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雑談上手になるには「何を話すか」にこだわらない【データより体験談】

2019年8月16日

雑談上手になるには「何を話すか」にこだわらない【データより体験談】
  • 「雑談が上手くなりたい」
  • 「雑談が苦手でいつも困っている」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

本記事は中谷 彰宏さんの「雑談の達人に変わる本」を読んだ読書感想・書評です。
この記事を読むことで、雑談のコツがわかり、雑談が上手くなります。

「自分に合った雑談の具体例」が得られるのです。

雑談上手になるには「何を話すか」にこだわらない【データより体験談】

雑談の達人に変わる本

グッときた順に3つを引用して、解説します。

1位:「何を話すか」にこだわると、話せなくなる

雑談が上手になりたくて悩んでいる人は、「何を話せばいいですか」と言います。
「何を話せばいいですか」という発想から間違っています。
「何を話せばいいか」という発想は捨てることです。
「何かを話す」のです。
なんでもいいのです。
「何を」と「何かを」は全然違います。
「何かを」は、なんでもOKです。
「何を」で悩む人は、100個のうち、正解は1個で、99個は間違いだから話さないことになります。
今はスピードの時代です。
その1個はなかなか思いつかないのです。
何かを話せばいい場合、正解はありません。
100個中100個、何を話してもいいことになります。
お見合いパーティーでは、どんなにいい人でも、フリータイムで話をしていない人は選ばれません。
理由は、「気のきいたことを言ってくれなかったから」ではありません。
「お話しなかったから」です。
お話をしなかったことは、その後に1つもつながりません。
雑談が、人と知り合うスタートラインになるのです。

「なんだ、会話ってなんでもいいのか」と気楽になりました。

考えてみれば「雑談に決まり」はありません。
「なんでもあり、Everything OK」の世界です。

私の会社では毎日朝礼があり、月1回くらい当番がまわってきます。
社員の前でなんでもいいから、1分ほどスピーチをしなくてはなりません。
良いことを言おうとして緊張します。
ためになる話や得になる話をしたいので、力んでしまうのです。

会話は緊張しません。
しかし初対面の人やお客さまの会話は「何を話すか」考えてしまいます。

ただ「肩の力を抜いて、内容にこだわらない」と考えが変わりました。

自然体の自分を知ってもらえそうです。
今までの雑談のやり方が、変わります。

モテる人は共通して雑談がうまいです。

文章も「肩の力を抜いて、すらすら書く記事があってもいい」と思い直しました。

2位:「データ」よりも「体験談」のほうが面白い

雑談では「世の中で何%」という数字よりは、自分調べの方が大切なのです。
当社比に相当する「自分比」にするのです。
根拠は、自分の体験です。
「それ、何のデータ?資料は何?」と聞く人は、体験よりもデータ重視です。
そういう人の話は、データばかりで体験をしていません。
吉野家の牛丼がなくなる時も、情報だけ集めて、行っていない人がTVの映像をそのまま自分の体験のように話していました。
その話は、体験した人には、どこまで行っても勝てません。
体験していない人は、最後に「行ったの?」と聞かれて、「いや、行ってないけど、人から聞いたら・・・」と、しぼみます。
ほとんどの自慢話は、よく聞いていくと、本人の体験談ではないことが多いのです。
体験談は、そんなに大きくなくていいのです。
小さい体験のほうが妙に身近で面白いのです。

話がおもしろい人の共通は「体験談の割合が多い」です。

「こんなところに行って、こんなことがあって、こんな本を読んで」などの体験談ばかりです。
オチまであれば、おもしろいに決まっています。

私の旅行の仕事もお客さまに得意げに観光地を説明して「実際は行ったことがありません」となると、もはやコントです。
「百聞は一見に如かず」で実際に体験している人には、説得力ではかなわないのです。

実際に行ったことがあれば、思い出しながら、その場で地図も描けます。
思い浮かべたシーンをそのまま話せばいいので、楽で説得力もあり、聞いている方はワクワクもするのです。

私は添乗が決まった時は、初めての場所は下見します。
下見しておくと負担が軽減され、気持ちも落ち着けます。
お客さまにも「行ったことがあります」と胸を張れるのです。

下見に行った時ほど、お客さまからは「行ったことがありますか?」とは聞かれません。
下見したことが自分に落ち着きをもたらし、態度に出るからです。
逆に下見に行けなかった場合は、無理にでも落ち着いているようにふるまう必要があります。

添乗員にはハッタリも必要です。

3位:遠くの話より、ココの話をする

得意先のプレゼンでは、「今、アメリカでこういうのが流行っています」という話よりも、「ここへ来る途中、玄関に◯◯が置いてありましたね。あれはなんですか」という雑談をした方が面白くなります。
「ここへ来る途中、面白い看板があったんですよ。ごらんになりましたか」という話も引き込みます。
関心を引くのは、遠くの話よりも、ココの話です。
特に、地方の講演では、東京やニューヨークで流行っているという話より、ココの話のほうが喜ばれます。
「さっき駅で珍しいものがあったので買ったんですけど」という話をするのです。
同じ昔の話でも、遠くの話より、ココの歴史の話のほうが引き込みます。
「僕は堺の出身です。堺出身の与謝野晶子がココへ来たことがあるんです。ココに与謝野晶子が泊まったという碑があります」と続けることで、ココの話に近づきます。
聞き手が1番好きなのは自分の話です。
自分の土地の話が、1番好きなのです。

自分の出身地の話をされると嬉しいです。

自分の出身地に「遊びに行ってみました」と聞くと嬉しい。
褒められているわけでもないのに、その人に好感を抱いてしまいます。
その人の出身地の話になると盛り上がって、急速に仲良くなることがあります。

人間は自分の出身地の話が好きなのです。

「お客さまへプライベートな出身地を聞くのはタブーかな」とも思ったことがありましたが、自分の出身地の話から始めて反応を見るのもありかなと感じます。

雑談では「今、ココ、私と相手が大事」と、気づかされました。

雑談上手になるには「何を話すか」にこだわらない【データより体験談】

雑談上手になるには「何を話すか」にこだわらない【データより体験談】

概要

本書は62の具体例にもとづき「苦手意識を活かした、良質な雑談をするにはどうすればいいのか」が書かれています。

私は「なんでもない会話」が苦手で、黙っているのが得意です。
旅行会社に勤務していた時も、お客さまに積極的に話すよりは聞くほうの営業マンでした。
何を話していいかわからないし、話す前に考えすぎてしまうことが多いのです。

いつも楽しそうに雑談している人はうらやましく見え、魅力的に見えます。

5つの章で構成

目次

第1章.「できない、モテない、オヤジ」の雑談パターンにはまっていない?
第2章.モテる人は、口説き文句を言わずに、雑談で口説く。
第3章.できる人は、プレゼンをせずに、仕事を勝ちとり、人を動かす。
第4章.誰も教えてくれない、雑談の達人に変わるコツ。
第5章.日常生活でできる雑談トレーニング。

『雑談の達人に変わる本』は、こんな人におすすめ

こんな方におすすめ

  • 雑談で、仕事を成功させたい人
  • 雑談で、恋人とすぐ仲良くなりたい人
  • 雑談で、アイデアをポンポン出したい人

著者のプロフィール

中谷彰宏
1959年4月14日、大阪府堺市生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒。
博報堂で8年間CMプランナーの後、株式会社中谷彰宏事務所設立。

書名 『雑談の達人に変わる本』
著者 中谷彰宏
単行本 149ページ
出版社 全日出版
発売日 2004/5/8

»『雑談の達人に変わる本』の詳細を見る

まとめ:相手とも自分とも向き合い、雑談しよう

まとめ:相手とも自分とも向き合い、雑談しよう

中谷彰宏さんの「成功する人のすごいリアクション」から引用します。

話し手の話を「聞く」ということは、質問することではありません。
話し手が自然に話したくなるような展開に話が転がっていくのが「聞く」ということです。
1番上手な人は、質問をしないのに話し手がとうとうと話し始めたくなります。

〜 中略 〜

質問するなら、自己開示をします。
中には、「自分の話をしたらいけないと言ったじゃないですか」と言う人がいます。
自分の話と自己開示は違います。
自分の話は、自慢です。
自己開示は、自分の恥ずかしい話です。

出典:『成功する人のすごいリアクション』

自分の考えや感じたことを話すと「笑われたり恥をかいたりしないか」と自信がなくなりがちです。
言いたいことも言えなくなってしまうことが多いのです。
それは自分を否定していることと同じで苦しいです。

そんな自分を解きほぐすように、「もっと気楽に」と語りかけてくるのが本書です。

雑談の根っこにあるのは1対1のやりとり、大事なのは相手と自分と向き合うこと、自己開示をすること

そんな印象を受けました。

以上です。

P.S. 雑談の達人になろう。

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