- 添乗員はうつ病になりそうな、きつい仕事なのかな?仕事の実態、辛さ、体験談を知りたい
- 添乗員でうつ病になった人はいるのかな?うつ病にならない解決策があれば知っておきたい
この記事はそんな方へ向けて書いています。
この記事でわかること
- うつ病になりそうな添乗体験談
- うつ病にならないための解決策3つ
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、手配・営業・添乗
- 資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
旅行会社の営業マンとして2ヶ月1回添乗に行きました。
社員旅行や視察旅行がメインで、国内・海外合わせて100本。
本記事では、そんな私の添乗経験からうつ病について書いていきます。
うつ病になりそうな体験談、うつ病を回避する解決策がわかります。
どんな仕事でもうつ病になる可能性は少なからずあります。
Contents
【添乗員の仕事はきつい】うつ病になりそうな体験談
私は旅行会社の営業マンです。
旅行会社の営業マンは、添乗でうつ病にならない
添乗回数が少ないからです。
添乗回数は平均して2ヶ月に1回、年6回です。
添乗回数は添乗専門の派遣添乗員さんよりもはるかに少ないです。
ただ添乗する前に下見に行きました。
1回1回濃い添乗をしてきた自負はあります。
法人営業なのでお客さまは付き合いが長い人ばかり。
人間関係でも濃い添乗をしてきました。
そんな旅行会社の営業マンである私がうつ病になったのか?
答えはノオです。
クレーマーを担当した5年間は苦しみました。
クレーマーと行ったパタヤでの添乗では、トラブル続きで死にたくなる経験もあります。
»【ツアーコンダクターは激務】旅行会社と添乗員派遣会社の添乗員を比較
添乗ではうつ病にはなりません。
回数が少ないですし、限られた時間だからです。
私は適応障害で休職していますが、添乗が原因ではありません。
適応障害の原因をはっきりさせるのは難しいです。
ただ「8つの問題を抱えていたから」とは言えます。
タイ・パタヤの売春の闇を知りたい方は「ブラックアジア」がおもしろいです。
灼熱の太陽、知性を奪い取るアルコール、最後は売春ですべてを略奪するのがパタヤです。
【台湾添乗の体験談】うつ病になりそうな社員旅行
添乗で憂鬱な気持ちになったことは何回もあります。
30名で社員旅行で、台湾添乗に行ったときがひどかったです。
大きな理由は2つ
- 航空座席が希望どおり指定できていない
- お客さまに空港で出会い頭に怒鳴られる
1.航空座席が希望どおり指定できていない
団体航空券とはいえ全員の座席をまとまって指定することは難しいです。
幹事さまに報告したところ納得してくださいましたが、翌日、社長から電話がかかってきました。
- 「旅行代金の残金は払わない」
- 「過去に座席がバラバラだったことはない」
- 「どうにかしないと社員旅行には全員行かない」
タチの悪い脅し文句に傷つきます。
出発直前まで座席指定を粘りましたが、結局、希望は叶わず。
幹事さまにはなんとか納得してもらいましたが、出発当日、社長に会いたくなくて憂鬱でした。
当日、社長に初対面すると、まぁ借りてきたネコのようにおとなしいです。
「電話の本人と同じ人?」と疑いたくなる豹変ぶりでした。
2.お客さまに空港で出会い頭に怒鳴られる
ツアーには数名、社外の人が参加してました。
社員旅行の会社のお得意さまです。
お得意さまに羽田空港で会った瞬間に怒鳴られました。
理由は、事前の送付物が前日に届いたことへの怒りです。
出発前に書類(旅のしおり)を送るのですが、幹事さまとの行き違いがあり、このお客さまだけ前日に届いたのです。
私のミスなので、言い訳のしようがありません。
ただひたすらに全員の前で怒鳴られました。
時間にして1分ですが、頭を下げ続けるしかありません。
ツアースタートと同時にマイナスから始まる添乗はしんどいもの。
「2泊3日も一緒に行動しなければならない」と思うと、どんどん憂鬱になっていきます。
怒鳴られた言葉が頭の中で、自然にリピートされます。
2日目、3日目の朝はホテルロビーに集合です。
集合さえも嫌でした。
お客さまに会いたくないからです。
ギリギリまで自分の部屋のベッドで布団をかぶっていました。
着替えるのも嫌なほど辛かったですね。
3日間です。
3日間ガマンすれば解放されるのです。
そう思うと終わりが近づくにつれて、気分が少しずつ回復してきました。
ご参考までに2泊3日の行程は以下です。
渋滞もなかったので、正確な時間です。
【1日目】
NHー851 羽田空港09:20→台北松山空港12:30のフライトに搭乗。
1時間10分後の10:30には機内食が出始める。
予定より早い12:00に空港に着陸。
入国審査、受託手荷物の引き取り後、到着ロビーで現地ガイドさんと合流。
お客さまの喫煙タイムを済ませて、専用車が出発できたのが12:50。
13:15〜13:55 中正紀念堂(見学)
総統(車窓)
14:15〜14:55 龍山寺(記念写真撮影、見学)
15:25〜16:50 台北101(見学)
17:10 ホテルニッコータイペイ到着
18:15 ホテルロビー集合、徒歩にて夕食会場『金品茶寮』へ
18:20 『金品茶寮』到着
18:30〜19:40 小籠包の夕食(ホール席)
19:50 ホテル到着
【2日目】
06:00〜 2階「Le Cafe」にて和洋中ブッフェ(朝食券必要なし、部屋番号申告)
08:40 専用車にてホテル出発
08:50〜09:35 忠烈祠(衛兵交代式が9時よりスタート、見学)
09:50〜11:30 故宮博物院(見学)
12:05〜13:15 台北市内の『度小月』にて担仔麺の昼食
九份へ移動
14:05〜15:35 九份(自由散策)
16:30 ホテル到着
18:10 専用車で『欣歯』へ移動
18:20 『欣葉』到着
18:30〜19:50 台湾料理の夕食(個室)
夕食後、専用車にてホテルへ移動
20:15 ホテル到着
【3日目】
06:00〜 2階「Le Cafe」にて和洋中ブッフェ(朝食券必要なし、部屋番号申告)
チェックアウト
09:50 専用車でホテル出発
10:00〜11:10 『エバーリッチ免税店』で買い物
11:15 台北松山空港に到着
トイレ、タバコ、日本円へ再両替の後、搭乗手続き(並んでる)
12:00 搭乗手続きが完了
保安検査、出国審査、エバーリッチ免税店での購入品の引き取り
12:30 搭乗口付近の『Homee KITCHEN』で牛肉麺の昼食
13:00 搭乗案内開始
NH-852 台北松山13:30→羽田空港17:30のフライトへ搭乗
搭乗後、1時間後に機内食が出る。
17:10に羽田空港に着陸。
入国審査、受託手荷物引き取り後、到着ロビーに出れたのが17:50です。
派遣添乗員の辛さ
派遣添乗員も辛いです。
派遣添乗員にうつ病になった人がいるのか、いないのか、わかりません。
ただ想像はできます。
添乗が続けば、辛くなるのは当然です。
自分の非でないことでツアー中にネチネチと嫌味を言われ続ければ辛いものです。
国内・海外添乗とも、同じお客さまと付き合うわけではありません。
数日間ガマンすれば解放されます。
とはいえ次のツアーも、またその次のツアーも同じ状況が続けばどうなるか?
さすがに嫌になります。
朝早く起きて、空が暗いうちから自宅を出発。
ツアーのことを考えると気持ちが重くなるのは当たり前なのです。
しかしお客さまに恵まれた添乗は楽しいです。
そんな添乗は少ないですが、実際にあるのは確かです。
仕事をきちんと遂行すればお客さまから感謝の言葉をもらえて自分もハッピーになれるのです。
はっきりと言えますが、添乗員=うつ病ではありません。
何の関連性もありません。
様々な事情で「今日は添乗に行きたくない」と思っただけなのです。
まるでビジネスパーソンが「会社に行きたくない」と思うように。
アンケートに嘘を書かれるのは辛いです。
人間不信になりそうです。
反撃のしようがないので、怒りが湧いてきます。
まわりにうつ病になった人はいたのか?
数名いました。
うちの会社では添乗する営業マンは少なかったです。
添乗に行くかどうかは担当企業で変わるからです。
担当企業に添乗の案件がなければ、添乗はありません。
ただ添乗はなくても旅行会社の営業がハードだったので、数名うつ病になった人間がいました。
添乗とは関係ありません。
私は様々な要因とはいえ「適応障害」になりました。
パワハラ上司や会社の体質、私の資質の問題です。
添乗=うつ病ではないのです。
添乗でうつ病にならないための3つの解決策
添乗で鬱っぽくならないための解決策です。
添乗だけでなく、通常の仕事にも有効です。
3つの解決策
- 手を抜く
- 誰かに話を聞いてもらう
- 休みの日はリフレッシュする
1.手を抜く
手抜きの勧めではありません。
メリハリの勧めです。
お客さまの見ていないときに休む。
1番難しかったです。
添乗中は気が張ったまま休めない。
休職してもスーツで休めない。
お客さまに言われたものです。
「いい加減は良い加減だよ」と。
「そんなにいつも気を張っていたら疲れて続かないよ」と。
今頃になってそんな言葉の重さを噛み締めています。
上手に手を抜くことです。
お客さまが見ていないときは休む。
お客さまが見ているときはがんばる。
手を抜くのは、お客さまが見ているときのパフォーマンスを上げるためです。
2.誰かに話を聞いてもらう
誰かにカウンセラーになってもらうのです。
誰かに話して共感してもらうと救われることがあるからです。
休職中によく使っていた方法です。
会社でも添乗で辛いことがあったときは話せばよかったのですが、残念ながら周りに添乗する人が少なかったので理解してもらうことが難しかったです。
派遣添乗員さんの場合は、同僚の添乗員さんもツアーに出ているかもしれないので難しいかもしれません。
ただ少しでも誰かに話をして、共感してもらうと良いですね。
3.休みの日はリフレッシュする
添乗が続くの場合は厳しいかもしれません。
打ち合わせ、精算、準備、勉強などやることが続くと、休む暇もありませんよね。
運動などで少しでもリフレッシュしておくと違います。
私は心療内科に通っていたときに先生によく言われました。
「休日出勤ばかりで休めていないので、リフレッシュしてください」と。
あとは、添乗の日程を調整してみるしかありません。
慣れてくれば、キツくなる頻度がわかるはず。
無理をする必要はありません。
無理をして体を壊しては元も子もありません。
体を守ることが最優先です。
まとめ:うつ病になるまで頑張らなくてOKです
うつ病になりそうな辛かったときの自分に向けて書きました。
うつ病にならないために捨てるもの
- ガマン
- がんばり
2つはさっさと捨てましょう。
「いやいや、これが私のポリシーです」という意見もあるかもしれません。
素晴らしいことです。
ただうつ病になるほど辛いなら、いったん真逆の考えに触れてみるのもあり。
視野が広がるかもしれないからです。
たとえば、私はガマン、がんばりが捨てられず適応障害になりました。
体が「もう限界ですよ」と言っているのです。
体を通して教えてくれているのです。
今うまくいってないなら、いつもと違うことをやってみる。
タブーとされていることをやってみる。
正義を貫くのがしんどいならヒールをやってみる。
ヒールを知っているからこその正義がわかるのです。
徹底してサボれば、反動で前よりもいい仕事ができます。
以上です。
P.S. 頑張りすぎ人には、がんばらない成長論もありです。
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