- 「信用される人になるにはどうすればいいか知りたい」
- 「求められる人になりたい」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
本記事を書いている私は、中谷彰宏さんの本はすべて読むようにしています。
どんな著作でも関係なく購入しています。
本記事は「いくつになっても「求められる人」の小さな習慣」のグッときたところ3つ引用した書評です。
この記事を読むことで「信用される人になるにはどうすればいいのか」がわかります。
本書では抽象的な「信用」を、具体的な「習慣」に置き換えられています。
Contents
『いくつになっても「求められる人」の小さな習慣』のグッときたところベスト3
グッときたところベスト3を引用して、解説します。
1位:すべての責任をとれる人が信用される
自分の責任だろうが、部下の責任だろうが、お客さまの責任だろうが、すべての責任をとれる人が、「この人に任せておけば大丈夫」と、信用されるのです。
「部下がしたこととはいえ」と言うと、相手には「この人は全部部下に押しつけてシッポ切りをするんだな」と伝わります。
責任逃れが相手に伝わっていないと思う時点で、人間関係をなめています。
ここに、求められない人の幼児性が出ます。
そんなことは全部バレているのです。
自分のしていないことまで責任をとるのは、たしかに難しいです。
それでも、40代は社会に出て20年以上たっているのですから、それぐらいできなければ困ります。
「すべての責任は自分にある」とは、なかなか言えない言葉です。
自分に関わることを、自責化するのは大事です。
自責化しないと前に進まないこともあるからです。
いつも人のせいにしていては何も改善されません。
下記のようにAさん、Bさんを例にします。
- Aさん=失敗する→人のせいにする→収穫なし→成長なし
- Bさん=失敗する→自分のせいにする→自責化して改善を考える→収穫あり→成長する
自責化するほうが成長につながります。
本書では「自分に関係のないことまで自責化して考えることが信用につながる」と述べられています。
仕事上で部下の失敗を自責化するのは難しいことです。
部下の失敗をお客さまに口先だけで「自分の責任です」と謝るのは簡単です。
そこで「部下の失敗は自分の普段からの教育が足りていなかった」と思えるかどうかです。
これが本当の自責化です。
体験談
休職してからの私の感情は、下記の流れです。
休職したことを自分のせいにする。
↓
休職したことを周りのせいにして感情を吐き出す。
↓
自分に問題がなかったかどうか考える
いったんは周りのせいにして自然な感情を出す必要があったのです。
今、自分の問題として向き合っている最中です。
自分を責めずに事実だけを見つめて、改善をはかるよう努力することが大事です。
本書の言いたいことです。
»仕事についていけない40代の解決策【工夫と報告/変えることが仕事】
2位:今までに感謝できる人が信用される
感謝には、
①将来してくれるであろうことに対する感謝
②過去にしてくれたことに対する感謝
の2つがあります。
差がつくのは、過去にしてくれたことへの感謝です。
これを忘れている人が多いのです。
「あれはあれでケリがついている」「お礼は言ったし、あれはあれでチャラ」という感覚です。
そうすると、「今はまだしてもらっていないし、これからもしてもらえない」という不満だけが残るのです。
辞める会社の悪口を言うことが、1番信用を落とします。
聞いている側は、その会社の状況はよくわかりません。
それでも「この人と一緒に仕事をすることはないな」ということはわかります。
一方で、「前の会社にはよくしていただいて、全部教えてもらいました。何かの形でいつか恩返ししたいのですが、まだできていないんです」と言う人がいたら、そういう人と仕事をしたいです。
これが「求められる」ということです。
文句を言う人は、「今、何をしてくれるのか」「これから何をしてくれるのか」ということばかり言っています。
求められない人は、これまでしてくれたことに対して、感謝の気持ちが欠落しているのです。
ここが1番大きな差です。
今してくれていること、これからしてもらえることに対する感謝は、誰でもするのです。
今までに感謝することは、なかなか難しいことです。
- 育ててくれた親への感謝
- 育ててくれた会社への感謝
- 育ててくれた上司や先輩、後輩への感謝
- 友人への感謝
- 恋人への感謝
- 妻への感謝
- 子どもへの感謝
- お客さまへの感謝
色々な感謝があります。
人間は忘れる生き物
エビングハウスの忘却曲線によると、人間の記憶は24時間で74%を忘れます。
人にしてもらった感謝を覚えておくことは、なかなかできることではありません。
忘れてしまうし、感謝に気づけないこともあるからです。
- 人にしてもらった感謝をメモすること
- 人にしてもらっている感謝に気づくこと
2つとも大事です。
私は休職してからは周りを憎んでばかりでした。
- 体を壊すくらいまで追い詰めた会社への憎しみ
- アダルト・チャイルドになってしまった親への憎しみ
- 体を壊しても仕事を強要した妻
- クレーマーなお客さま
- パワハラな上司
- 理解のない同僚
全てを他責化して、憎んでいたのです。
ちょっと遅めの反抗期です。
感謝できるところを探した結果が下記です。
- 新卒からお世話になっている会社への感謝
- 産んでくれて、今まで育ててくれた親への感謝
- 体を壊しても支えてくれた妻への感謝
- 仕事面で鍛えてくれたクレーマーなお客さまへの感謝
- 出世をさせてくれたパワハラな上司への感謝
- 支えてくれた同僚への感謝
本書を読んで感謝することが、どういうことか気づけました。
感謝とは気づくこと
意識してアンテナを張らない限り、感謝には気づけません。
「人に感謝する心を持つことが大事」とよく言われている言葉ですが、よく言われる理由がわかりました。
意識しないと感謝できないからです。
「今、感謝できることはないだろうか」
「今までを振り返ってみて人に感謝できることはないだろうか」
そんなことを思うだけで、周りの人へ優しい気持ちになれそうです。
無理に感謝する必要はない
無理をする必要はありません。
無理をして感謝することは不自然です。
不自然な感情は心をおかしくします。
感謝に気づいて、感謝したかったら感謝すればいいのです。
信用される人は自然な感謝ができる人なのです。
3位:落とした信用は回復不能
自分がお金や時間で損していることは、その分、信用で返ってきます。
どんなに損をしても、お金なら取り返せます。
信用は取り返せません。
「あの人は、ふだん、仕事中に個人的なことをしている」という印象だけが残ってしまいます。
1万円を落としても、1万円は稼げます。
落とした信用は回復不能です。
「体の中で肝臓や肺を大切にしなければいけない」というのは、再生不能な器官だからです。
1番再生できるのはお金なのに、お金で回収しようとする人が1番損をします。
1番回収できないのが信用です。
「勤務時間中に喫茶店でゲームができて儲け」という感覚の人は、信用で大きな損をしているのです。
先日、友人から7,000千円を借りてしまいました。
食事の約束していて財布を忘れてしまったのです。
借金は好きではありません。
覚えておかなくてはいけないですし、友人にも引け目を感じるからです。
友人は「いつでもいいから」と言ってくれましたが、次に会えるのは1ヶ月後です。
1ヶ月、借りたままでいるのです。
時間は貴重です。
今度会った時に返すのは当然ですが、信用をなくしそうで怖いです。
1ヶ月お金を借りれても、得していません。
損をしています。
お金を貸すのだったらあげる。
お金を借りるのだったらもらう。
お金のやり取りは信用問題に関わります。
慎重に扱わないといけないのです。
体験談
会社員時代、誰もやりたがらない組合の役員を7年間ほどやってしまいました。
当時は時間、労力を損した気持ちでいました。
振り返ると信用を積み重ねていたのかもしれないと思い直しています。
確かに時間、労力は失いましたが、得難い貴重な体験ができました。
普通では体験できないこともさせてもらいました。
自分が損したと思っている側面だけを見るのか、得た側面を見るのかで、収穫は変わってきます。
できるだけ得たものに気づきたい。
そう意識づけさせてくれる本です。
いくつになっても求められる人の小さな習慣【信用は取り返せない】
知りたかったこと:信用を得る習慣
「信用を得るには時間がかかる」は、営業経験からわかっています。
逆に「信用を失うのは一瞬」と心得ています。
本書は6つの章で構成
目次
第1章.仕事の信用で、求められる。
第2章.人間関係の信用で、求められる。
第3章.コミュニケーションの信用で、求められる。
第4章.お金の信用で、求められる。
第5章.時間の信用で、求められる。
第6章.マナーの信用で、求められる。
『いくつになっても「求められる人」の小さな習慣』は、こんな人におすすめ
こんな方におすすめ
- 転職・再就職・定年後が不安な人
- 能力があるのに、求められない人
- 信用をつけて、求められたい人
信用される人になるための60の習慣が書かれています。
すぐに実践できる習慣も多いです。
コツコツと積み上げる必要があるので、即効性を求める人には向いていません。
信用を得るにはコツコツした積み上げが必要です。
バケツに水をためるように1滴1滴、信用をためていくのです。
あふれ出したら、自分に返ってきます。
それまで待てる人におすすめの1冊です。
著者:中谷彰宏のプロフィール
1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。
84年、博報堂に入社。CMプランナーとして、テレビ、ラジオCMの企画、演出をする。
91年、独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。
ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。「中谷塾」を主宰し、全国でセミナー・ワークショップ活動を展開。
書名 | 『いくつになっても「求められる人」の小さな習慣』 |
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著者 | 中谷彰宏 |
単行本 | 193ページ |
出版社 | 青春出版社 |
発売日 | 2019/7/23 |
»『いくつになっても「求められる人」の小さな習慣』の詳細を見る
まとめ:信用される人になる3つの結論【努力/感謝/気づき】
結論は3つ
- 自分を責めずに事実だけを見つめて、改善をはかるよう努力する
- 感謝に気づいて、感謝したかったら感謝すればいい
- できるだけ得たものに気づくこと
信用される人になるには、普段からの行動が大事です。
小さなことであれば、小さなことであるほど大事です。
積み重ねが信用につながります。
日頃の習慣が信用される人を作ります。
仕事ができる、できないよりも「信用できるか、できないか」が重要なのです。
以上です。
P.S. 普段から信用される行動をコツコツと積み重ねよう。
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