- 海外添乗員が支払うチップの相場について知りたい
この記事はそんな方へ向けて書いています。
国内添乗とは異なり、海外添乗では多くの国でチップ(心付け)が必要です。
添乗員としてチップの相場は、知っておいて損はありません。
国や相手によりチップの額は変わるからです。
本記事では、海外添乗員が支払うチップの相場を解説します。
この記事でわかること
・海外添乗員が支払うチップの相場
・チップの渡すタイミング、渡し方
この記事を読むことで、チップの疑問を解消できます。
本記事の信頼性
✔︎ 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、出張手配×法人営業×添乗
✔︎ 資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
✔︎ 添乗:国内・海外計123本で、一般団体・教育旅行・視察旅行
この記事は2分で読めます。
Contents
海外添乗員が支払うチップの相場について解説【ツアーコンダクター歴18年が解説】
チップについて知ることで、添乗中に「いくら払えばいいんだろう」という迷いがなくなります。
チップとは
感謝の気持ちを表すために任意で渡すお金。
利用料金にプラスして請求されるサービス料とは違います。
サービスを受けた側が、サービス内容について支払うかどうか、いくら払うのかを判断するもの。
サービス内容が悪ければ「支払わない」という選択もあります。
海外ツアーでは、ドライバーやガイドに定額のチップを渡すことを慣習化している国があります。
ここではアメリカを例に解説します。
チップの相場(アメリカの目安)
アメリカで渡すチップの目安
- ドライバー → 半日観光(8時間)で20〜25ドル、終日観光(8時間)で40〜45ドル
- 現地ガイド → 半日観光(4時間)で20〜25ドル、終日観光(8時間)で40〜45ドル
- 空港でしか会わないアシスタント → 7〜10ドル
- 空港のポーター → 1つの団体(30名)で10ドル
- ホテルのポーター → 1つの団体(30名)で10ドル
- ホテルのボーイ(枕銭) → 1ドル
- ホテルのコンシェルジェ → 5ドル
- レストランのボーイ(レストランでコートを預かる) → 1ドル
- タクシー → 小銭程度、10%
- タクシー乗り場のボーイ → 1ドル
- 団体で列車に乗ったときの車掌 → TGVは不要。寝台列車は1人1ドル
- 5泊7日視察ツアーで視察コーディネーターへのチップ → 目安300ドル(60ドル×5日間)
国や地域により異なりますので、目安としてご参考ください。
支払わない国もあります。
事前にランドオペレーターに目安を聞いておくのが確実です。
タイのランドオペレーターにチップ相場を確認したときは「気持ちだけお支払いしてもらえれば十分。あくまでサービスの対価です」という回答でした。
募集型ツアーにはチップが含まれていることもある
チップが旅行代金に含まれているツアーもあります。
チップが必要な国では支払う相手や金額を企画旅行会社が設定し、添乗員に携行金として預けます。
添乗員は指示どおりに支払うだけでOKです。
ランドオペレーターの請負条件に入っている場合は、添乗員は支払う必要はありません(下記例)
- 空港や駅でのポーターへのチップは、ミートアシスタントが支払う
- ホテルポーターはバウチャーにチップが含まれている
チップの金額は国や地域、企画旅行会社・ランドオペレーターによりけりです。
事前の確認が必要です。
チップの渡すタイミング、渡し方
チップのタイミング
サービスについてのお金ですので、後に渡します。
チップの渡し方
お礼を言いながら握手で渡すのがスマートです。
初めてアメリカでドライバーさんに握手でチップを渡したとき「慣習ですから」といった感じで当たり前のように手の中に吸い込まれていったのが驚きでした。
補足:お客さまは添乗員やガイドにチップは不要
お客さまは添乗員やガイドに「チップを支払ったほうがいいか、どうか」について解説します。
添乗員付きツアーでは、お客さまは添乗員にチップは不要です。
日本で添乗員にチップを渡さないように、海外でも添乗員にチップは不要です。
「感謝する出来事があって、どうしても渡したい」という場合であれば、他のお客さまには見られないようにこっそり渡してみても良いです。
ただツアー初日にチップを渡しても受け取る添乗員は少ないはず。
添乗員の意識は「チップをもらっても、このお客さまだけを特別扱いするわけにはいかない」からです。
チップの代わりとして「お菓子類など」をツアー最終日に渡すのもありです。
あるいは参加者全員で何か渡すか、ですね。
添乗員に「自分だけ特別扱いして」といった感じでチップを渡すのは嫌な感じです。
詳しくは「添乗員が告白する嫌なお客さま25選【困ったお客さまの対処法3つ】」で解説しています。
なお現地ガイドにもチップは不要です。
旅行会社の添乗員付ツアー代金にはチップが含まれているからです。
渡したいのであれば、さりげなく渡すと喜ばれるはずですね。
まとめ:海外添乗員が支払うチップの相場を知って、段取りよく添乗をこなそう
海外ツアーは、国内と違いチップを払う国がありますので「チップを準備して、渡す」という添乗員の仕事は増えます。
チップをすぐ渡せるように、つねに紙幣を段取りよく用意しておくことが大事ですね。
最後に添乗で役立った本の解説記事を3本、紹介します。
以上です。
P.S. チップの相場を知ろう。
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