親愛なる君に
- 「事前に準備したことにこだわってしまう」
- 「段取りが悪くて、しょっちゅう残業をしてしまう」
- 「締め切りに間に合う方法について知りたい」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
『ダンドリの達人に変わる本』中谷 彰宏【著】を読みました。
本記事は、『ダンドリの達人に変わる方法』を読んで、グッときたところを3つ引用し、本書を解説していきます。
この記事を読むことで、段取り上手になる方法を知ることができます。
目次
【段取り上手】『ダンドリの達人に変わる本』の読書感想文・書評
概要
仕事は段取りです。
段取り一つで仕事の流れが大きく変わってしまうことがあるからです。
後から振り返って「あの場面でこっちに手をつけておけば、こんなに残業しなくてすんだのに」というケースは数え切れません。
料理のうまい人は段取り上手です。
料理が完成すると同時に、洗い物も大半が終わっている神業を持っています。
本書はダンドリについて60の具体例をもとに、わかりやすく書かれています。
中谷彰宏さんのシンプルな言葉が心に刺さります。
本書は6つの章で構成
目次
第1章.「あの人ダンドリ悪いよね」一目でわかるダンドリいい人、ダメ出しされる人。
第2章.「やさしくて頼りがいのある人が好き」モテる男の2大要素は、ダンドリから生まれる。
第3章.「早く帰れる!」仕事がじゃんじゃん片づくダンドリ。
第4章.「君に頼んだよ」任せることでチームはまとまる。
第5章.「ノープロブレム!」トラブルに強くなるダンドリ力。
第6章.「ここからやればうまくいく!」やるべきことが見る見るわかるダンドリ力。
『ダンドリの達人に変わる本』は、こんな人におすすめ
こんな方におすすめ
- 「ダンドリがいいね」と言われるようになりたい人。
- ダンドリの悪さで、いつも損をしている人。
- ダンドリをよくすることで、時間を増やしたい人。
著者のプロフィール
中谷 彰宏
1959年4月14日、大阪府堺市生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒。
博報堂で8年間CMプランナーの後、株式会社中谷彰宏事務所設立。
毎月2冊前後の本を出版されていて、著作数は1,000冊を超えています。
元博報堂のコピーライターなので、文章が短く読みやすいです。
書名:『ダンドリの達人に変わる本』
著者:中谷 彰宏
文庫:145ページ
出版社:全日出版
発売日:2004/10/22
段取り上手になれる本を読んで、グッときたところベスト3
3つ引用して解説します。
第1位 準備したことを、捨てられる人が、ダンドリ力がつく
ダンドリをするということは、入念に準備をするということです。
そして万全な準備をしたら、今度はそれを捨てる勇気を持つことが大切です。
ダンドリの悪い人は、準備したことが捨てられません。
せっかく準備したからといってこだわってしまうのです。
準備するには手間ヒマ、お金がかかります。
心理的なエネルギーもかかるので、捨てるなんてとんでもないという感じがして、なんとか生かしたくなるのです。
でも、流れによっては、準備したすべてを生かすと、バランスも効率も悪くなることがあります。
捨てたほうがいい場合がたくさんあるのです。
捨てたほうがいい時は、平気で捨てられるのがダンドリのいい人です。
準備をプラスしていくことばかりがダンドリではありません。
どこかで何かを削る作業もダンドリです。
他人が努力して準備したことを削るのは、誰でも平気でできます。
自分が一生懸命やってきたことを削ることには、誰でも大きな抵抗感を持ってしまうものなのです。
旅行会社で添乗員の仕事をしていました。
添乗前に入念に下見をする
↓
下見をもとに行程を練り直し、完璧なコースを作成する
↓
添乗の当日、雨天になり準備したコースは楽しめそうもない
準備したコースにそのまま行くのか、または、準備してきたコースを捨てて新しいコースに変えるのか。
ダンドリ力とは、準備してきたコースを捨てることなのです。
新しい観光地に変えたほうがいい時に、下見してきたことにこだわると変えらません。
変えないと他のコースにも影響が出てしまいます。
変えなかった挙句、すべてが台無しになってしまうとわかっていても、変えられない人は変えないのです。
せっかく準備して作り上げたコースでも、当日の状況に合わせてそのコースを捨てられる、そんな臨機応変さがダンドリの良さなのです。
他の例もあります。
今まで何年もかけて英語の勉強を続けている
↓
仕事で使わない部署に異動になり、プライベートでも英語を使う機会はない
↓
英語の勉強が活かせる職場にこだわる
そんな時に大事なのは英語の勉強をスパッとやめて、新しいことを勉強できるかどうかです。
今まで積み上げてきたことにこだわると、「英語の勉強が無駄になってしまうから」と永遠と英語にこだわり、次へ進むことができません。
今の時間を無駄にしてしまいます。
会話の段取りとはネタを捨てること
会話をしていて「あ、これを今話したい」と思っても、話の流れでそれをしないほうがいいこともあります。
「準備してきた内容だから、あとででもいいから話したい」と思って頭の中に置きながら話半分で会話を進めるよりも、思い切って準備してきた内容を捨てて、今に集中したほうが良いです。
ガンダム・アムロの段取り力
ガンダムのアムロが、ランバ・ラルのグフと戦うシーンで、エネルギー残量の少ないビームライフルを「どうせあと一回くらいしか撃てないんだ!」と言ってライフルを捨ててしまうシーンがあります。
ランバ・ラルはアムロに「思い切りのいいパイロットだな、手ごわい・・・」と言いますが、これはアムロのダンドリの良さを見抜いたからこそ出た言葉なのです。
さりげない名言です。
過去のこだわりを捨てて、潔く、前へ前へ出てくる人は手強いです。
第2位 「勝手に準備して、ごめんなさい」と言うくらいのダンドリをしよう。
ダンドリとは、先走ることです。
先走って準備するためには、いちいち許可をとってはいられません。
お互いに仕事で忙しくて連絡がとれない時に、「晩ごはんを食べましょう。Aのレストランを考えているので、返事下さい」と言っていると、コールバックを待っている間にレストランは予約でいっぱいになってしまいます。
相手の好みを考えて、勝手に予約を入れておけばいいのです。
別のお店で食べたいと言われたら、「Aのお店に予約入れちゃったけど、いい?先走ってごめんね」と謝りながら、どんどん準備していけばいいのです。
言われてやるよりは、「また先走ったことをして」と叱られれるくらいのほうが、ダンドリ力はつきます。
同じ叱られるなら、「まだやってない」よりは、「また先走って」のほうがいいのです。
言われたことだけやっていたら、叱られることはありません。
先走ってやると、叱られることも増えます。
でも叱られないより、叱られているほうが、ダンドリ力はつくのです。
「ダンドリ力は先走ること」と中谷彰宏さんは教えてくれます。
旅行の仕事でまだ経験が浅いころに、お客様へ宿泊場所を提案して、お客様の返事を待っている間に満室になってしまったことがあってオロオロした記憶があります。
それ以来、頼まれていなくても仮予約できるところは全て仮予約してから提案するようになりました。
毎年実施するのがわかっている社員旅行は、先走ってでもめどを立てて旅館などを調べておいて仕込みをしておくのです。
「言われなくても先走る」
改めて大事な言葉です。
全部、先走ってしまうくらいでいいのです。
何を言われても「もう準備してあります」って言えたら、カッコいいしです。

第3位 納期を守ろう
仕事で「実績を出せ」と言われた時に、ほとんどの人はクオリティーで勝負しようと頑張ります。
でも、クオリティーというのは基準がはっきりしていません。
比べようがない部分が多いのです。
映画のクオリティーにしても好き嫌いがあります。
ですから、「オレのほうが芸術性が高い」とは、一概には言えないのです。
では何がはっきり言えることなのかというと、仕事が速い、撮るのが速い、役者を待たせない、納期を守るということです。
これがまさにダンドリです。
ダンドリの差は明確に出ます。作家やライターの仕事も、クオリティーは比べにくいものです。
クオリティーには、好き好きや個人の価値観が混ざっています。
どちらがいいか・悪いか一概に決められないのです。
納期を守ることは一番大事なことであり、一番難しいことです。
私の会社員時代は、書類はいつも締め切りギリギリに提出していました。
締切日より前倒しで提出できたことなは、簡単な仕事くらいです。
提出の速い・遅いはダンドリの差がハッキリ出るから要注意です。
提案書も質にこだわって作り出すとキリがありません。
お客様が求めていないところにこだわっても意味がないのです。
こだわるところは質ではなく、納期です。
納期を1日でも前倒しで提出できれば印象は違います。
お客様の納期はギリギリいっぱいでこちらのことを考慮してギリギリいっぱいで設定していることもあります。
納期という約束は死守です。
スピード優先で質はあとから上げていく感じで良いのです。
どうせ微調整、やり直し、アップデートはあり得ることです。
まずは質よりも納期に間に合わせること。
本書を読んで、そう心に刻みつけました。
【まとめ】段取り上手になれる本『ダンドリの達人に変わる本』
スピード感あふれる仕事術の本です。
仕事は毎日、ダンドリの連続。
本書をときどき読み返して、フライングして先走ります。
段取りが悪くて悩んでいる人へ本書を捧げます。
こーいちより
P.S. 先走ろう。
» 中谷彰宏さんの他の著書
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