- 「書籍『ブラックアジア』の評判・感想を知りたい」
- 「タイ・パタヤの売春の闇を知りたい」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
下記ツイートをしました。
『ブラックアジア』鈴木傾城【著】読了
とにかく文章がおもしろいです。
久しぶりに全文読みたくなる本に出会えました。
パタヤには添乗や下見で8回以上は行ったと思いますが、気だるさ、アルコール、騒音、毒々しいネオン、すべてを奪う売春地帯など、パタヤに行ったことがある人なら共感できる内容— Koichi (@KoichiBlog) April 21, 2021
『ブラックアジア』鈴木傾城【著】読了
とにかく文章がおもしろいです。
久しぶりに全文読みたくなる本に出会えました。
パタヤには添乗や下見で8回以上は行ったと思いますが、気だるさ、アルコール、騒音、毒々しいネオン、すべてを奪う売春地帯など、パタヤに行ったことがある人なら共感できる内容
この記事でわかること
- 【闇】タイ・パタヤの売春がわかる本『ブラックアジア』の感想・評判
- 『ブラックアジア』はパタヤの売春の闇を知りたい人におすすめ
- 著者・鈴木 傾成 氏がわかる動画1本
本記事の信頼性
- 実際に本書を購入して読了
- タイ・パタヤの訪問回数=添乗や下見で計8回以上
結論、とにかく文章がおもしろいです。
他の作家とは違う言葉が使われているからです。
- パタヤは地獄である
- 人間の性は悪である
- 人間には太陽が必要
本書を読み終えると、そんな言葉が浮かんできます。
本記事は、書籍『ブラックアジア』の読書感想です。
この記事を読むことで、『ブラックアジア』のグッときたところベスト3や口コミ・評判がわかります。
久しぶりに全文を読みたい本に出会えました。
Contents
【闇】タイ・パタヤの売春がわかる本『ブラックアジア』の感想・評判
グッときたところベスト3
- 【第1位】知性が去ると同時に、天国がやってくる
- 【第2位】太陽が見たい
- 【第3位】金がすべての弱肉強食の街
順番に引用しつつ、解説します。
【第1位】知性が去ると同時に、天国がやってくる
目の前に、次々と見知らぬ女性が現れ、消え、快楽がやってきて、そして去った。
尽きせぬ快楽と反復。
溺れようと思えば、どこまでも溺れることができて、しかも誰も止めることがない。
パタヤは、好きなだけ、好きな種類の快楽に溺れることができる。
パタヤにいるとき、男はケダモノであることが許されている。
いや、ケダモノになって欲望に身を任せなければならない。
ここでは理性よりも本能がいる。
必要としないのは知性だ。
それは、パタヤに入った瞬間に捨てなければならない。
知性が捨てられない人も、心配いらない。
パタヤにしばらくいて灼熱の太陽を浴びていると、頭が朦朧として知性が消える。
ビーチを歩く半裸の女性を見て、さらに知性の大半が奪われる。
そして、アルコールが最後の知性も奪い取る。
夜になるとめくるめく快楽に包まれ、熱い肌の女たちが天国に導いてくれる。
それが何度か続くと、知性はもう残っていない。
知性が去ると同時に、天国がやってくる。出典:『ブラックアジア』
最高の文章です。
パタヤが鮮明に思い出されるからです。
添乗で8回は訪れたパタヤは、まさにこんな感じでした。
昨日のことのように覚えています。
- 灼熱の太陽
- 汚いビーチ
- 日焼けした物売り
- 吐きそうな道路の匂い
- ゴーゴーバーで飲むシンハービールの旨さ
- 朝まで眠らない毒々しいピンク色のネオン
- 熱気と排気ガスとホテル内の冷気のギャップ
- 社会復帰できなくなりそうな自堕落した生活
3泊5日の添乗でしたが、これ以上日数を増やすと人間が壊れます。
不思議なのが現地の日系旅行社
なぜ不思議なのか?
何年、何十年もパタヤで生活していて、人間が壊れていないからです。
私だったら壊れます。
二度と日本には戻れません。
パタヤの水が合うのか。
パタヤに染まり、抜け出せないのか。
わかりません。
ただ、とにかく忙しそうでした。
「繁忙期は手配が追いつかず、寝てないんだよ」の言葉が忘れられません。
性に溺れてないからこそ、仕事と知性が残っているのかもしれません。
【第2位】太陽が見たい
夜型でも昼型でも規則正しい生活をしていると、身体がリズムに馴染んで自律神経が安定するようだ。
しかしリズムが乱れてくると目に見えて疲れがたまるのが分かる。
精神的にもっともダメージを受けるのが夕方に起きるリズムになることだ。
どれだけ寝たとしても夕方に目が覚めるパターンでは健康になれない。
これは夜の商売をしている女たちにも言えるようで、パタヤでいろんな女に聞いてみると、だいたい寝るのは夜中の四時か五時頃で、起きるのは十二時か十三時だと決めているという。
彼女たちの仕事は午後六時か七時に始まるので、本当は夕方まで寝るリズムがあってもいい。
そういう女もいると思う。
しかし、だいたいの女は夕方起きる生活は「良くない」と言う。
「太陽が見たい」
女たちは、そのように言う。
人間には太陽が必要だ。
だから、無理してでも昼間までには起きていなければならない。
自分で悪いパターンにはまっていることを自覚しつつ、どうしようもなかった。
窓の外を見ると、まだ雨が降っている。
しかし、腹が減っていたので部屋から出たかった。出典:『ブラックアジア』
夕方に起きると精神的ダメージがある。
朝まで飲んで、夕方に起きた人は共感できるはず。
オールが嫌いです。
「1日をムダにした」と思うからです。
生産性の高い「午前中」を捨てる行為だからです。
朝、太陽とともに起き、日が暮れたらさっさと眠る。
太陽と行動をともにすることが精神安定の秘訣です。
規則正しい生活だけは捨てられません。
»【朝まで飲む人へ】朝まで飲むデメリットとメリット【我、後悔せず】
太陽が見れる生活
コンビニの夜勤をしていた友人を思い出しました。
22:00〜06:00までのアルバイト生活です。
おそらく夕方に起きる生活だったはず。
友人は1年くらい続けていましたが、20代だったせいか意外と普通でした。
調子が悪そうな友人の顔が思い浮かびません。
朝6時までの勤務で、毎日、朝日が見れていたせいかもしれません。
「太陽が見たい」というパタヤの女性の気持ち、わかる気がします。
朝日や夕陽を見ると、不思議と「生きていてよかった」と思いますね。
【第3位】金がすべての弱肉強食の街
事業が失敗した、借金が膨らんだ、生きる希望を失った、金を盗まれた、女性関係が破綻した、裏切られた、病気になった、精神的に追い詰められた……。
快楽を売り物にしている売春地帯なのに、誰もがそこでめくるめく快楽に堕ちているわけではなく、絶望に追いやられて「最後の晩餐」をしてから死のうと思っている人間がいるのだ。
死に至る最も大きな理由が「金」だ。
数多くのオープンバーがあって、一歩ホテルの外を歩くと夜の女たちが嬌声を上げている。
彼女たちは金さえあれば誰とでも付き合う。
男はそこで金に見合った刹那的な愛を味わうことができる。
しかし、それは愛ではなくビジネスである。
ある意味では非常にドライであり、殺伐とした場所である。
だから、絶望は癒やされるよりも、むしろ深まっていく。
歓楽街パタヤは「癒やしの街」ではなかった。
「金がすべての弱肉強食の街」なのである。出典:『ブラックアジア』
金があれば、天国です。
金がなければ地獄です。
パタヤでは金がすべてです。
金がなければ、野垂れ死にます。
誰も助けてくれず、ただ死んでいくだけです。
パタヤに絶望した男がたまに自殺していくのです。
パタヤの女性は2通り
- 金がなくてもOKな女性
- 金がなかったら相手にしない女性
後者が多い気がするのは、気のせいでしょうか。
いや、遊びじゃなくてビジネスだから当然です。
金がなければ地獄に変わるのがパタヤなのです。
『ブラックアジア』はパタヤの売春の闇を知りたい人におすすめ

パタヤビーチ
おすすめの人、おすすめしない人
こんな方におすすめ
- パタヤの売春の闇を知りたい人
- パタヤで堕ちていった男たちを知りたい人
- パタヤで堕ちていった女たちを知りたい人
筆者の実体験にもとづいて書かれています。
ゆえに、説得力があります。
さらに、パタヤの女性との会話も少しは書かれているので、実生活が浮き彫りになり、臨場感があります。
パタヤに堕ちていった男と女は、ふだんどんな生活をしているのか。
添乗に行く前に読んでおきたい1冊です。
逆に、以下のような人にはおすすめしません。
- パタヤに興味のない人
- うつ気味になりたくない人
- 売春の悲惨な事情を知りたくない人
本書を読むと、筆者の文章力のせいか、気分が下がります。
読後感の良さはありません。
ある種「怖いもの見たさ」の好奇心がある方には良いです。
ただし、読んだあとの気持ちは変わってしまうので注意です。
著者:鈴木 傾成のプロフィール
出身不詳。年齢不詳。職業不詳。経歴不詳。
20歳の頃、初めてタイに放浪の旅に出る。
以後、放浪を繰り返す人生になる。
2000年、サイトを立ち上げ、カルト的な人気を得る。
2006年、事故と体調悪化で3年のブランク。
その後、サイトを再開して現在に至る。
他にもブログ「ダークネス」を主宰。
出典:HMV&BOOKS
Blog:ブラックアジア
Twitter:https://twitter.com/keiseisuzuki
6つの章の目次【書籍情報】
目次
第1章 「地上の天国」パタヤに群がるハイエナたち
第2章 「男たちの天国」を創る堕ちた女たち
第3章 「幸せな男たち」の最期の宴
書名 | 『ブラックアジア』 |
---|---|
著者 | 鈴木 傾成 |
単行本 | 199ページ |
出版社 | セルスプリング出版 |
発売日 | 2020/6/20 |
»『ブラックアジア』をAmazonで読んでみる
流し読みするつもりが、じっくり腰をすえて読んでしまいます。
口コミ・評判を1つ要約
Amazonの口コミを1つ要約します。
パタヤにはあまり行ったことがない。
バンコクで見た夜の街を思い出しながら気づけばそこにいるかのような臨場感だった。
筆者の細かい洞察力と描写に相まってすっかりバンコクの熱気を思い出しながら読んだ。
ファランが何を求めていたのか、厚化粧の女性がどんな背景を抱えていたのか、どっぷり売春地帯に入り浸った筆者ならではの考察は鋭く、タイをより理解できた。
ほとんどの男は「パタヤに住んでみたい」と思うはずです。
悪い口コミはゼロでした。
関連図書
著者・鈴木 傾成 氏がわかる動画1本

パタヤ市街
本の紹介動画ではありません。
「鈴木傾成さんってこんな人」がわかる動画です。
感想まとめ:パタヤの売春の闇・裏事情を知り、鬱にならないように

インターコンチネンタルパタヤの砂浜でのパーティ
まとめ:グッときたところベスト3
- 【第1位】知性が去ると同時に、天国がやってくる
- 【第2位】太陽が見たい
- 【第3位】金がすべての弱肉強食の街
繰り返しですが、とにかく文章がおもしろいです。
何度読んでも、おもしろさは変わりません。
パタヤでの20個以上の体験談が、包み隠さず書かれています。
たとえば、以下のとおり。
- 悪い女も男を追い詰める
- ビジネスに失敗して堕ちた女
- 本物の天国に昇天していく男
- セックスのために生まれてきた女
- ハチも、クモも、サソリも食べる女
パタヤに行く前に読む。
パタヤに行った後に読む。
どちらも正解です。
どちらも気づきがあります。
予習にも復習にも使える「パタヤ体験談の教科書」です。
以上です。
P.S. もちろん添乗員としての引き出しが増える本でもありました。
関連記事【しんどい】添乗員のうつ病になりそうな体験談【3つの解決策】
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