- 添乗員のインタビューを聞いてみたい
この記事はそんな方へ向けて書いています。
本記事では「就職・転職ツアーコンダクター」より添乗員3名へのインタビューを解説します。
この記事でわかること
添乗員3名の体験談(インタビュー内容)
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、手配×営業×添乗
- 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
- 添乗経験:国内・海外計100本(一般団体・教育旅行・視察旅行)
Contents
添乗員3名へインタビューで体験談を知る【6つの質問と回答を解説】
中堅からベテランの添乗員3名へのインタビューです。
質問①:ツアーコンダクターを志望した理由
- Aさんの回答:海外へ行きたかった
- Bさんの回答:英語を話すのが好きだったと海外への夢
- Cさんの回答:生活のため
添乗はタダで海外に行けますが、体力的にハードです。
「あまり苦にすることがない性格」はうらやましいです。
小さいなことをクヨクヨと考えてしまうからです。
良い意味で「いい加減」な人は、添乗員向きです。
旅行業界は「英語と海外が志望動機」という人は多いです。
面白い仕事は存在しません。
面白くなる仕事のやり方はあります。
そのひとつが「一生懸命」です。
添乗は究極のサービス業です。
法人営業18年の経験から言えること
- 添乗のスキルは営業に活かせる
- 営業のスキルは添乗に活かせる
添乗員から旅行会社の営業マンに転職できます。
添乗での知識・経験が説得力になるからです。
旅行会社の営業マンから添乗員派遣会社に転職できます。
旅行会社での営業の知識・経験が、添乗のお客さまとの信頼構築につながるからです。
お客さま、協力機関とも「人間関係」がすべてです。
質問②:どんなツアーを何日くらい、1年間に何日添乗に出ているのか?
- Aさんの回答:アメリカ・カナダ方面、1年間の総添乗日数216日
- Bさんの回答:ヨーロッパ方面、1年間の総添乗日数168日
- Cさんの回答:TV(視察旅行)、1年間の総添乗日数188日
アメリカの定番コースです。
「担当するツアーが四半期ごとにだいたい決まる」は初耳です。
ヨーロッパは数都市周遊するとなると、期間が長くなります。
募集型ツアーに多いです。
目まぐるしく添乗に行かれている様子が伝わってきます。
私の添乗も海外の工場視察が多かったです。
ただお客さまと一緒に工場内部を視察することはありませんでした。
医学学会ツアーにも参加しましたが、お客さまが学会に参加している日中は比較的、自由な時間が多かったです。
質問③:ツアー参加者に、添乗員として日ごろ思っていること
- Aさんの回答:男性客のマナーの悪さに辟易
- Bさんの回答:ハネムーナーの「女性主導型」について
- Cさんの回答:旅行会社の営業担当とオーガナイザーの関係について
Aさんは「中高年女性は私にいわせれば可愛いもの」とのこと。
クレーマーに比べれば「元気あふれる中高年女性」は問題ありません。
ごくたまに陰湿な人もいますが、自分から近づいてコミュニケーションを取っていけば解決です。
»【要注意】添乗員が告白する嫌なお客さま25選【セクハラの対処法】
Bさんは「海外に不慣れな男性が、新婦まかせはどうなの」とのことです。
チップを渡したり、何かを伝えるのは男性が堂々とやってほしいですが。
Cさんの気持ちはわかります。
私は旅行会社の営業マンだったので、添乗はすべてオーガーナイザーものだからです。
やっとの思いで取ってきた仕事で添乗で、現地で弱みにつけ込んでガンガン、クレームを言ってくるお客さまもいました。
耐えるしかないわけですが、振り返ってみると「そんなお客さまは切っても良い」です。
ガマンしてツアーを継続しても、良いことはないからです。
オーガナイザーもののツアーを担当している方は、クレーマーを担当してしまったら速やかに切りましょう。
添乗員を辞めたいと思った話は「添乗員を辞めたいと思ったことは何度もある話【下見で解決できる】」にまとめました。
質問④:新人ツアーコンダクターの問題点と望ましいツアーコンダクターとは
- Aさんの回答:「サービス業」という言葉をはき違えている
- Bさんの回答:お客さまとの関係を引きづらない人が向いている
- Cさんの回答:添乗員である前に常識人であれ。話のはしばしで相手の意図をくんであげられる人
親しき仲にも礼儀あり
お客さまと仲良くなっても、言葉遣いは注意です。
すべてのお客さまに公平に接することも大事です。
協力機関に横柄な態度はいけません。
バス、航空会社、ホテル、観光地、レストランなどすべての協力があってこそツアーは成り立ちます。
添乗員ひとりでは何もできないのです。
添乗の根本は「人と人との関係」
添乗員は「人間関係を学んで、人間関係に強くなれる人」が良いです。
自分に厳しくしないことも大切です。
» 人間関係がうまくいかない時期に読む本【すべての苦労は世間体から】
添乗を続けられた理由は切り替え
「失敗を引きずらない」という意味では、切り替えは大事です。
オーガーナイザーもののツアーだと、成田空港に到着してもお客さまとは他人には戻りません。
引き続き大切なお客さまとして、関係が続きます。
クレーマーにあたると悲惨です。
質問⑤:誇りにしていること、おもしろいエピソード
- Aさんの回答:お客さまの名前が覚えられない(私には1対200)
- Bさんの回答:文化・習慣の違いからくるすれ違い
- Cさんの回答:トラブル処理
Aさんの回答:お客さまの名前が覚えられない(私には1対200)
200人の名前はなかなか覚えられません。
お客さまの名前を覚えるコツは、お客さまの名前を呼ぶことです。
お客さまの名前を覚えればツアーの半分は成功です。
Bさんの回答:文化・習慣の違いからくるすれ違い
料理を出す順番を最後まで「添乗員から」にした態度を変えない、おもしろいウェイターです。
私も態度を変えないレストランスタッフに辟易した経験があります。
詳しくは「海外添乗アクシデント:パタヤで貸切レストランが手配できてない地獄」で解説しています。
オーガナイザーものの視察ツアーは、団長様、幹事様はおさえておくべきポイントなので辛い場面です。
添乗員としては困ったシーンです。
Cさんの回答:トラブル処理
- 事前にわかっているトラブル
- 事前にわからないトラブル
ツアーは事前の段取りで8割が決まります。
事前にトラブルが解決しないまま出発するツアーは辛いです。
不安な気持ちのまま添乗しなくてはならないからです。
上記募集型ツアーは手配サイドが完璧でないまま時間切れになり、そのまま添乗員に行ってもらわなければならないケースがあります。
事前にわからないトラブル対処には、労力と時間が必要です。
予防と確認で、大半は防げます。
Cさんは「手配不備も50%以上は、添乗員で解消できる」といいます。
具体的な失敗談は、下記にまとめています。
まとめ:添乗員3名へのインタビュー体験談を、添乗に活かす
添乗回数100回でも、インタビューの回答は共感できるものばかりでした。
似た経験があるからです。
他人の体験談や失敗談を、自分の添乗に置き換えることが「失敗の予防」につながります。
添乗員の体験談、失敗談を知ることで、少しでも添乗員のイメージがつかめれば幸いです。
以上です。
P.S. 添乗員の体験談を知ろう。
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