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【体験談】添乗員のトラブルの乗り越え方【海外で貸切レストランが手配できていなかったときを解説】

サラリムナム

 親愛なる君へ

  • 「添乗員のトラブルについて知りたい」

この記事はそんな方へ向けて書いています。

本記事では、添乗で経験した海外のトラブルを一つだけ紹介します。

 この記事でわかること

・海外で貸切レストランが予約できていなかったトラブル詳細
・このトラブルの乗り越え方

 本記事の信頼性

✔︎ 経歴:新卒で旅行会社に入社し18年間、法人営業を担当。
✔︎ 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者、旅行地理検定2級、英検2級、TOEIC540点、損害保険初級。
✔︎ 添乗経験:国内・海外合わせて100本で、一般団体・教育旅行・視察旅行を経験。

こーいち
今回の体験談は小さなことですが、見逃せませんでした。

【体験談】添乗員のトラブルの乗り越え方【海外で貸切レストランが手配できていなかったときを解説】

サラリムナム

アヴァニ・パタヤリゾート&スパのレストラン『サラ・リム・ナム』

タイ・パタヤのホテル『アヴァニ・パタヤリゾート&スパ』のレストラン『サラ・リム・ナム』で悲劇は起きました。

レストランが貸切手配ができていなかったのです。

【トラブル予防】レストラン『サラ・リム・ナム』に下見に行く

お客様は16名様の視察団体で、3日目の最終日。
この日の夕食はレストラン『サラ・リム・ナム』(上記写真)を貸切手配して、お客様専用の「シンガー&演者」を手配済でした。
手配内容は現地旅行社より書面で確約済でしたので、安心していました。

宿泊のホテルからレストラン『サラ・リム・ナム』までは、ソンテウ(乗合タクシーのようなもの)で約5分ほどです。

最終日の午後は自由行動なので、夕食前の16時頃にガイドと一緒にレストランへ下見に行くことにしました。

夕食開始は18時30分。
ホテルには遅くとも17時30分には戻っておきたいです。

レストランに到着すると、スタッフはすでにテーブルセッティングを始めていました。
ドリンクカウンターや楽器なども準備してあり、万全の体制に見えました。

【トラブルの種を発見】会場に端に、別のお客様のテーブル・椅子が用意されている

下記写真をご覧ください。

サラリムナム

左が「私のお客様のテーブル」です。
右に「赤いテーブル・椅子」が用意されていました。

このときの気持ちは「貸切手配のはずなのに、なぜ赤いテーブルがあるの?」です。

不審に思い、ガイドさんを通してレストランスタッフに「赤いテーブルは不要だと思うので、できれば端っこに寄せてほしい」と伝えました。

スタッフの返答は「このお客様はVIPで2ヶ月前から予約しているお客様です。テーブルは動かせません」です。

「???」となりました。

・こちらはレストランを貸切手配している(書面で確約済)
・お客様専用の「シンガー&演者」も高額な金額で手配している。

VIPだか何だか知りませんが、「貸切手配OK」の書面をもらっている以上、ここは一歩も譲れません。

レストラン貸切と「シンガー&演者」の前金も支払っているのです。

【トラブル解決に向けて】交渉開始

「面倒なことになったな」と思いながら、ガイドさんを通して交渉開始です。

交渉のコツは下記記事に書きましたが、「感情的にならず、笑顔で粘り強く」です。


下記内容を「やんわり」とスタッフに伝えるよう、ガイドさんにお願いしました。

・半年以上前からレストラン貸切OKの書面を頂いており、前金も支払済。
・「シンガー&演者」を高額な代金で手配済。
・このままでは「シンガー&演者」の高額な演奏を、VIPお客様は無料で聴けることになってしまう(それはおかしい)

上記を伝えてもスタッフの回答は変わりません。

「2ヶ月前から予約済のVIPだから、テーブルを動かせない」の一点張りです。

手を変え、品を変え、色々な角度から交渉しました。
・「料金を払えば解決するのか」
・「VIPのお客様の時間をずらしてもらえないか」
・「こちらが場所移動して解決するのか」
ガイドさんに何度も伝えてもらうことは、心苦しかったですが、一歩も引けません。

気がつくと、すでに時刻は16時30分を過ぎています。
17時までには交渉を成功させ、ホテルに戻って休みたい気持ちでした。

刻々と進む時間を意識すると、焦ります。

【トラブル解決不可】たった一つのテーブルが動かせない

何を言っても、テーブルを動かさないスタッフ。
ガイドさんは困った顔をしています。

ここで妥協してしまえばお客様に被害が及びます。
おそらくお客様は貸切会場の隅に用意された別席VIPが、演奏を無料で聴いていることに違和感を持ちます。

想像したら、怖くなってきました。

どうにか解決策はないものか、しばらく交渉を辞めて、立ちつくしたまま考えました。

スタッフは「早くこの場から立ち去ってくれ」と言わんばかりに、目の前で黙々と、着々とテーブルセッティングを進めています。

そんな作業を見ながら、もう1回、最初と同じ内容をレストランスタッフに伝えました。

結果は「絶対に動かすことはできない」です。

たったひとつのテーブルが、1ミリも動かせないのです。

1ミリもです。

確約書面の効力の無さ、自分の無力さを呪いました。

【トラブル解決のアイデア】現地旅行会社に電話することを閃く

ふと、タイ・バンコクにオフィスのある手配先の旅行会社に電話することを閃きました。

携帯で、レストランスタッフを横目に見ながら、すぐ電話をかけました。
電話口に担当者が出てくれてホッとしながら、事情を説明。

ここでも基本的なスタンスとして「感情的にならずに粘り強く」です。
「確約書面の意味のなさ」を怒鳴り散らしても逆効果です。

現地旅行社に味方になってもらわない限り、状況は好転しません。

現地旅行社の担当者は「ホテルのレストラン担当者に確認しますので、その場で少しだけ待ってください」とのこと。
下記同士で話し合いをしてもらえると聞いて、少し希望の光が見えた気がしました。

・手配した現地旅行会社
・アヴァニホテルのレストラン部門

現地旅行社から携帯に電話がかかってきました。

回答を聞くと、残念ながらレストランスタッフの回答は何も変わっていません。

「VIPのお客様は2ヶ月前から予約していたので、テーブルを動かすことはできない」

絶望です。
いいかげん、嫌になってきました。

何をしてもうまくいきません。

ただそれでも、このまま電話を切るわけにはいかないのです。

こーいち
「そこをなんとかお願いできないか、話してほしい。とても困っています」と伝えました。

【トラブル解決】ホテルの日本人マネージャー登場

現地旅行社は「もう1回かけあってみます」とのこと。

信じて、待ちました。
時計を見ると17時近くになっています。
祈るような気持ちです。

しばらくするとレストラン『サラ・リム・ナム』の会場に、日本人スタッフが現れました。

身なりはタイでは珍しいスーツ姿でしたので、役職は上のほうと感じました。

日本人スタッフはこちらに向かって歩きながら「私の名前」を確かめるように呼びました。

すぐに近づき、名刺交換です。
名刺を見ると「ホテルマネージャー」と書かれていました。

日本人ホテルマネージャーは「事情はよくわかりました。VIPテーブルをどかせましょう」とだけ言い、テーブルセッティングをしていたレストランスタッフに一喝。

「レストランスタッフの今までの対応はなんだったんだ」と思うような、手のひらの返しようです。

すぐにテーブルを別会場へ運んでいきました。

その場に座り込みたくなりました。
やっと、17時過ぎにテーブルが動いたのです。

ホテルマネージャーには感謝です。
「確定書面」をもらっているので、当然と言えばそれまでですが、それでも1時間動かなかったテーブルが動いたのです。

こーいち
安堵しました。

帰国してからホテルマネージャーにお礼のメールを送りました。

あきらめなければ何とかなるものです。

こーいち
月並みな言い方ですが、「誠意」を持って事に当たれば何とかなると思った出来事でした。

【まとめ】添乗員のトラブルの乗り越え方は、最後まであきらめず笑顔で粘り強く交渉

添乗員のトラブル

本記事では、添乗員の海外トラブルについて解説しました。

「事前にレストランに下見に行っていなかったら」と思うと、ゾッとします。
『日本一の添乗員が大切にする接客の作法』を読んでおいて良かったです。

添乗にトラブルはつきもの。
添乗員は協力機関の助けなしでは、仕事になりません。

・ガイドと協力
・現地旅行社と協力
・現地ホテルマネージャーと協力

協力機関は敵にまわしてはいけません。
大切なパートナーです。

こーいち
そんなことが身に染みた出来事でした。

以上、『【体験談】添乗員のトラブルの乗り越え方【海外で貸切レストランが手配できていなかったときを解説】』の記事でした。

こーいちより

P.S. トラブルは笑顔で粘り強く、交渉しよう。

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