかったのです。
事前に体験しなかったために進路を誤りました。
失敗例です。
ただ私のように事前に進路がわかっている大学生は少ないです。
進路よりも入れそうな大学を選ぶことがあるからです。
教訓は「事前に体験できるなら体験しておいたほうが得」です。
オープンキャンパスやインターンシップなどは、まさに貴重な機会なのです。
添乗員に興味があった
大学入学から就職活動まで「添乗員」が気になっていました。
直感で「面白そう」と感じていたからです。
ただ低スペックを言い訳に、就職活動でも行動しませんでした。
行動せずに迷い、悩んでいた時期があったのです。
時間のムダです。
興味があれば全部やってみればいいのです。
その後、友人の助言で「添乗員のアルバイトをしよう」と思い立ちます。
小さく動いてみることで、適性や気持ちを検証できると思ったからです。
ただ「気持ちの検証」は不要でした。
湧きあがった「アルバイトをしよう」という気持ちだけで、十分に旅行会社を志望する理由になったからです。
結果として、アルバイトはせずに旅行会社2社から内定をもらいました。
なんとかなるものです。
なんとでもなります。
インターンシップもアルバイトも体験せず想像だけで動いた結果です。
まとめ:「添乗員のアルバイトをやってみよう」の気持ちが適正
添乗員のアルバイトは存在しません。
ニーズ別の行動
- 「ちょっとやってみたい」と思った人 → 添乗員派遣会社に登録して小さく初めてみる
- 資格取得にお金をかけたくない人 → 費用負担してくれる派遣会社を受けてみる
- とりあえず迷っている人 → まずは仕事量の多い派遣会社の説明会に行ってみる
仕事量の多い添乗員派遣会社とは、国内・海外ツアーの両方を受けている会社です。
過去の自分に伝えたいことは「とりあえず体験してみる」です。
好きな仕事を探してもわかりません。
経験したことがないからです。
解決策は、実際に経験してみることです。
経験してみることで「意外におもしろいな」とわかるからです。
小さく動いてみることが「解決策の本質」です。
小さく動いてみれば、次にやるべきアクションが見えてきます。
行動しない限り、立ち位置は変わりません。
立ち位置が変わらなければ、これから先の見えるものも変わりません。
「小さく動いてみるだけ」でいいのです。
以上です。
P.S. アルバイトをやってみようと思う気持ちを大事にしよう。
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