- リーバイス501赤耳の色落ちを知りたい
この記事はそんな方へ向けて書いています。
この記事でわかること
リーバイス501赤耳前期(1983年)のスペック、色落ち
本記事の信頼性
- ジーンズ歴:33年6ヶ月(1990年8月からリーバイス愛用)
- 所有デニム:リーバイス501(66前期、66後期、赤耳前期、レギュラー3本)
»【リーバイス501】USA製おすすめ完全マップ【年代別まとめ】
世界最大の衣料メーカーとして躍進した80年代のリーバイス501赤耳です。
リーバイス501赤耳のデッドストックを、2010年に原宿「Luby's」で購入しました。
1983年7月製造の「赤耳前期」です。
本記事では、リーバイス501赤耳前期(1983年)の色落ちを写真で公開します。
この記事を読むことで、リーバイス501赤耳前期のスペック、色落ちがわかります。
なおデニム用語については「【保存版】デニム用語辞典の完全ガイド【268単語+写真例付き】」にまとめています。
Contents
リーバイス501・赤耳前期の色落ち【1980〜1986年に製造/見分け方】
1980年代の通称「赤耳」は親しみやすい最後のヴィンテージです。
赤耳は1980〜1986年に製造【前期と後期の見分け方】
赤耳(セルビッジ付きデニム)は1980〜1986年に製造されています。
製造されたタイミングで、前期後期の2タイプに分けられます。
2種類の赤耳
- 赤耳前期:1980〜1983年製造
- 赤耳後期:1984〜1986年製造
前期後期の見分け方は、バータックの糸の色です。
- 赤耳前期:黒色 or 紺色のバータック
- 赤耳後期:金色バータック
セルビッジの付いた29インチ幅デニムは1983年をもって、最後の生産を終えています。
しかし実際には在庫生地を使って1986年まで501赤耳モデルは生産されていたのです。
タマ数的には「後期モデル」が圧倒的に少なく、稀少性は高いです。
赤耳の呼び名
リーバイス501赤耳は「赤耳付きデニム」という生地を指しています。
過去のリーバイス501の呼び名は、それぞれ異なった基準で呼ばれていました。
- XX(ダブルエックス)… デニム地
- E(ビッグE)… 赤タブのロゴ
- 66(ロクロク)… 年代
- 赤耳(アカミミ)… 赤耳付きデニム
ショップや雑誌では”RED LINE(レッドライン)"と呼び、"RL"と表示している場合もあります。
赤ミミ付きデニムは「セルビッジデニム」と言います。
セルビッジとは
旧式の力織機で織ったときに両サイドにほつれ防止のために付けられた「ミミ」のことです。
一般的には白い糸で作られていますが、リーバイスのセルビッジには赤い糸が1本通されています。
デニムを生産しているコーンミルズ社が他ブランドのデニムと見分けがつくように、赤い糸を通したのが始まりと言われています。
Lee(リー)では青が多く”青ミミ”と呼ばれています。
レプリカブランド・エヴィスは、青と黄色で”トラミミ”と読んでいるものもあります。
赤耳はロールアップしたときのアクセントです。
表からこすれたときにミミ部分に濃淡のアタリが良い雰囲気です。
アタリとは
デニムのブルーの糸がこすれて中の白い部分が露出しているところと、こすれずに濃く残っているところの差が「濃淡」です。
濃淡が出ているところを「アタリ」と呼びます。
ヒゲとは
フロントの股部分を中心にして放射状に付いているこすれた部分のことです。
こすれた部分がヒゲのように見えるところから、こう呼ばれるようになりました。
すべてのジーンズの原点とも言える伝統の製品【赤耳のスペック】
- 米国製(1983年7月製造)
- 紙パッチ
- ボタンフライ
- 赤タブスモールe
- ストレートフィット
- セルビッジ(赤耳)
- トップボタン裏刻印524
- シルバーの打ち抜きリベット
- 内側タグ(縮み率10%の表記)
- ブラックバータック(黒カンヌキ)
- ボトムステッチ(チェーンステッチ)
リーバイス501赤耳前期・1983年製デッドストックの色落ち写真17枚
20年履き込んだ色落ちを紹介します。
前面後面のシルエット
前面シルエット
シルエットは幾分細いトラディショナル・ストレートです。
W33、W31で購入したため、ややレングスが短いです。
なおウエスト周りは84.5センチです。
色合いは、66前期や66後期の「縦落ち」はほとんど見られません。
うっすらと「ヒゲ」が見えます。
ライトなブルーです。
後面シルエット
サイドシームのアタリが出ています。
膝裏のアタリはほとんどなし。
まだらな色落ちです。
バックポケット【裏はチェーンステッチ】
やや小さめです。
リーバイスのトレードマークのアーキュエイトステッチです。
オレンジ糸です。
バックポケット裏のステッチはチェーンになっています。
66後期以降はチェーンステッチですが「MADE IN THE USA」シリーズはシングルステッチに戻りました。
シンプルなベルトループ、コインポケット
センターのシーム(縫い合わせ)部分に合わせて塗ってありますが、若干ズレているのがアメリカらしいです。
コインポケットはやや鋭角です。
セルビッジ、ボタンフライ
裾はチェーンステッチで、赤耳です。
赤糸でステッチングされたセルビッジです。
501象徴のボタンフライです。
ジッパーという便利なものがあるのにもかかわらず、誕生当初から変わらないボタンフライです。
理由は「ボタンフライなら壊れにくい」という点です。
ボタンより信頼できるジッパーはないのです。
紙パッチ:CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT
パッチは紙パッチですが、洗濯を繰り返すうちに外れてしまいました。
紙パッチには「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」のスタンプがありました(1987年頃まで続きます)
その下に小さめの黒字の501がスタンプがあります。
1987年頃に"CARE"の表示なしで、黒字の501だけがスタンプされます。
赤タブ:スモールe、黒糸バータックのカンヌキ止め
伝統の赤タブは、両面にスモールeの刺繍があります。
表側から黒糸バータックによるカンヌキ止めです(通称クロカン)。
赤耳後期(1984〜1986年)になると、金糸バータックです。
なお赤耳前期には「紺糸」のバータックもあります。
リーバイス501赤耳前期、後期の見分け方は「バータックの糸色」です。
アーキュエイトステッチは他部分と同じオレンジの糸です。
トップボタン裏の数字:524
トップボタン裏は「524」の3桁の数字が刻印されています。
アメリカのテキサス州・エルパソ工場で生産された証拠です。
トップボタン裏の数字で、どこの工場で生産されたかわかります。
- 522
- 524:エルパソ工場 テキサス州
- 525
- 546
- 552
- 553:本モデルですが、工場名は不明
- 555:バレンシア工場 カルフォルニア州(2003年に閉鎖)
- 575
- 653
※空欄は不明。
内タグ:縮み率10%
内タグはかなり小さく「縮み率10%」の表記があります。
赤耳以前の66後期は「縮み率8%」です。
縮み率も見分け方のポイントです。
内タグの裏には「7 3 524」が印字。
意味は「7月製造、1983年、工場番号524」です。
かぶせタイプの銀色のリベット。
更新情報:2023年4月に洗濯
ジーンズを蛍光剤入り洗剤で洗うと、こすれない部分まで白くなり色落ちが進んでしまいます。
したがって蛍光剤入り洗剤で洗うのは避けたいです。
「水洗い」または「ジーンズ専用洗剤」で洗うのがおすすめです。
使用している洗剤は「サムライ雷石鹸」で、詳しくは「【比較】デニム専用洗剤おすすめ10選まとめ【ジーンズ歴34年】」で解説しています。
ジーンズの洗い方、干し方は「ジーンズの洗い方、干し方、リペアをQ&A形式で解説【動画4本】」で解説しています。
リーバイス501赤耳前期の解説サイト3つ
赤耳について解説しているサイト3つを掲載します。
リーバイス501赤耳の関連動画2本
関連動画を2本紹介します。
まとめ:リーバイス501赤耳を入手して、色落ちを楽しもう
デニムを服として楽しむだけではなく、デニムと一緒に生きた人生をブログにこうして記録するのも楽しいです。
リーバイス501赤耳デッドストックは、以前、原宿「バナナボート」「Marvin's」や高円寺「サファリ1号店」で在庫確認できました。
下記記事で解説しています。
以上です。
P.S. 店頭で赤耳のデッドストックを見つけるとワクワクします。
参考書籍
- 完本ブルー・ジーンズ:ジーンズの歴史がわかる
- ヴィンテージジーンズ真の価値:リーバイス501の歴史から魅力
- デニムスタイルブック、デニムスタイルブック2:デニム好きな方へ
- Lightning Archives VINTAGE DENIM:ヴィンテージ501の写真
関連記事リーバイス501のシュリンクトゥフィットとは【縮み率/洗い方】
関連記事リーバイスの歴史を完全まとめ【501の年代別シルエットも写真で】