- 「添乗員の仕事の特徴を知りたい」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
本記事では、添乗員の仕事(職業)としての特徴を解説します。
この記事を読むことで、添乗員の仕事(職業)の6つの特徴がわかり、添乗についてイメージしやすくなります。
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、手配・営業・添乗
- 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
- 添乗経験:国内・海外計100本ほどで、一般団体・教育旅行・視察旅行
なお添乗業務の本質については「添乗の基本業務のたったの2つだけ【数えること、確認すること】」にまとめています。
Contents
添乗員の9つの仕事の特徴【ツアーコンダクター歴18年が解説】
添乗員として働くには2つの方法があります。
- 旅行会社に入社する
- 添乗員派遣会社に登録する
本記事では、添乗を専門に行う「派遣添乗員の仕事としての特徴」を解説していきます。
添乗員派遣会社の主要35社については「添乗員派遣会社35社の完全まとめ【基本情報や特徴、待遇を比較】」で解説しています。
添乗員の仕事の特徴は6つです。
- 出番の変動が激しい
- 労働時間が不規則
- 服装、言動、判断などの自己管理が必要
- 健康管理が必要
- 月々の収入の変動が大きい
- 特異な生活パターン
順番に解説していきます。
1.出番の変動が激しい
労働日は不規則なうえ、過密すぎたり、暇すぎたりと変動が激しい職業です。
旅行は、季節や休暇が取りやすい時期かどうかで繁忙期、閑散期があり、年間を通して需要の変動が激しいです。
例年の繁忙期は次のとおりです。
- ゴールデンウィーク
- 夏季休暇
- 8月のお盆休み
- 秋のシルバーウィーク
- 年末年始
また、旅行は景気にも左右されやすく、政変や天災などの影響も受けやすいです。
当然のことながら、添乗員の仕事は年中コンスタントに発生する訳ではありません。
繁忙期は過密スケジュールになる一方、閑散期は意外と暇です。
とはいえ毎年、同じ月なら同じように仕事が入る訳でもありません。
考え方次第では「閑散期にまとまった時間が作りやすい」のメリットになります。
2.労働時間が不規則
労働時間は不規則で多種多様な職業です。
パッケージ旅行では、旅行社と主催旅行会社との間でかわされる契約の条件書に「添乗員の業務は原則として8時から20時まで」と書かれていますが、その原則時間帯以外でも業務に拘束されます。
体験談
夕食後のオプショナルツアーなどがあれば管理しなくてはなりませんので、拘束されます。
派遣添乗員で同行するツアーでは少ないかもしれませんが、企業の社員旅行などで宴会での同席、二次会、三次会までお付き合いすることもあります。
教育旅行では部屋の見回りや反省会などで、就寝が深夜に及ぶこともあります。
労働時間は基本的に旅行日程に対応してきます。
連泊の日はゆっくりのスタートでも、移動日は早朝、深夜の移動といったことも多々あります。
その日のスケジュールを終えた解散後に、急病などの不測の事態が発生すれば、寝る時間もなくなることもあるのです。
3.服装、言動、判断などの自己管理が必要
すべてに自己判断、自己決断が必要な職業です。
添乗員の職場は、旅行の出発のための集合場所から、戻ってきて解散まで、旅行行程のすべての空間です。
「事業場外の労働」ですから、いちいち同僚に相談もできないし、上司に判断を仰ぐこともできないのです。
重大なことは、海外からでも国際電話で報告したり、指示を仰ぐことはあります。
TPO(時間、場所、場合)に合わせ、きちんとした常識と節度を持って、常に自分で管理していくことが必要です。
- 服装(制服があるところは別)
- 言動
- 判断
添乗員が自分をチェックして、自走していかなければならないのです。
誰も注意してくれません(お客さまが注意することがありますが)
常に自分を厳しい目で見ていくことが必要なのです。
4.健康管理が必要
常日頃から健康管理が必要な職業です。
ツアーに複数の添乗員同行は少ないです。
添乗員が病気になっても、すぐに他の添乗員にカバーしてもらえません。
添乗員は旅行商品の作り手で、仕上げの担当者です。
途中で添乗業務ができなくなっては、商品の品質は落ちてしまいます。
笑顔で添乗業務を務めるには、万全の健康状態を維持することが鉄則。
添乗員に限らず、どのような職業の人でも健康管理は大切です。
添乗員の仕事は、労働日が不規則で、変動が激しいうえ、労働時間も不規則です。
労働日や労働時間が一定した職業の人よりも健康管理が必要です。
5.月々の収入の変動が大きい
経済的には不安定であることを認識しながら、年収を考慮したお金の管理を行い、それに基づいて生活するというスタイルを身につける必要がある職業です。
添乗員の賃金は、年齢給ではなく能力給で、添乗ごとの日当が基本です。
月ごとに仕事のばらつきがあるので、月々の収入も変動します。
そのため、月々の生活は、月ごとの収入で考えず、年間の収入から割り出していかなければなりません。
仕事の量も景気など予想できないことで左右されるので、確実な年収の保証がある訳でもないのです。
6.特異な生活パターン
添乗員は一般の職業と比べると、特異な生活パターンになります。
どのようなペースで仕事をするかは希望を出せますが、不規則な仕事に変わりありません。
海外添乗に出ると1〜2週間は家を空けます。
「次の添乗までの間隔が5〜10日程度でまた海外添乗」という繰り返しから「添乗員は単身赴任者」です。
添乗時は1日の半分以上が添乗業務です。
睡眠時間や休養、食事などの時間を加えると、自由時間はほとんどない状態です。
自分の生活と仕事がちぐはぐにならないよう、このような職業の特性に折り合いをつけて生活観と職業観を調和させることが大切です。
ちなみに添乗で役立った本3冊の解説記事です。
添乗員の仕事としての特徴のまとめ
まとめます。
- 出番の変動が激しい
- 労働時間が不規則
- 服装、言動、判断などの自己管理が必要
- 健康管理が必要
- 月々の収入の変動が大きい
- 特異な生活パターン
こんな仕事はなかなかありませんが、やりがいはあります。
- 旅が好き
- 人が好き
「好き」がないと務まらない仕事です。
究極のサービス業である添乗員に憧れている人は、まずは「添乗員派遣会社の説明会」で実際に話を聞いてみるのもありです。
» 添乗員派遣会社の説明会に参加するメリットとデメリット【実体験】
以上です。
P.S. 添乗員の職業としての特徴を理解しよう。
関連記事添乗員になるには2つの方法【添乗員派遣会社に登録/旅行会社に入社】
関連記事おすすめの添乗員派遣会社3社をランキングで比較【口コミ・評判】