2月上旬の時候の挨拶、「厳寒の候でいいのか」「立春を過ぎたら変えるべきか」と迷いやすい時期です。
2月上旬は、冬と春が入り混じるため、季語選びがもっともややこしくなります。
結論はシンプルで、「立春前後」と「相手が読む日」で判断するだけです。
この基準を押さえれば、毎年の迷いはなくなります。
本記事では、立春前後の使い分けから書き出し・結びの例文まで、すぐ使える形で整理しました。
2月上旬の時候の挨拶はいつ使う
「上旬」は2月1日〜10日を指します。ただし時候の挨拶では、カレンダーの日付だけでなく「節気」も重要な判断基準になります。
上旬の目安と送付日・到着日の考え方
「上旬」は2月1日〜10日を指します。ただし時候の挨拶では、カレンダーの日付だけでなく「節気」も重要な判断基準になります。
もう一つ大切なのが「送る日」と「相手が読む日」のズレです。手紙は投函から到着まで1〜3日かかります。2月3日(節分)に投函した手紙が相手に届くのは、立春(2/4頃)以降になることもあります。
→ 「厳寒の候」より「余寒の候」の方が、相手が読む日の季節感に合う。
手紙を書く前に「これが届く日はいつ頃か」を一度考えると、季語選びの迷いが減ります。
2月4日頃:立春(暦の上で春が始まる)
※立春は年によって2月3日・4日・5日と前後することがあります
節分前と立春後で言葉を切り替える基準
上旬の中でも、節分・立春を境に使える言葉が変わります。ここで毎年つまずく人が多いです。
| 時期 | 気候・特徴 | 使いやすい言葉 |
|---|---|---|
| 節分前 (2/1〜2/2頃) | 一年でもっとも寒い時期。春の気配はまだない | 厳寒・寒冷・大寒の名残・節分を前に |
| 節分〜立春 (2/3〜2/4頃) | 冬と春の境目。「今日から春」の節目感がある | 節分・立春・冬から春へ・厳寒 |
| 立春後 (2/5〜2/10) | 暦の上では春。体感はまだ冬 | 余寒・春寒・立春とはいえ・立春を過ぎても |
立春後:「余寒の候」「春寒の候」など、春を意識しながらも寒さを残す表現に切り替える。
「余寒の候」は立春前には使えません。立春後に使う言葉です。
間違いやすい季語とNG例
2月上旬に使うと季節感がずれてしまう表現があります。事前に確認しておきましょう。
| NG表現 | 問題点 | 正しい言い換え |
|---|---|---|
| 初春の候・新春の候 | 1月の表現。2月に使うと時期がずれる | 厳寒の候・寒冷の候 |
| 余寒の候(立春前に使用) | 余寒は立春後に残る寒さ。立春前には使えない | 厳寒の候・寒冷の候 |
| 梅花の候(上旬に使用) | 梅の花が咲く頃。上旬はまだ早い | 厳寒の候・余寒の候(立春後) |
| 向春の候(上旬に使用) | 下旬の表現。上旬に使うと春を先取りしすぎ | 立春後なら「余寒の候」まで |
2月上旬の書き出し例文
ビジネス向け(漢語調)例文一覧
改まった手紙や挨拶状には漢語調(〜の候)が適しています。立春の前後で使い分けましょう。
送付状・添え状向け例文
送付状の時候の挨拶は1〜2行に収めるのが基本です。本題をすぐ後に続けることを意識しましょう。
親しい相手向け(口語調)例文
友人や知人、近い関係の相手には、漢語調より口語調の方が自然に伝わります。「ですます調」で短くまとめるのがコツです。
2月上旬の結びの言葉例文
結びは書き出しと対応させると、文章全体が自然にまとまります。書き出しで「寒さ」に触れたなら、結びも寒さへの気遣いで締めるのが基本の流れです。
ビジネス向け(相手の繁栄を祈る)
体調を気遣う結び(寒さ・余寒)
2月上旬は一年でもっとも寒い時期です。「ご自愛ください」の一言がもっとも自然に響く季節でもあります。
カジュアルな結び(親しい相手)
2月上旬の時候の挨拶を整えるコツ

書き出しと結びの重複を避ける
書き出しで「寒さ厳しき折」と書いたのに、結びでも「寒さ厳しき折、ご自愛ください」と繰り返すと、文章にメリハリがなくなります。同じ言葉を使わないように意識しましょう。
(結び)寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。
(結び)余寒なお続く折、くれぐれもご自愛くださいませ。
相手別(社外・社内・個人)でテンプレ化する
毎年同じように迷わないために、相手別にテンプレを1つ決めておくのがおすすめです。
社外・取引先(メール):「寒さが厳しい日が続いておりますが、皆さまにはお変わりなくお過ごしでしょうか」
社内・近い相手:「寒い日が続きますね。お体にお気をつけください」
個人・友人:「2月に入り、寒さがいっそう厳しくなりましたね。お元気ですか」
社外・取引先(メール):「立春を過ぎてもなお寒い日が続いておりますが、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか」
社内・近い相手:「立春を過ぎてもまだ寒いですね。体調に気をつけて過ごしましょう」
個人・友人:「暦の上では春だそうですが、まだまだ寒いですね。お元気ですか」
使える季語の早見表(厳寒・晩冬・立春・余寒など)
| 言葉 | 読み方 | 使える時期 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 厳寒の候 | げんかんのこう | 1月〜2月上旬(立春前) | もっとも寒い時期の定番 |
| 寒冷の候 | かんれいのこう | 1月〜2月上旬(立春前) | 寒く冷たい時期を表す |
| 晩冬の候 | ばんとうのこう | 1月下旬〜2月上旬 | 冬の終わりに近いニュアンス |
| 立春の候 | りっしゅんのこう | 立春前後(2/3〜2/5頃) | 使用期間が短い点に注意 |
| 余寒の候 | よかんのこう | 立春後(2/4頃〜2月末) | 立春前には使えない |
| 春寒の候 | しゅんかんのこう | 立春後〜2月末 | 春になっても続く寒さ |
よくある質問
2月中旬・下旬の時候の挨拶や、2月全体の使い分けを整理したい方は「2月中旬の時候の挨拶」「2月下旬の時候の挨拶」「2月の時候の挨拶まとめ」も参考にしてください。季節の流れを一度に確認できます。
まとめ(すぐ使える最短結論)

2月上旬の時候の挨拶は、立春(2/4頃)の前か後かだけ確認すれば、ほぼ迷いません。
| 時期 | 手紙(漢語調) | メール・おたより(口語調) |
|---|---|---|
| 立春前 (2/1〜3頃) | 厳寒の候 寒冷の候 晩冬の候 | 寒さが厳しい日が続いておりますが…… 節分を前に寒さも厳しく…… |
| 立春前後 (2/3〜5頃) | 立春の候 (使用期間が短い) | 立春を迎えましたが、まだ寒い日が…… 節分を過ぎ、暦の上では春となりました…… |
| 立春後 (2/5〜10) | 余寒の候 春寒の候 | 立春を過ぎてもなお寒い日が続いておりますが…… 暦の上では春ですが、まだ寒さが続き…… |
立春後:「余寒の候」か「立春を過ぎてもなお寒い日が続いておりますが……」
この2パターンを覚えるだけで、2月上旬の挨拶は整います。
以上です。
