迷ったら8月下旬は「残暑の候」を選べばほぼ間違いありません。
ビジネス・個人を問わず8月下旬を通じて使える最も汎用的な表現です。
処暑(8月23日頃)以降は「処暑の候」も使えます。格式を重視するお礼状や目上の方への手紙には「晩夏の候」が格調ある印象を与えます。
暦だけでなく実際の気候や相手の地域も考慮すると、より自然な挨拶になります。
| 時候の言葉 | 使える時期 | 向いている場面 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 残暑の候 | 立秋後〜8月末 | ビジネス・個人どちらにも | 下旬を通じて使える定番 |
| 処暑の候 | 8月23日頃〜9月上旬 | 格式ある手紙・ビジネス | 下旬特有の表現。暑さが和らぐ頃 |
| 晩夏の候 | 立秋後〜8月末 | 格式ある手紙・目上の方 | 夏の終わりを感じさせる格調ある表現 |
| 秋暑の候 | 立秋後〜8月末 | ビジネス・個人どちらにも | 残暑の候と同じ場面で使える |
| 向秋の候 | 8月下旬〜9月上旬 | 格式ある手紙・改まった文書 | 秋に向かう頃という意味 |
| 暑さも峠を越え〜 | 8月下旬全般 | メール・口語調の文書 | 口語調で季節感が伝わる |
※処暑の日付は年によって1日前後します。送る前にその年の暦をご確認ください。
・8月下旬に使える時候の言葉と使い分け(残暑の候・処暑の候・晩夏の候など)
・ビジネス・上司・友人向けの書き出しと結びの例文(コピペOK)
・送付状・お礼状・親しい相手への全文例
・9月との切り替えタイミングと注意点
この記事の目次
8月下旬の基本と選び方
8月下旬(21〜31日頃)は「夏の終わり」と「秋の気配」が交差する時期です。
立秋(8月7日頃)はすでに過ぎているため、「残暑」系の表現が基本になります。
処暑(8月23日頃)以降は「処暑の候」も使えます。
8月全体の時候の挨拶は8月の時候の挨拶の基本と使い分けで確認できます。
上旬・中旬の例文は8月上旬・8月中旬の記事もあわせてご参照ください。
8月下旬の基本ルール
・8月21〜22日頃:残暑の候・晩夏の候(「まだ暑い日が続いておりますが〜」)
・8月23日頃〜(処暑):処暑の候・残暑の候(「暑さも峠を越えた頃となりましたが〜」)
・8月末〜9月上旬:処暑の候・向秋の候(「朝晩は少し涼しくなってまいりましたが〜」)
8月下旬は「残暑の候」を使えばほぼ通じます。処暑(8月23日頃)以降に送る文書なら「処暑の候」に変えると下旬らしさが出ます。どちらか迷ったら「残暑の候」で問題ありません。
ただし「盛夏の候」は立秋前日まで。下旬はすでに立秋を過ぎているため使えません。
また、「暑中見舞い」は立秋前まで(日本郵便の目安)、立秋後は「残暑見舞い」に切り替えましょう。
漢語調と口語調の使い分け
| 文体 | 使う場面 | 8月下旬の例 |
|---|---|---|
| 漢語調(〜の候) | ビジネス文書・格式ある手紙・目上の方 | 残暑の候・処暑の候・晩夏の候 |
| 口語調 | メール・親しい相手・やわらかい文書 | 暑さも峠を越えた頃となりましたが〜 朝晩は少し涼しくなってまいりましたが〜 |
「処暑の候」は8月下旬ならではの表現ですが、処暑の日付(8月23日頃)前に使うと時期がずれます。お礼状や格式ある手紙で使う場合は、送る日が処暑以降かを確認してから書き出しを選んでください。格式より手軽さを優先するなら「残暑の候」が安全です。
8月下旬の漢語調表現
| 表現 | 使える時期 | おすすめ順 | 格式 | 使いやすさ | おすすめの場面 |
|---|---|---|---|---|---|
| 残暑の候 | 立秋後〜8月末 | 1位 | 標準 | ◎ どの場面にも | 取引先・メール・個人 迷ったらこれ |
| 処暑の候 | 8/23頃〜9月上旬 | 2位 | やや高い | ○ 時期を確認してから | 格式ある手紙・お礼状 処暑後の文書に |
| 晩夏の候 | 立秋後〜8月末 | 3位 | 高い | ○ やや文学的 | 目上の方・改まった手紙 お礼状 |
| 秋暑の候 | 立秋後〜8月末 | 4位 | 標準 | ○ 残暑の候の代替に | 残暑の候と同じ場面 変化をつけたいとき |
| 向秋の候 | 8月下旬〜9月上旬 | 5位 | 高い | △ やや格調ある表現 | 改まった文書 秋の訪れを伝えたいとき |
・一般的なビジネス文書・メール → 「残暑の候」で十分。迷う必要はありません。
・処暑(8/23頃)後に少し季節感を出したい → 「処暑の候」に変えると下旬らしさが出ます。
・お礼状・恩師への手紙など格式を重視したい → 「晩夏の候」が好印象です。
・相手が北海道・東北など涼しい地域 → 「向秋の候」や口語調が実態に合う場合があります。
8月下旬に使える主な漢語調の表現を解説します。同じ「立秋後」でも表現によってニュアンスが異なります。文書の格式や相手との関係に合わせて選んでください。
※処暑の日付は国立天文台「暦象年表」に基づいています。
(ぼかのこう):夏が暮れていく様子を表す文学的な表現。8月中旬〜下旬に使えます。
また残炎の候(ざんえんのこう)も同じ時期に使える格調ある言葉です。
これらは主要表現(残暑の候・処暑の候・晩夏の候)の代替として、変化をつけたいときに活用できます。
8月下旬の口語調の書き出し

メールや親しい相手への手紙には、漢語調より口語調の書き出しが自然です。
8月下旬は「夏の終わり」「残暑」「秋の気配」を話題にすると季節感が伝わります。
8月23日頃(処暑)以降:処暑の候も選択肢に
格式重視のお礼状:晩夏の候がおすすめ
メール・口語調:「暑さも峠を越えた頃〜」が自然
とにかく迷ったら:残暑の候を選べばまず外れません
8月下旬のビジネス例文
取引先・上司・送付状・お礼状など用途別の例文です。〇〇を書き換えてそのままご使用いただけます。8月下旬のビジネス文書全般については8月のビジネス向け時候の挨拶と例文を、夏全体の時候の挨拶は夏の時候の挨拶 例文一覧もご参照ください。
送付状・お礼状のポイント
感謝を伝えるお礼状:「処暑の候」や「晩夏の候」で格調を上げる。毎回同じ表現より変化をつけると印象が良くなります。
メール:漢語調「残暑の候ではございますが〜」か口語調「暑さも峠を越えた頃となりましたが〜」のどちらでも可。相手との関係で判断してください。
8月下旬|親しい相手への例文
友人・知人・親戚への手紙やメールは、口語調が自然です。夏の終わりや残暑の話題に相手への気遣いを加えると温かみが出ます。
8月下旬のカジュアルな挨拶例文は8月のカジュアルな挨拶 例文まとめもあわせてご参照ください。
8月下旬の結びの言葉
結びは書き出しと同じ季節語を繰り返さないのがポイントです。「残暑の候」で始めたなら、結びは「暑さも峠を越えた折」など別の表現を使うとメリハリが出ます。「お体にご自愛ください」は重複表現です。「どうかご自愛ください」が正しい形です。
8月下旬の全文例
書き出しから結びまでそのまま使える全文例です。〇〇を書き換えてご使用ください。残暑見舞いの書き方と例文まとめも参考にしてください。
残暑見舞いの書き方・文例は残暑見舞いの書き方と例文まとめもあわせてご参照ください。
8月下旬の注意点
✅「朝晩は少し涼しくなってまいりましたが〜」のように、部分的な変化として表現するのが自然です。
✅ 残暑の候・処暑の候・晩夏の候を使う
✅ 相手の地域の気候を考慮して表現を選ぶ
地域によって異なる季節感と表現選び
時候の挨拶は暦に基づく表現ですが、日本は南北に長く地域によって実際の気候が大きく異なります。相手の住む地域を意識して表現を選ぶと、より自然な挨拶になります。
| 地域 | 8月下旬の気候 | 向いている表現 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 朝晩は涼しく、すでに秋の気配 | 向秋の候・暮夏の候 「秋の気配を感じる頃」 | 「まだ暑い日が続く」は実態と合わない場合も |
| 東北 | 本州より早く涼しくなる傾向 | 残暑の候・晩夏の候 「朝晩は涼しくなってきました」 | 猛暑を強調しすぎない方が自然 |
| 関東・中部 | 残暑が厳しく30℃超えの日も | 残暑の候・処暑の候 「暑さも峠を越えた頃」 | 「処暑の候」の暦と実態がずれることも |
| 西日本・九州・沖縄 | 9月に入っても猛暑が続くことが多い | 残暑の候・秋暑の候 「まだまだ暑い日が続く」 | 「暑さが和らぐ」という表現は時期尚早な場合も |
✅ 8月23日以前は「残暑の候」「晩夏の候」を使う
・9月上旬以降:「初秋の候」「新涼の候」「白露の候」(9月8日頃以降)など秋の表現に切り替えましょう。
・「残暑の候」は9月上旬まで使われることがありますが、9月中旬以降は秋の表現が自然です。
よくある疑問
まとめ|8月下旬の時候の挨拶

8月下旬の時候の挨拶は「残暑の候」を基本に、処暑(8月23日頃)以降は「処暑の候」も選択肢に加わります。
まずは本文中の例文をそのまま使ってみてください。
☑ 8月下旬は「残暑の候」が基本。処暑(8/23頃)以降は「処暑の候」も使える
☑「盛夏の候」は立秋前日まで。下旬は使用不可
☑「暑中見舞い」は立秋前まで。下旬は「残暑見舞い」が正しい
☑「お体にご自愛ください」は重複。「どうかご自愛ください」が正しい形
☑ 涼しさを断定しすぎず、相手の地域の気候を考慮して表現を選ぶ
☑ 9月に入ったら「初秋の候」「新涼の候」に切り替える
| 送り先 | おすすめの表現 | 書き出し例 |
|---|---|---|
| 取引先 | 残暑の候 | 拝啓 残暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 |
| 上司・目上の方 | 残暑の候 | 拝啓 残暑の候、〇〇様にはご健勝にてお過ごしのこととお慶び申し上げます。 |
| 格式ある文書・恩師 | 処暑の候または晩夏の候 | 拝啓 処暑の候、先生におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。 |
| 友人・知人 | 口語調 | 夏もそろそろ終わりに近づいてきましたが、元気にしていますか。 |
| メール(取引先) | 残暑の候または口語調 | お世話になっております。残暑の候ではございますが、いかがお過ごしでしょうか。 |
| LINE・SNS | 口語調 | 暑さも少し落ち着いてきたね。元気にしてる? |
| 残暑見舞い | 残暑お見舞い申し上げます | 残暑お見舞い申し上げます。まだ暑い日が続いておりますね。 |
どの表現を選べばよいか迷ったときは、「残暑の候」を選べば8月下旬ならほぼ間違いありません。格式が必要な場面では処暑後に「処暑の候」、改まったお礼状には「晩夏の候」を使えば差別化できます。大切なのは表現の選択より、相手への気遣いを結びに添えることです。「どうかご自愛ください」の一言が、定型文を温かい挨拶に変えてくれます。
8月全体・時期別の時候の挨拶を確認したい方はこちら:
▶ 8月の時候の挨拶の基本と使い分け(8月全体の表現・選び方を一覧で確認できます)
▶ 8月上旬の時候の挨拶と例文(立秋前後の使い分けを詳しく解説)
▶ 8月中旬の時候の挨拶と例文(お盆・残暑の候の使い方を解説)
▶ 8月のビジネス向け時候の挨拶と例文(ビジネス文書・メールの書き方を網羅)
残暑見舞い・カジュアルな例文を探している方はこちら:
▶ 夏の時候の挨拶 例文一覧(6月〜8月)(6〜8月を通じて使える表現をまとめて確認)
▶ 残暑見舞いの書き方と例文まとめ(はがきや手紙でそのまま使える文例が充実)
▶ 8月のカジュアルな挨拶 例文まとめ(LINE・メール・友人向けのやわらかい表現を紹介)
・国立天文台「暦象年表」(処暑・白露など節気の日付)
・日本郵便「暑中見舞い・残暑見舞い関連」(送付時期の目安)
・一般社団法人 日本手紙協会が推奨する手紙のマナーに基づく時候の挨拶の慣例
※本記事は、一般的な手紙のマナー・時候の挨拶の慣例・二十四節気(国立天文台の暦象年表に基づく)を参考に作成しています。処暑などの節気の日付は年によって前後しますので、送る前にその年の暦をご確認ください。
