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【書評】「なぜ人は美術館に行くのか」の答えは、人生が広がるから

2020年3月7日

【書評】「なぜ人は美術館に行くのか」の答えは、人生が広がるから
  • 「美術館に興味がある」
  • 「美術に関する本を読みたい」

この記事はそんな方へ向けて、「美術館へ行こう」と思える本を紹介します。

 この記事でわかること

  • 『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』中谷彰宏【著】のグッときたところベスト3
  • 概要、口コミ

本記事を書いている私は中谷彰宏歴27年2ヶ月です(1996年4月から)、著作はすべて読みました。
美術に興味はありませんが「中谷彰宏さんの本」という理由で本書を買いました。

著者の中谷彰宏さんは月30件、年間で365件、美術展に行っています。
著者の学生時代の「1日映画3本、月間で100本のノルマ」を思い出します。

本記事は、『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』の書評です。
美術館に行くことで「上には上がいる」がわかります。

美術に興味がなくても楽しめる1冊でした。

【書評】『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』のグッときたところベスト3

【書評】『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』のグッときたところベスト3

 グッときたところベスト3

  • 1位:自分の仕事よりも、もっと大変な仕事があることに気づける
  • 2位:キャパが広がり、多様性に寛大になる
  • 3位:明日古くなる情報より、一生使える知識を持つ

順番に解説します。

1位:自分の仕事よりも、もっと大変な仕事があることに気づける

気品のない人は
「自分が世の中で1番忙しい」
「ほかのヤツらは自分よりはるかにラクな仕事をして、ラクに収入を得ている」
「なんで自分だけがこんなに苦労しなければいけないんだ」
と怒っています。
これが気品のなさにつながります。
美術館に行くと、「こんな凄いことをする人がいる」ということを目の当たりにします。
建築家・安藤忠雄さんは、「『こんなん、ようやるなあ』というところからが建築」と言います。
まさに、それが芸術です。
「これはできないよね」と思うぐらいビックリするようなことをするのです。

〜中略〜

工芸品は、1ミリの花びらなんて、どうやってつくるんだと驚かされます。
「それに比べたら、自分の仕事はまだラクだな」という気持ちになります。
「自分より大変な仕事をしている人がいる」という謙虚さが、気品につながるのです。

一流に触れることの大切さは、北野武さんも言っています。

北野武さんが女優の菅野美穂さんに「一流の美術館に行って、一流のものに触れたほうがいい」とアドバイスしました。
菅野美穂さんはすぐにパリのルーブル美術館へ行ったというエピソードがあります。

一流のものに触れる大切さを北野武さんは知っているのです。

 本書からわかる美術館に行くメリット

・一流に触れられる
・キャパが広がり多様性に寛大になる
・美術館に行くことで姿勢が良くなる
・芸術作品を通して、芸術家の生きざまを学べる
・背伸びをして恥をかくことで、気品が身につく
・美しいしぐさは美術館の美しいものを見ることで学べる

「美術館にメリットはない」と思っていましたが間違いでした。

すべては気品に通じます。

本書で下記の気持ちになりました。

「美術館へ行こう」
「美術館へ行ってみようかな」
「少し美術を勉強してみようかな」
「美術館で自分の器が広げてみようかな」

きっかけがもらえたのです。

2位:キャパが広がり、多様性に寛大になる

美術館は、好きなモノを見に行く場所ではありません。
自分が今まで知らなかった好きなモノに出会いに行く場所です。
知っている好きなモノに出会おうとするのは、ネットの検索と同じ感覚です。
ここで食わず嫌いが起こります。
好きなものの幅がどんどん狭まって、美術館に行く習慣がさらになくなるのです。

好き嫌いに関係なく、たまたま通りかかったところで何かやっていたから、行ってみることです。
電車の中吊り広告を見て、沿線で何かやっているとわかったら、新幹線に乗って行ってみます。
そんなに期待なしにぶらりと行くとなかなか面白いのです。
「わけがわからない」というリアクションでもいいのです。
わけのわからないものに出会う体験が、その人のキャパをつくります。
美術でキャパができると、人間に対してのキャパも広がります。
自分が理解できない人に出会った時に、「世の中には、いろいろな人間がいるんだな」と、寛容に接することができるのです。
自分の正しさだけが正しいのではありません。
世の中には、いろいろな「正しい」「面白い」「美しい」があります。
「知らなかったけど、なんだろう」というところからキャパが広がって、それがその人の器になります。
興味のある展覧会にだけ行っていると、その人の器はどんどん小さくなるのです。
器は伸び縮みします。
大切なのは、「何かやっているから、行ってみた」という感覚です。
そこから、その人の人生は一気に広がります。
美術館に行って広がるのは、美術の感覚ではなく、その人の人間としてのキャパなのです。

美術館で思うのは「わけがわからない」です。
知識不足もありますが、とにかく理解できません。

過去に美術館へ行きました(下記)。

覚えているのは以下のとおり。

彫刻の森美術館

山の中にあるハイキングができそうな広い美術館。

1番奥にエリアにピカソ作品が展示されていますので、まずはピカソ作品を見学した後、戻りながら見学するのが効率的です。

屋外の所々に大きな彫刻のような作品が展示されています。
散歩しながら作品に触れられるため、天気の良い日にはうってつけの場所。

「予習してからのほうが楽しめる」と感じました。

足立美術館

島根県の有名な美術館で、大きな庭園が印象的です。

旅行モデルコースに掲載の多い観光地のため、どうしても行ってみたかった美術館でした。

「底入れにかなりの手間をかけている」くらいしか理解できなかったです。

他にも展示物は多数あり、軽く2時間は過ごせますが記憶に残っていません。

 本書の「足立美術館」の文章を引用

島根県の足立美術館は、外国人が訪れたい庭園の日本一です。
広大な庭園に木がありますが、落ち葉は1つも落ちていません。
開館前に、庭師の人たちが全部きれいに掃き清めているのです。
そこに何かがないことに気づけるのが気品です。
あるものは誰でも気づけます。
落ちているはずの落ち葉がないことに気づけることが気品です。

深いです。

藤子・F・不二雄ミュージアム

プライベートで行ったミュージアム。
室内と室外の組み合わせです。

混んでいて、入るまでに30分くらい並びました。
ドラえもん好きな方は楽しめます。

どの美術館も自分の意思というよりは、「何かのきっかけで行った」という感じです。

「食わず嫌いせずに、行ってみる」が、キャパを広げるのに大事です。

3位:明日古くなる情報より、一生使える知識を持つ

情報化社会は、ネットで調べれば情報はいくらでも手に入ります。
「情報」と「知識」とは違います。
美術に関しての知識は、一生使えます。
古くならないのです。
ネットで仕入れた情報は、明日には古くなります。
本なら瞬間ベストセラーでもロングセラーにはなりません。
ネットで得た知識は、みんなが手に入れることができます。
美術に関する知識は、その人の体験や教わった先生によって変わります。
知識には、自分しか持てないオリジナリティーがあります。

情報では、人間はワクワクしたり、燃えたりしません。
美術は、人を燃えさせることができます。
「こんなものは芸術じゃない」と怒っている人も、ある意味、燃えているのです。
「なんでこんなものが!」と叩き割ろうとして、警備員に捕まっている人は、ある意味、興奮しているわけです。
特に現代アートは、なかなか理解できない部分があります。

情報は、時にはだまされることがあります。
美術は、だまされることも面白味として味わえます。

ブログと同じです。

できるだけ古くならないものを書く。
トレンド記事を書くよりは、資産になる記事を書く。

美術の知識も古典のように使える知識なのです。

ネットで得る知識は、誰にでも手に入る同じものです。
美術は体験や先生からの知識で、自分だけのオリジナルです。

知識があると楽しめるのが美術です。

『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』で、美術館の楽しみ方を知る

『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』で、美術館の楽しみ方を知る【目次】

美術館に行くことで得られるものがある

読み終わったときの感想です。

美術とはほぼ無縁の世界で生きてきましたが、今後、美術館に行くときは再読します。
美術館の楽しみ方、作品の味わい方が書いてあるからです。

美術作品を見るのにも、予備知識がある・ないで楽しみ方が変わります。

  • 知識がある
  • 知識がない

美術作品を見るにもマナーがあります。

  • マナーがある
  • マナーがない

知識があって、マナーがある人が、美術館を1番楽しめます。
そんなことを気づかせてくれる本です。

「家族で美術館に行くのもあり」と感じました。

美術のある人生も良さそうです。

気品がある人は何が違うのか、知りたい人におすすめ

こんな方におすすめ

  • 気品のある人は何が違うのか、知りたい人
  • どうしたら気品を身につけられるか、知りたい人
  • 芸術を日常生活に取り入れて、楽しみたい人

下記の人にはおすすめできません。

  • 芸術が嫌いな人
  • 気品を身につけたくない人
  • おすすめ美術館情報を知りたい人

おすすめ美術館などの情報の載っていません。

著者:中谷彰宏のプロフィール

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。84年、博報堂に入社。
CMプランナーとして、テレビ・ラジオCMの企画、演出をする。
91年に独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。
ビジネス書から恋愛エッセイ、小説まで、多岐にわたるジャンルで、数多くのロングセラー、ベストセラーを送り出す。
「中谷塾」を主宰し、全国で講演、ワークショップを行っている。

出典:中谷彰宏公式サイト

5つの章、書籍情報

目次

第1章.なぜ美術館に行く人は気品があるのか。
第2章.気品がある人は、イライラしない。
第3章.気品がある人は、暗闇を味わうことができる。
第4章.日常生活で、気品を磨く。
第5章.気品とは、学ぶ姿勢にある。

書名 『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』
著者 中谷彰宏
単行本 182ページ
出版社 水王舎
発売日 2020/3/2

»『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』の詳細を見る

『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』の口コミ

Amazonの口コミ1つ

要約します。

美術館へ行くとなぜ気品が?

  • 絵を観ているときの姿勢が正しくなる
  • 神社へ行った時のような謙虚な気持ちになれる
  • 静けさを味わうことで気品が出る

メモしておきたい言葉がたくさんあります。

»『なぜ美術館に通う人は「気品」があるのか』の口コミを見る

Twitterの口コミ1つ

まとめ:「なぜ人は美術館に行くのか」の答えは、美術で人生が広がるから

まとめ:「なぜ人は美術館に行くのか」の答えは、美術で人生が広がるから

 まとめ:グッときたところベスト3

  • 1位:自分の仕事よりも、もっと大変な仕事があることに気づける
  • 2位:キャパが広がり、多様性に寛大になる
  • 3位:明日古くなる情報より、一生使える知識を持つ

どんなことからも学ぶ姿勢が、気品を生み出します。

人生に美術を取り入れるのもあり

本書を読むと「美術館へ行ってみようかな」と思えます。
自分の人生に「美術」を取り入れるきっかけになる本です。
美術を取り入れることでキャパが広がります。

新しい視点を取り入れて、人生をもっと楽しみたい人へ本書を捧げます。

以上です。

P.S. 自分の人生を広げていくのが、美術なのですね。

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