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【書評】『エッセンシャル思考』いま、何が1番重要かをいつも考える

2019年7月28日

【書評】『エッセンシャル思考』いま、何が一番重要かをいつも考える
  • 「仕事が忙しすぎて、何から手をつけていいかわからない」
  • 「断れなくて仕事が増えていき、とにかく忙しい」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

マンガでよくわかるエッセンシャル思考」グレッグ・マキューン【著】を読みました。

本記事は、『マンガでよくわかるエッセンシャル思考』のグッときたところを3つ引用した書評です。
この記事を読むことで「選択と集中の意味」がわかります。

結論は「重要なことは何かを考え、いちばん大事なことから始める」です。

【書評】『エッセンシャル思考』いま、何が1番重要かをいつも考える

【書評】『エッセンシャル思考』いま、何が1番重要かをいつも考える

ビジネス書「エッセンシャル思考」のマンガ版です。
40分くらいでサクサク読めました。

「マンガでよくわかるシリーズ」は楽しく読め、重い腰をあげる必要がなく読み出せるのがメリットです。

本書の印象

「選択と集中」です。

何が大事かを見極め、捨て、1つのことに集中して成果を出す。

「あれもやらなくちゃ、これもやらなきゃ」といっぱいいっぱいになっている人向けの本です。
まずは本書の「捨てる技術」を習得し、集中する段階へと入っていければ良いです。

会社員時代は何もかも1人で抱えて仕事をしていたので、組織に属しているメリットはほとんど感じませんでした。
全て1人で仕事をするくらいなら、組織に入っているメリットはないです。
それくらい1人で仕事を抱え、断らず、断れず、目の前の仕事を片っ端から取り組んでいたのです。

「何を捨て、何に集中するか」をもう一度振り返り、見つめ直していく価値はあります。

「自分の人生の時間を大切にしたい」

そんな気持ちにさせてくれた本です。

エッセンシャル思考のデメリット:難しい

シンプルに難しいです。
簡単にはできません。

私ができてないからです。
本を読んですぐに「わかりました。今日から本質的になります」とはいかないのです。

もちろん、即、エッセンシャル思考になれる人もいます。
そんな方は相当な経験を積んで、視野が広い方、他をすべて捨てられる潔い方です。

さらに本質的になったからといって「なんでもうまくいく」とは限りません。
分散思考が良いケースもあるからです。

たとえば、アイデア

1つに集中して考え抜くことは大事です。
いっぽうで思考を分散させ、視野を広げ、アイデアからいったん離れて、弛緩する時間をつくることも大事です。

お風呂や寝起き、ランニング中など、メモできないところでアイデアが思い浮かぶ経験があります。
アイデアについて考えてないときに思い浮かぶのです。

集中と分散を繰り返すイメージです。
うまくまとまりませんが、本質的であることが助けにならないケースもあるのです。

ただ「つねに大事なことは何か」と考えておくのは重要です。
「物事の本質はどこだろう」と仮説と実験を繰り返し、ひっくり返せる逆転を見極めることは、自分の時間になって返ってきます。

以上、エッセンシャル思考のデメリットです。

優秀な人ほど陥りやすい「非エッセンシャル思考」とは

非エッセンシャル思考

優秀な人ほど自分にとって大事なことを見分けられなくなることも多い。
優秀で努力する人ほど成功のパラドックスに陥りやすい。
第1段階 目標をしっかり見定め成功へと一直線に進んでいく
第2段階 成功した結果「頼れる人」という評判を得る
第3段階 やることが増えすぎて時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。疲れるばかりですべてが中途半端になる。
第4段階 本当にやるべきことができなくなり、成功したせいで自分を成功に導いてくれた方向性を見失ってしまう。
その結果、規律なき拡大路線に陥ってしまっている。
成功を求めることによって、人は失敗してしまう。
これが成功のパラドックス。

器用でなんでもできる人ほど、何が重要かわからなくなります。

エッセンシャル思考の基礎となる3つの考え方

見極め、捨て、1点集中です。

エッセンシャル思考の基礎となる3つの考え方

1.「選択」
時間とエネルギーの使い道を選ぶことができる。
「やらなくては」ではなく、「やると決める」
2.「ノイズ」
世の中の大半の者がノイズであって重要なものはほとんどない。
「どれも大事」ではなく、「大事なものはめったにない」
3.「トレードオフ」
すべてを手に入れることはできない。
「全部を終わらせよう」と考えるのをやめて「どの問題がいちばん重要か?」を考える。
「全部できる」ではなく、「なんでもできるが、全部はやらない」

全部やろうとしないことが大事です。

「今、何が1番重要か」

心に刻みつけておく言葉です。

本書は6つの章で構成

目次

プロローグ.エッセンシャル思考と非エッセンシャル思考
第1章.エッセンシャル思考とは何か?
第2章.見極める技術
第3章.捨てる技術
第4章.しくみ化する技術
エピローグ.エッセンシャル思考で人生を変える

『マンガでよくわかるエッセンシャル思考』は、こんな人におすすめ

こんな方におすすめ

  • 忙しい人
  • 断れない人
  • 優先順位のつけられない人

主人公の女性をエッセンシャル思考へ導いてくれる男性との今後の展開が気になるマンガでした。

「そこだけでも恋愛マンガにしてくれないかな。先が気になります」と思ったのです。
マンガと文章の組み合わせですが、マンガだけでも引き込まれます。

著者のプロフィールを引用

グレッグ・マキューン
シリコンバレーのコンサルティング会社THIS Inc.のCEO。
エッセンシャル思考の生き方とリーダーシップを広めるべく世界中で講演、執筆をおこない、アップル、グーグル、フェイスブック、Twitter、リンクトイン、セールスフォース・ドットコム、 シマンテックなどの有名企業にアドバイスを与えている。
ハーバード・ビジネス・レビューおよびリンクトイン・インフルエンサーの人気ブロガー。
スタンフォード大学でDesigning Life, Essentiallyクラスを開講。
著書の『エッセンシャル思考』と共著書『メンバーの才能を開花させる技法』(海と月社)は、ともに米国でベストセラー入りしている。
2012年には世界経済フォーラムにより「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出された。

書名 『マンガでよくわかるエッセンシャル思考』
著者 グレッグ・マキューン
単行本 176ページ
出版社 かんき出版
発売日 2017/3/23

»『マンガでよくわかるエッセンシャル思考』の詳細を見る

『エッセンシャル思考』のグッときたところベスト3

『エッセンシャル思考』のグッときたところベスト3

グッときたところベスト3を引用して、解説します。

1位:「今、何が重要か」を考える

  1. 「今、何が重要か」を考える
  2. 未来を頭の中に抱えない
  3. 優先順位をつける

3つとも重要です。

やるべきことが多くて、やることリスト(TODOリスト)を書き出す人は多いです。
頭の中だけにリストを抱えていると焦りますので「いったんリストを書いて外に出すこと」は有効な方法です。

リストを見て、重要なことが何かを考える。

考えることに多くの時間を割いても良いと感じます。

重要なことは何か

ついつい目先のことにとらわれがちですので、何度も繰り返し考えるようにします。

今、重要なことは何か。

これがクリアできれば、他のことは流してできることもあるはず。
他のことにとらわれ、いちばん重要なことに時間をさけなくなることだけは気をつけます。

いつも1番大事なことから始める。

これにつきます。
自戒の意味も込めて、この言葉を自分に捧げます。

2位:90点ルールで大切なことだけを選ぶ

ものごとを選ぶ際に迷わないコツは、基準をとことん厳しくすること。
「絶対にイエスだと言いきれないなら、それはすなわちノーだ」と考えるのです。
「絶対にやりたい!」か「やらない」かの二択にするのです。
そのための基準として、マンガ本編で取り上げた「90点ルール」が有効です。
「90点以上だ」と思えるものだけにイエスと言い、90点未満の点数はバッサリと切り捨てるのです。

私の会社員時代は「断る」という選択肢はなかったです。
社内でも社外でも頼まれたことは「すべて引き受ける」、特にお客さまからの依頼には「ノーはない。期待値の100%より1%でも超えて返す」を基本にしていました。

ノーと言えないのは苦しいことです。

お客さまからは「使い勝手は良い人間」と思われていたはずです。
「お客さまを選ぶ」こともしたことがなかったので、「一緒に仕事をしたくない」と心では思っていても我慢してすべて引き受けていました。

いちばんグッときたところは「90点ルール」

私が見極める基準といえるものを持っていなかったからです。
「90点ルール」は仕事だけではなく、プライベートでも使えます。
たとえばプライベートの誘いで迷ったら「90点ルール」を当てはめて、決断するのです。

「今、自分のしていることは90点ルールに当てはまっているだろうか」

常に自問自答を習慣にして、時間の質を上げていきます。

3位:断り方を身につける

  1. とりあえず黙る
  2. 代替案を出す
  3. 予定を確認して折り返す
  4. 自動返信メールを利用する
  5. どの仕事を後まわしにするか
  6. 冗談めかして断る
  7. 肯定を使って否定する
  8. 別の人を紹介する

今までは「迷ったらイエス」の考えでした。

たとえば誘いに迷ったら、とりあえず行ってみるのです。
そんなテンションで行き、良いこともあれば、後悔したこともあります。

振り返れば、後悔が多かったです。
「情報を引き出せていれば、断っただろうな」と思うこともありました。

断る勇気がないことに気づけませんでした。
勇気のない自分を認められなかったのです。

「断っていればよかった。人生のターニングポイントだった」という後悔もあります。

断れないことが、人生を狂わす行動になってしまうのです
「とりあえず黙る」や「予定を確認して折り返す」は、簡単かつ効果的です。

ノーを言うことは優秀な人の必須スキルです。

まとめ:99%のムダを捨て、1%に集中しよう

まとめ:99%のムダを捨て、1%に集中しよう

99%の無駄を捨て1%に集中する

あれもこれもと欲張ってしまいがちです。
すべてできそうな気がするからです。

生活の質を上げる方法は「いちばん重要なことは何か」と問いかけるだけです。
たった1つの言葉で人生が変わるのです。

以上です。

P.S. 本質を知り、本質を生きよう。

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