- 「パリ・ローマ・ロンドンの海外添乗員の体験談を知りたい」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
この記事でわかること
- パリ・ローマ・ロンドン8日間の海外添乗員の体験談
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、出張手配×法人営業×添乗
- 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
- 添乗経験:国内・海外計100本ほどで、一般団体・教育旅行・視察旅行
本記事では「就職・転職なりたい!ツアーコンダクター」から海外添乗員の体験談を解説します。
この記事を読むことで、海外添乗を擬似体験できます。
海外添乗員のマニュアルについては「海外添乗マニュアル完全まとめ【出発前から帰国までの5つの流れ】」で解説しています。
Contents
【海外添乗員の体験談】「パリ・ローマ・ロンドン8日間」を疑似体験
日程表「パリ・ローマ・ロンドン8日間」
日時 | 内容 |
1日目 | JAL405便 成田12:30→パリ・シャルルドゴール17:50 着後、ホテルへ。夕食 |
2日目 | 終日市内観光 |
3日目 | フリータイム。オプショナルツアー(ベルサイユ宮殿) |
4日目 | AF630便 パリ09:00→ローマ・フィウミチーノ10:50 着後、ローマ市内観光 |
5日目 | フリータイム。オプショナルツアー(ナポリ・ポンペイ) |
6日目 | BA501便 ローマ・フィミチーノ09:30→ロンドン・ヒースロー11:00 昼食。終日市内観光 |
7日目 | フリータイム。オプショナルツアー(ウィンザー城へ)16時頃までフリー。JAL402便 ロンドン・ヒースロー17:30 帰国の途へ |
8日目 | 成田15:15 |
第1日:出発
座席指定に注意
飛行機の座席は神経を使います。
お客さまは3人がけや4人がけの真ん中席に座りたくないからです。
体験談
社員旅行で、出発直前まで飛行機の座席指定が希望どおりできず、消耗しました。
お客さまから、ときどき「座席はどうなったか?」と電話が来る始末です。
団体航空券の座席指定は航空会社によりルールが異なります。
下記などのルールがあります。
- 1ヶ月前から座席指定開始
- 72時間前から座席指定開始
- 24時間前から座席指定開始
団体航空券は他にもキャンセル規定や発券期限などに細かいルールがあり、気を取られがちです。
しかしお客さまに重要なのは「座席指定」
お客さまには、キャンセル規定や発券期限は関係ないのです。
機内での過ごし方
添乗員はしっかりと体を休めましょう。
1日目はやることが多いです(空港到着、バス移動、チェックイン、夕食など)。
機内で体調を整えておかないと、あとで苦しくなります。
機内ではお客さまと必要に応じて、軽く雑談しておくだけで十分です。
- 「いま外は真っ暗ですが、だいたい○○の上空を飛んでいます」
- 「そろそろ機内食が出ます。アルコールは無料です」
機内で座席表を見ながらお客さまの顔と名前を覚えておくと、お客さまの名前が呼べるようになり好印象です。
到着後
現地ガイドに会うとホッとしますが、スーツケースの管理など、気は抜けません。
現地ガイドは頼りになる大切なパートナーですので、良い関係を築けるよう気を使います。
バス車内で「最初の挨拶」をします。
「現地での注意事項の案内」はガイドに任せて、添乗員は補足するだけでもOKです。
なんでもガイドに任せきりにすると添乗員の存在感がなくなります。
適度にお客さまへアピールしておくのが良いです。
ただし、添乗員の最重要の仕事は「行程の管理」です。
第2日:終日パリ市内観光
市内観光では現地ガイドがなんでもやってくれますので、任せておけば大丈夫です。
ただし、過信は禁物。
- 行程の管理
- 安全の確保
基本は押さえます。
失敗談
ガイドにすべて任せておいた結果、観光アトラクション(象乗り)の出発時間に間に合わなかった苦い経験があります。
ガイドも間違えることはあるのです。
Googleマップの携帯アプリを使えば、目的地までの所要時間はだいたいわかります。
ガイド任せにせず、自分の目で確認することが大事です。
食事でお客さまと同席するときも仕事
食事中も仕事です。
添乗員がハメをはずすことを嫌がるお客さまもいます。
お酒も入り、楽しくなると気が緩みます。
お客さまは意外と添乗員の言動や行動を見ていますので気は抜けません。
食事中にやるべきこと
- 食事や飲み物が行き届いているか
- コース料理のタイミングや内容、アレルギー
- 会話の内容や、メンバー同士の交流
- 明日の予定や精算
食事中でも、頭の片隅では常に上記を考えておきます。
なお3日目ともなると、疲れや気の緩みが出てきます。
お客さまには再度、貴重品やパスポート管理の注意喚起をしておきましょう。
第3日:終日自由行動(オプショナルツアー)
観光では写真を撮ってあげることも重要です。
お客さまの良い思い出になるからです。
チェックアウト前日は、確認がたくさんあります。
お客さまに案内するタイミングも考えて、早めに確認します。
- バゲージの運搬方法
- ルームキーの返却
- 客室の金庫
- チェックアウト方法
- 個人精算
- 出発準備
モーニングコールも添乗員の仕事。
忘れずにホテルスタッフへ依頼します。
ルーミングリストに「Wake up call please、9/10 AM06:00」と書いて、書面でお願いすると確実です。
第4日:パリよりローマへ 着後ローマ市内観光
添乗員には忙しい1日です(チェックアウト、バス移動、空港での搭乗手続き、バス移動、観光、ホテルチェックイン、夕食)。
やることは基本の組み合わせなので、難しくありません。
- 行程の管理
- 安全の確保
上記2つを徹底して、先々の確認をしながら、臨機応変に対応します。
お客さまを名前で呼べるようになると、ツアーの雰囲気が良くなります。
第5日:終日自由行動、オプショナルツアー「ナポリ・ポンペイ」
買い物について
自由行動では下記3つは聞かれます。
- 観光地
- レストラン
- ショッピング
事前にガイドブックや、添乗した人から情報収集しておくと良いです。
現地ガイドからも情報収集します。
時間に余裕があれば、実際に自分の目で確かめておくと完璧です。
体験談
沖縄添乗の話です。
「国際通りの二次会に使えるお店」を事前に調べ、国際通りマップにお店情報を20軒ほど手書きして、お客さまに渡したら喜ばれました。
事前にショッピングやレストランなど聞かれそうな情報を整理しておくと喜ばれます。
客室について
お客さまから「部屋を変えてほしい」と言われたことがあります。
理由を伺うと「部屋が古くて、傷がついている」とのこと。
「ちょっと面倒だな」と思いつつも、ガイドに頼んでホテルフロントに伝えてもらい、無事に変更。
添乗初日はホテルの客室の不備で、対応に追われることもあります。
客室の不備で多いのは、以下です。
解決できました。
- 灰皿がない→洗面台の下にしまってあった
- 電気がつかない→ルームキーを入り口のボックスに入れる
- テレビがつかない→電源が入っていない(使い方が複雑なケースもあり)
- 部屋の鍵が使えない→ホテルフロントで新しいカードキーと交換
- お風呂のお湯が出ない→使い方の誤り
- スーツケースが届いてない→クローゼットに入っている
- セイフティボックスがない→クローゼットの下の引き出しに入っている
解決しない場合はホテルフロントに対応してもらいます。
第6日:ローマよりロンドンへ、着後市内観光
国が変わるので「通貨の案内」が必要です。
他にもお客さまから聞かれそうな質問に、先回りして答えていきます。
飛行機は事前座席指定できない区間もあります。
インターネットで72時間前や24時間前に事前座席指定できるなら、携帯を使ってでも座席指定します。
不安事項は少しでも事前に解消します。
なお観光はガイドに任せますが、ガイドの説明で足りない部分を添乗員が補足すると存在感が出ます。
経験談を伝えられればベストです。
第7日:出発まで自由行動、オプショナルツアー(ウィンザー城)
5日目のローマの自由行動とやることは同じです。
この日はホテルチェックアウト、空港への移動なども兼ねています。
きちんとシュミレーションして、ガイドやホテルに確認、お客さまへの案内を徹底します。
自由行動中はロビーに待機したり、部屋で休んだり、ガイドと打ち合わせをしたり。
少し時間があれば、次のツアーのために実際に自分の目で見てまわるのも重要です。
お客さまに何かあったときのために添乗員やガイドの連絡先、所在はハッキリさせておきます。
第8日:15時15分 成田着
日本に到着すれば、ミスバゲージがない限りは大丈夫です。
リムジンバス乗り場や列車時刻などを聞かれることもあります。
お客さまの帰る場所に合わせて、想定しておくと良いです。
まとめ:海外添乗員の体験談を知り、擬似体験を増やそう
行ったことのない国に添乗するときに役立つのが、他の人の添乗体験談です。
体験談は2つの方法で得られます。
- 実際に行った人から聞く
- 本やインターネットで読む
周りに行った人がいない場合は、本やインターネットしかありません。
YouTubeなども駆使して、少しでも擬似体験しておきましょう。
書籍を読んでおくのも、シュミレーションになります。
読んでよかった3冊
以上です。
P.S. 海外添乗員の体験談で、添乗を擬似体験しよう。
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