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【書評】『1分で伝える力』伝わるコツはたった1%を丁寧に語ること

2019年8月4日

【書評】『1分で伝える力』伝わるコツはたった1%を丁寧に語ること
  • 「1分で伝える力をつけたい」
  • 「思わず動きたくなる話し方について知りたい」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

本記事を書いている私は1996年から中谷彰宏さんのファンです。

本記事は「1分で伝える力」のグッときたところ3つを引用した書評です。
この記事を読むことで「1分で伝える方法=結論+体験談」がわかります。

「どんな話でも、1分で、要約できる」

本書の冒頭文章です。
読んだ感想のすべてが要約されています。
著者が1番伝えたかったことです。

『1分で伝える力』のグッときたところベスト3

『1分で伝える』のグッときたところベスト3

グッときたところの3つを引用し、解説します。

1位:デメリットを、相手に言われる前に出し切る

提案者はどうしてもメリットを語りたいのです。
デメリットは語りたくありません。
デメリットを突かれるのはイヤです。
企画自体が、メリットよりデメリットが大きく感じられるからです。
相手は、メリットよりデメリットを心配します。
メリットよりも、「デメリットは何か」を聞きたいのです。
相手が納得するのは、メリットの大きさではありません。
デメリットを見える化したほうが、「この人はデメリットを先にたくさん言ってくれているんだな」と、安心するのです。
1番信用されないのが、「こんなに儲かるんです。デメリットはゼロ」「ノーリスク」という話です。
先に「リスクは、こことこことここにあります」と全部出してくれると、「リスクはあってもこれだけなんだな」と、納得できます。
将棋と同じです。
「自分ならここを打たれたらイヤだな」というマス目は、先に自分が打ちます。
相手は、メリットを探していません。
話を聞きながら、「デメリットはどこか」と、探しています。
相手が「よし、これ、やってみよう」と思うのは、「デメリットはこういうところがあります。そうなったらこうしましょう」と言われた時です。
提案をする時は、まずデメリットをいうことが大切です。
お金を借りに行く時は、「ほかに借金はこれだけあります」と正直に言うと、金融機関に信用してもらえます。
たとえ内緒にしても、金融機関が調べれば、他でどれだけお金を借りているかはわかります。
あとから別の借金がわかると、「デメリットを隠していた」と信用がなくなるのです。

デメリットはすべて出し切ることです。
信用してもらえるからです。

表も裏も見せてしまうのです。
ついデメリットは隠したくなります。

デメリットを隠しておくことは、デメリットがあります。

  • 「デメリットがバレたらどうしよう」と思い、消耗する
  • メリットばかりだとデメリットがわからず、全体像がつかめない
  • メリットばかりだと、うさんくさく、信頼感が持てない

悪いことやデメリット、言いにくいことは先に言ってしまうことです。
相手は安心できますし、自分も安心できます。

安心は余裕を生みます。

デメリットを言うことのメリットは下記です。

デメリットを言うことのメリット

  • 相手に信用してもらえる
  • 自分が安心でき、余裕が生まれる
  • 相手も安心でき、余裕が生まれる

都合の悪いことを先に言ってしまうことは、メリットしかないのです。

あえてデメリットを話した方が良いのです。

心配性の人はデメリットを聞いただけで決断を渋ります。
こういう場合はデメリットを強調しないように話します。
メリットをたっぷりと強調したうえで、デメリットを話します。
最後に「大丈夫です。心配はいりません」とハッキリと言い、デメリットの印象を薄めましょう。

2位:100%よりも、1%が伝わる

伝わるのは、100%のうち1%です。
100%は1%です。
1%が100%なのです。
私は、映画評論家の淀川長治さんと浜村淳さんに映画の話し方を教わりました。
浜村淳さんも淀川長治さんも、映画のワンシーンしか語っていません。
私もそれに倣って、ワンシーンを丁寧に話します。
全体のあらすじを話ても面白くありません。
第一、ネタバレします。
聞いた人もつまらないし、「もう見た」という気分になります。
面白いワンシーンを語ることで、「そんな面白いシーンがあるなら、全体も面白いに違いない」と思ってもらえるのです。
本をパラパラと読んでも面白くありません。
1ページでも読んでみると、面白いかどうかがわかります。
これが要約です。
その1ページに、すべてのエッセンスが込められています。
これは図形の部分と全体が自己相似になっているという「フラクタル」の考え方です。
建築家のアントニ・ガウディは、サグラダ・ファミリアの一部分をつくりました。
一部で全体がわかるように設計したのです。
設計図ではありません。
一部分の中に全体があるのです。
1%を丁寧に語ることは、100%をアバウトに語るより、はるかに大切です。

良いことを聞きました。

ブログの書評も「引用3つを丁寧に解説しよう」と思えたからです。
たくさんの説明は不要なのです。

下記の言葉を思い出します。

神は細部に宿る。
一事が万事。

映画の感想ブログでも、グッときたシーンを3つ説明するだけでOKなのです。
漫画の感想も同じです。
全体を説明する必要はないのです。

1%が100%とは、一時が万事なのです。
むしろ100%を説明しようとしても伝わりません。
たった1%を丁寧に説明するだけでいいのです。

体験談

以前、友人に英語のおすすめ参考書を教えました。
その時、説明した内容は「theの使い方」についてです。
私が参考書の「theの使い方」の説明に感銘を受け、いかに心が動いたかを丁寧に説明したのです。
後日、友人は参考書を買っていました。
「参考書を買った方がいいよ」とは一言も言っていません。
1%を伝えることで、100%が伝わったのです。

体験談を振り返ってみて、友人に伝わったのだと思い出されます。

すべてを説明する必要はありません。
1%だけ気持ちを入れて、伝えていくのです。
1分で100%を伝えることができます。

1%の本質に集中する考え方は、エッセンシャル思考が参考になります(デメリットあり)。
»【書評】『エッセンシャル思考』いま、何が1番重要かをいつも考える

3位:相手の予想を、裏切る。情報は、相手も知っている

相手が知らない話は、自分自身の体験です。
すべての人は、1人1人違う体験をしています。
「昨日、○○へ行ってきた」という話は、誰も知らないのです。
情報化社会になればなるほど、情報と個々人の体験とのギャップが生まれます。
流れている情報は、ほとんどがコピペです。
誰かがネットで見た情報が、ネットにコピーされていきます。
量は多いですが、体験情報が極めて欠落しているのです。
体験料の多い人は、ネットには上げません。
体験料の少ない人は、コンプレックスから「私はこんなに体験しています」ということを知ってもらいたくてネットに上げるのです。

体験談を伝えればオンリーワンになれます。

誰1人、同じ体験はしていないからです。
一緒に旅行に行っても、何を見るか、何を感じるかは人それぞれです。
同じ体験談は存在しないのです。

ネット情報は権威性のないものがたくさんあります。
誰が書いたかわからないので、信頼性がありません。

本記事も顔出しせず、匿名運営なので信頼性はないかもしれません。
ただ読書感想文・書評は実体験を書いています。

ネットで寄せ集めた文章は1行もありません。
「百聞は一見にしかず」なのです。

体験談があれば、どんどん書いていきましょう。
体験は強いです。

体験談

旅行会社で仕事をしていた時に辛いのは、お客さまから「ここに行ったことある?」と聞かれることでした。
行ったことのないホテルや観光地、国はたくさんありますが、すべて行くことは不可能です。
心がけていたのは下見です。
社員旅行などの添乗が決まると、下見で「説得力と自信」をつくりました。
余裕が添乗を助けてくれたものです。

大事なお客さまの接待でも、お店の下見をします。

体験したことは間違いありません。

ネットからもある程度の情報を拾え、頭では理解できます。
ただ体では覚えられません。

実際に自分の目で見て、匂いを嗅いで、味わって、触ってみて、初めて体で覚えられるのです。

血肉化できるのです。
伝えられる力が増すのです。

体験談が1番強く伝わるのです。

【感想/書評】1分で伝える方法がわかる本『1分で伝える力』

【書評】『1分で伝える力』伝わるコツはたった1%を丁寧に語ること

本を知ったきっかけ

中谷彰宏さんの公式ホームページです。

著者は毎月、数冊出版されています。
定期的にホームページをチェックし、本の内容を問わず購入しています。

伝える力を学ぶ

物事を伝える力をつけたいです。
ブログの読者へ、伝わる文章を書きたいのです。

言葉で伝える力は、文章で伝える力です。
言葉で伝える力をつけることで、ブログの文章力の向上を期待しました。

最終的に目指すところは下記のとおりです。

文章で伝える力をつける

読者に文章が伝わる(読者のインプット)

読者が行動する(読者のアウトプット)

読者が、文章を読んで、伝わり、行動する。
これが解決したかったことなのです。

7つの章の目次

目次

第1章.切り口で、伝える。
第2章.構成で、伝える。
第3章.伝え方で、動きたくなる。
第4章.負けて、勝つ。
第5章.話し方で、伝わる。
第6章.伝え方で、好感度を上げる。
第7章.伝え方で、損をしない。

コミュニケーションに違和感がある人におすすめ

こんな方におすすめ

  • 「何を言ってるか、わからない」と言われた人
  • 「話が長い」と言われた人
  • 「話はわかるけど、納得できない」と言われた人

「真面目にすべてを説明しようとして何も伝わらない」と悩む人におすすめです。

「1分で伝える力をつけるにはどうすればいいのか」が、61の具体例でわかります。
伝えるポイントを知りたい方へ本書を捧げます。

著者:中谷 彰宏のプロフィール

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。
84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。
91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。
ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国でセミナー・ワークショップ活動を展開。

書名 『1分で伝える力』
著者 中谷彰宏
単行本 208ページ
出版社 星雲社
発売日 2019/7/23

»『1分で伝える力』の詳細を見る

まとめ:相手の時間を奪わないために、1分で結論+体験談を伝えよう

まとめ:相手の時間を奪わないために、1分で結論+体験談を伝えよう

本を1分で要約できるようになった

結論+体験談だけで、全て説得力を持って1分で伝えることができます。

冒頭の伝え方が変わりました。

  • 結論を伝える(一言で言うと)
  • 共感を得る(あるある)
  • 「簡単です」と伝える
  • 面白いところから話す

本書には、すぐに実践できる具体例が61個あります。
1つずつ試してみるのも面白いです。

以上です。

P.S. 相手の時間を奪わないために1分で伝える力を身につけるのですね。

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