時候挨拶 7月下旬｜酷暑・大暑の候＆例文集

• 時候の挨拶、7月下旬はどんな言葉がふさわしいのか悩んでしまう
• ビジネス文書でも私信でも、暑さの表現が正しいか不安になる
• 例文があっても、相手との関係に合う表現かどうか判断しにくい

季節感と気遣いが伝わる「時候の挨拶 7月下旬」の使い方を整理しました。

「酷暑の候」「大暑の候」などの使い分けはもちろん、カジュアル・フォーマル両方の文例、地域差を考慮した注意点まで網羅しています。
この記事を読めば、どんな相手にも自然な一文を添えられるようになり、文章に自信が持てるようになります。

今の季節にぴったりの一言を見つけて、相手との距離をやさしく縮めていきましょう。

7月下旬にふさわしい「時候の候」

7月下旬は、一年で最も暑さが厳しい時期にあたります。
この時期にふさわしい「時候の候」とは、夏の盛りを表現する漢語調のあいさつ文句のことです。
たとえば「酷暑の候」「大暑の候」「炎暑の候」などがあり、それぞれ意味や使用場面に違いがあります。
適切な表現を選ぶことで、相手への気遣いが伝わる丁寧な文章になります。

酷暑の候とは？使用時期と意味

「酷暑の候」は、うだるような暑さが続く夏の盛りに使われるあいさつ表現です。
蝉の鳴き声が響き渡り、アスファルトの照り返しが足元から熱を伝えるような季節です。
「酷暑」は、その名の通り、過酷な暑さを意味し、体力的にも厳しさを感じさせます。
たとえば、「酷暑の候、貴社のご繁栄をお祈り申し上げます」と書くことで、相手への敬意と季節感が伝わります。
自然の厳しさを共有しつつ、心遣いを示すことができる言葉です。

大暑の候とは？節気との関係性

「大暑の候」は、二十四節気のひとつである「大暑」にちなんだ挨拶表現です。
大暑は毎年7月23日ごろから始まり、8月6日ごろまで続きます。
暦のうえで最も暑さが厳しいとされる時期です。
たとえば、「大暑の候、いよいよご清栄のこととお慶び申し上げます」といった使い方がされます。
季節感と礼儀を両立させたいときに使いやすい表現です。

炎暑・烈暑など類語との使い分け

「炎暑」や「烈暑」も、暑さを強調する時候の挨拶として使われます。
それぞれ表現のニュアンスに違いがあります。

• 炎暑：炎のような熱気を連想させ、やや詩的な印象
• 烈暑：強烈な暑さを意味し、格式ばった印象が強い

たとえば、「炎暑の折、ご自愛ください」は親しみやすく、
「烈暑の候、ご清祥のことと拝察いたします」はやや改まった印象になります。
相手との関係や文章のトーンに応じて使い分けましょう。

ビジネスシーンでの使い方

時候の挨拶は、ビジネスにおいて相手への敬意や心遣いを示す大切な言葉です。
7月下旬は送付状や暑中見舞いなど、季節を意識した書面を交わす機会が増えます。
「酷暑の候」「大暑の候」などを適切に用いることで、相手に信頼感と礼儀が伝わります。

書き出し＋本文＋結びの例

ビジネス文書は、構成に整合性があると読み手に安心感を与えます。
一般的な構成は以下の3つに分けられます。

• 書き出し：季節の挨拶＋相手の安否を尋ねる
• 本文：用件や要望など伝えたい内容
• 結び：健康への配慮や今後の関係を示す一文

たとえば、「酷暑の候、皆様いかがお過ごしでしょうか」と書き出すと、季節感と心配りが感じられます。
その後に用件を伝え、最後に「炎暑のみぎり、どうかご自愛ください」と締めくくれば、礼儀を尽くした文面になります。

フォーマル例文（送付状／暑中見舞い）

送付状は、資料や書類を郵送するときに同封する文書です。
暑中見舞いは、夏の挨拶として感謝や健康を気づかう便りとして使われます。
どちらも定型的な構成でまとめるのが一般的です。
以下はフォーマルな文例です。

• 酷暑の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
• このたび、○○の資料を同封いたしましたので、ご査収ください。
• ご不明点などございましたら、お気軽にご連絡ください。
• 末筆ながら、皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。

格式を保ちつつ、やわらかい語り口にすることで好印象を与えられます。

注意点：冷夏・地域差

夏の挨拶には、季節の特徴を正確に反映することが大切です。
冷夏の年や地域によっては、厳しい暑さを表す言葉が実情と合わないこともあります。

• 北海道・東北地方などは気温が低めで、「酷暑の候」よりも「盛夏の候」が適する場合がある
• 冷夏が報道されている年には、「炎暑」「烈暑」など誇張された語を避けた方が無難

その時期の気象状況をニュースなどで確認し、表現を調整する意識が求められます。

プライベート用にカジュアルな表現

プライベートな手紙やメッセージでは、かた苦しい言い回しよりも、やさしく親しみやすい言葉が好まれます。
自然な季語や情景を取り入れることで、季節感を感じさせつつ、相手への想いも自然に伝えられます。
7月下旬に使いやすいカジュアルな表現のヒントをご紹介します。

熱帯夜・蝉時雨など季語を取り入れる方法

季語を文章の中にさりげなく取り入れると、読み手の想像がふくらみ、気持ちが伝わりやすくなります。
たとえば「熱帯夜」「蝉時雨」「入道雲」などは、夏の情景を思い出させてくれます。
「〜の候」などのかしこまった言い回しを使わず、身近な言葉に置きかえることで、やわらかい印象を与えられます。

• 毎晩のように続く熱帯夜に、寝苦しい日が続きますね
• 蝉時雨がにぎやかなこのごろ、お元気ですか
• 入道雲が空を覆うようになり、夏本番を感じます

気取らない言葉で、季節の移ろいを伝えるのがコツです。

口語体の書き出し＆結び文例

堅苦しくない挨拶文には、口語体がよく合います。
形式にとらわれず、ふだんの会話を思い出しながら書くのが自然です。
以下は書き出しと結びの例です。

• 書き出し例：
  • 毎日暑い日が続いてるけど、元気にしてる？
  • セミの声がにぎやかだね、夏らしい毎日です
• 結び例：
  • 体調には気をつけて、また近いうちに会おうね
  • 暑さに負けず、元気に夏を楽しんでね

素直な気持ちを言葉にすることが、いちばん心に響きます。

TPO別の挨拶例（友人／家族向け）

相手との距離感や関係性によって、使う言葉は自然と変わってきます。
たとえば、友人には会話調で、家族には安心を与える言葉が合います。

• 友人向け
  • 暑いねー。最近どう？海とか行ってる？
  • セミの声で起きる毎日、ちょっと懐かしく感じるよ
• 家族向け
  • そっちは元気？熱中症に気をつけて過ごしてね
  • こっちは毎日30度超え。そちらはどう？

形式にこだわらず、気持ちを言葉にすることが大切です。

使い回ししやすいテンプレート集（無料コピペOK）

時候の挨拶を毎回一から考えるのは、少し大変に感じることもあります。
そんなときは、使い回しできるテンプレートがあるととても便利です。
ここでは、丁寧なビジネス向けと、やさしいカジュアル向けの例文をご紹介します。
そのままコピペして使える形にまとめました。

フォーマル文例テンプレート

ビジネスでは、形式に沿った文章が信頼感を高める要素になります。
以下は、送付状や挨拶メールで使いやすい構成例です。

• 【書き出し】
  酷暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
  平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
• 【本文】
  さて、○○の件につきまして、以下の通りご連絡申し上げます。
  （※必要に応じて用件を記載）
• 【結び】
  猛暑の折から、何卒ご自愛のほどお願い申し上げます。
  今後とも変わらぬご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。

形式にそって丁寧に伝えることで、相手への敬意も自然に伝わります。

カジュアル文例テンプレート

家族や友人へのあいさつでは、堅苦しさよりもやわらかい雰囲気が大切です。
以下は、季節感を出しながら気軽に使える文例です。

• 【書き出し】
  いよいよ本格的な夏ですね。
  蝉の声がにぎやかで、毎日暑さと戦っています。
• 【本文】
  最近はどうしてる？
  暑さが続いてるけど、ちゃんとご飯食べてる？
  体調くずしてないか心配してます。
• 【結び】
  また近いうちに会えたらうれしいです。
  暑さに気をつけて、元気に過ごしてね。

自然な言葉で季節のあいさつができると、ぐっと距離が近くなります。

7月下旬の時候挨拶で、よくある質問7つ

まとめ：相手に伝わる一言の工夫

たった一言を添えるだけで、あいさつ文の印象は変わります。
形式を整えた文章でも、「相手のことを思って書いた」と伝わる一文があると心に残ります。

たとえば、暑い日が続く季節に「無理のないよう、お過ごしください」と加えるだけで、言葉は届きやすくなります。

• 酷暑が続いておりますが、どうかご無理なさいませんように
• ご家族のみなさまも、元気にお過ごしのことと願っております
• お身体をたいせつに、よい夏の日々をお過ごしください

冷房の効いた部屋でこの手紙を読んでいるかもしれない。
ベランダから蝉の声が聞こえているかもしれない。

風景を想像しながら書かれた一言が、心に届いていきます。

以上です。

関連記事【7月時候の挨拶例文】ビジネス・私信で信頼と季節感を伝える言葉
関連記事【7月の挨拶文】上旬・中旬・下旬で迷わない季語と文例の正しい使い方