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【体験談】添乗員のトラブルの乗り越え方【海外で貸切レストランが手配できていなかったときを解説】

2020年1月3日

サラリムナム

 親愛なる君へ

  • 「添乗員のトラブルについて知りたい」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

本記事では、添乗で経験した海外のトラブルを一つだけ紹介します。

この記事を読むことで、添乗のトラブル、乗り越え方を知ることができます。

 本記事の信頼性

本記事を書いている私は新卒で旅行会社に入社し、18年間法人営業を担当。
添乗回数は国内・海外問わず100回ほどで、一般団体・教育旅行・視察旅行の添乗経験があります。

こーいち
今回の体験談は小さなことですが、私にとっては大きなトラブルでした。

【体験談】添乗員のトラブルの乗り越え方【海外で貸切レストランが手配できていなかったときを解説】

サラリムナム

タイ・パタヤのホテル『アヴァニパタヤリゾート&スパ』にあるレストラン『サラ・リム・ナム』で悲劇は起きました。

レストランが貸切手配できてなかったのです。

【トラブル予防】レストラン『サラ・リム・ナム』に下見に行く

お客様は約16名様ほどの視察団体で、3日目の最終日の出来事です。
この日の夕食はレストラン『サラ・リム・ナム』(上記写真)を貸切手配して、お客様専用の「シンガー&演者」を手配していました。
手配内容は現地旅行社より書面で確約済でしたので、安心していました。

私たちが宿泊しているホテルからレストラン『サラ・リム・ナム』まではソンテウ(乗合タクシーのようなもの)で約5分ほどです。

最終日の午後は自由行動で時間があったので、16時頃にガイドと一緒に『サラ・リム・ナム』へ下見に行くことにしました

夕食開始は18時30分。
ホテルには遅くとも17時30分には戻っておきたいです。

夕食会場『サラ・リム・ナム』に到着すると、レストランスタッフはすでにテーブルセッティングを始めていました。
ドリンクカウンターや楽器なども準備してあり、万全の体制に見えました。

【トラブルの種を発見】会場に端に、別のお客様用のテーブル・椅子が用意されている

下記写真をご覧ください。

サラリムナム

左が「お客様のテーブル」です。
右に「赤いテーブル・椅子」が用意されていました。

私の気持ちは「貸切手配のはずなのに、なぜ赤いテーブルがあるの?」です。

不審に思い、私はガイドさんを通して、レストランスタッフに「赤いテーブルは不要だと思うので、できれば端っこに寄せてほしい」と伝えました。

スタッフの返答は「このお客様はVIPで2ヶ月前から予約していただいているお客様です。テーブルは動かすことはできません」です。

私は「???」となりました。

・こちらは会場を貸切手配している(書面で確約済)
・私のお客様専用の「シンガー&演者」も高額な金額で手配している。

VIPだか何だか知りませんが、「貸切手配OK」の書面をもらっている以上、ここは一歩も譲れないです。

レストランを貸切にするだけの前金と、「シンガー&演者」の代金も支払っているのです。

【トラブル解決に向けて】交渉開始

「面倒なことになったな」と思いながら、ガイドさんを通して交渉開始です。

交渉のコツは下記記事に書きましたが、「感情的にならず、笑顔で粘り強く」です。


下記内容を「やんわり」とスタッフに伝えるよう、ガイドさんにお願いしました。

・半年以上前からレストラン貸切OKの書面を頂いており、前金も支払済。
・「シンガー&演者」を高額な代金で手配済。
・このままでは「シンガー&演者」の高額な演奏を、VIPお客様は無料で聴けることになってしまう(それはおかしい)

上記を伝えてもスタッフの回答は変わりません。
「2ヶ月前から予約済のVIPだから、テーブルを動かすことはできない」の一点張りです。

手を変え、品を変え、色々な角度から交渉しました。
・「料金を払えば解決するのか」
・「VIPのお客様の時間をずらしてもらえないか」
・「こちらが場所移動して解決するのか」
ガイドさんに何度も伝えてもらうことは、心苦しかったですが、一歩も引けません。

気がつくと、すでに時刻は16時30分を過ぎていました。
17時までには交渉を成功させ、ホテルに戻って休みたい気持ちでした。

刻々と進む時間を意識すると、焦ってきます。

【トラブル解決不可】たった一つのテーブルが動かせない

何を言っても、テーブルを動かさないスタッフ。
ガイドさんは困った顔をして、途方に暮れています。

ここで私も困った顔をして心を折ってしまえば、お客様に被害が及びます。
おそらくお客様は貸切会場の隅に用意された別席VIPが、演奏を聴いていることに違和感を持つでしょう。

想像したら、怖くなってきました。

どうにか解決策はないものか、しばらく交渉を辞めて、立ちつくしたまま考えました。
スタッフは「早くこの場から立ち去ってくれ」と言わんばかりに、目の前で黙々と、着々とテーブルセッティングを進めています。

そんな作業を見ながら、もう1回、最初と同じ内容をレストランスタッフに伝えました。

結果は「絶対に動かすことはできない」の回答です。

たったひとつのテーブルが、1ミリも動かせないのです。

1ミリもです。

確約書面の効力の無さ、自分の無力さを呪いました。

【トラブル解決のアイデア】現地旅行会社に電話することを思いつく

ふと、タイ・バンコクにオフィスのある手配先の旅行会社に電話することを思いつきました。

携帯で、レストランスタッフを横目に見ながら、すぐ電話をかけました。
電話口に担当者が出てくれてホッとしながら、事情を説明しました。

ここでも基本的なスタンスとして「感情的にならずに粘り強く」です。
「確約書面の意味のなさ」を怒鳴り散らしても、逆効果です。

現地旅行社に味方になってもらわない限り、状況は好転しません。

担当者は「ホテルの担当者に電話で確認しますので、その場で少しだけ待ってください」とのことです。
下記で話し合いをしてもらえると聞いて、少し希望の光が見えた気がしました。

・手配した現地旅行会社
・アヴァニホテルのレストラン部門

現地旅行社から携帯に電話がかかってきました。
回答を聞くと、残念ながらレストランスタッフの回答は何も変わっていません。

「VIPのお客様は2ヶ月前から予約していたので、テーブルを動かすことはできない」

絶望です。
いいかげん、嫌になってきました。

何をしてもうまくいきません。

ただ、このまま電話を切るわけにはいきません。

こーいち
「そこをなんとかお願いできないか、話してほしい。とても困っています」と伝えました。

【トラブル解決】ホテルの日本人マネージャー登場

現地旅行社は「もう1回かけあってみます」とのこと。

信じて、待ちました。
時計を見ると17時近くになっています。
祈るような気持ちです。

しばらくするとレストラン『サラ・リム・ナム』の会場に、日本人スタッフが現れました。

身なりはタイでは珍しいスーツ姿でしたので、役職は上のほうと感じました。

日本人スタッフはこちらに向かって歩きながら「私の名前」を確かめるように呼びました。

すぐに近づき、名刺交換です。
名刺を見ると「ホテルマネージャー」と書かれていました。

日本人ホテルマネージャーは「事情はよくわかりました。VIPテーブルをどかせましょう」とだけ言い、テーブルセッティングをしていたレストランスタッフに一喝。

「スタッフの今までの対応はなんだったんだ」と思うような、手のひらの返しようです。

すぐにテーブルを別会場へ運んでいきました。

その場に座り込みたくなりました。
やっと、17時過ぎにテーブルが動いたのです。

ホテルマネージャーには感謝です。
「確定書面」をもらっているので、当然の対応と言えばそれまでですが、それでも1時間動かなかったテーブルが動いたのです。

こーいち
安堵しました。

帰国してからホテルマネージャーにお礼のメールを送りました。

あきらめなければ何とかなるものです。

こーいち
月並みな言い方しかできませんが、「誠意」を持って事に当たれば何とかなると思った出来事でした。

【まとめ】添乗員のトラブルの乗り越え方【最後まであきらめず笑顔で粘り強く交渉】

添乗員のトラブル

本記事では、添乗員の海外トラブルについて解説しました。

「事前にレストランに下見に行っていなかったら」と思うと、ゾッとします。
『日本一の添乗員が大切にする接客の作法』を読んでおいて良かったです。

添乗にトラブルはつきものです。
添乗員は協力機関の助けなしでは、仕事になりません。

・ガイドと協力
・現地旅行社と協力
・現地ホテルマネージャーと協力

協力機関は敵にまわしてはいけません。
大切なパートナーです。

こーいち
そんなことが心身に染みた出来事でした。

以上、『【体験談】添乗員のトラブルの乗り越え方【海外で貸切レストランが手配できていなかったときを解説】』の記事でした。

こーいちより

P.S. トラブルは笑顔で粘り強く、交渉しよう。

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