- 8月にふさわしい時候の挨拶を手紙やおたよりに自然に入れたい
- 季節感を表しつつ、失礼にならない文章構成を知りたい
- 相手に好印象を残すための言葉選びや表現を身につけたい
この記事でわかること
- 8月の上旬・中旬・下旬で変わる時候の挨拶の選び方と具体例
- 園だより・学級通信・ビジネス文書など用途別の書き出し・結びの定型文
- 季節感を高める動植物・風物詩・情景語の活用方法
- 50〜200字のコピペ可能な短文・長文テンプレート
- 高齢者向けや介護施設向けなど、対象別に配慮した文章作りの工夫
- よくある質問+回答
8月のおたよりに添える時候の挨拶は、節気(立秋・処暑)を正確に踏まえて語を選び、読み手や場面に合わせて漢語調と口語を使い分けることが重要です。
さらに「安全や健康への配慮」を最後に添えることで、実用性と温かみのある文章になります。
本記事では、8月の始まりから終わりまで使える時候挨拶を、漢語調と口語調の文例を交えて紹介します。
おたよりに合わせた「文章の構成や結びの言葉の選び方」も解説します。
季節感あふれるおたよりを迷わず作成でき、温かく丁寧な印象を残せます。
Contents
8月の時候の挨拶の基本
8月は節気が連続し、語の切り替えが品質を左右します。
- 立秋:8月7日ごろ
- 処暑:8月23日ごろ
立秋前は夏語、立秋後は残暑や初秋へ。言い換えは信号の切り替えです。
漢語調は格調を、口語は親近感を担い、場面で使い分けます。
安全や体調の一文を最後に置くと、読み手の行動に結びつきます。
- 立秋前:夏語。立秋後:残暑・初秋。
- 処暑付近:暑さのやわらぎを表す語が合う。
- 最後に配慮の一文を固定化。
上旬の表現(立秋前/猛暑・暮夏)
上旬は夏の盛りを正面から描き、力強い夏語で始めます。
「猛暑の候」「炎暑の候」「盛夏のみぎり」は温度感を短く伝えます。
口語例は、蝉の声や日差しの強さを一言で置き換えると映えます。
立秋が近づいたら、切り替えの準備を文中で軽く示します。
配慮の一文で、水分と休息の行動をそっと後押しします。
- 夏語:猛暑の候/炎暑の候/盛夏のみぎり。
- 口語例:あつい日が続きます。みなさまご自愛ください。
- 切替予告:来週以降は残暑表現へ移します、など。
中旬の表現(立秋〜処暑前)
中旬は季節の分岐点を意識し、残暑と初秋を両立させます。
「残暑の候」「初秋の候」「新秋の候」で暑さと風の変化を描きます。
立秋付近は「立秋の候」で節目を短く示すと、品のよさが出ます。
口語例は、朝夕の風や空の高さを一言だけ添えると十分です。
誤用を避けるため、立秋後の猛暑系は使わない方針を徹底します。
- 推奨語:残暑の候/初秋の候/新秋の候。
- 口語例:朝夕の風に涼しさが出てきました。体調を整えましょう。
- 禁止例:立秋後の猛暑の候。
»【8月中旬の時候の挨拶完全ガイド】残暑・立秋に迷わない例文まとめ
下旬の表現(処暑〜初秋)
下旬は暑さのやわらぎを描きつつ、実務の一言で締めます。
「処暑の候」「残暑の候」「初秋の候」を文脈で選び分けます。
口語例は、夜風や雲のかたちなど小さな変化を短く示します。
新学期や天候への配慮を一文で添えると、役に立つおたよりになります。
地域差を念頭に、暑さが残る前提の配慮も忘れずに入れます。
- 推奨語:処暑の候/初秋の候/残暑の候。
- 口語例:日中は暑さが残ります。無理のない計画で過ごしましょう。
- 実務例:登校準備や防災情報の確認を促す。
園だより・クラスだより文例
園だよりやクラスだよりは、保護者に園での時間を映し出す鏡です。
8月は行事や長期休暇が重なり、夏らしい彩りと安全配慮を同時に届けます。
冒頭に行事や成長の様子を一言入れると、読者の関心が高まります。
行事別(山の日/お盆/花火)
山の日は緑の山並みや涼風を背景に、安全な自然体験を促します。
お盆は家族の笑顔や祖父母との温かな時間を描き、文化のつながりを感じさせます。
花火大会は夜空に咲く光の花を描きつつ、火の安全や混雑時の注意を添えます。
- 山の日:自然体験+安全登山。
- お盆:家族の絆や感謝。
- 花火:情景+安全配慮。
年齢別(0〜5歳向けの書き出し)
年齢に応じた園生活の切り取りは、保護者の共感を呼びます。
- 0〜1歳:「汗ばむ日も笑顔で遊び、手足の動きが活発になっています」
- 2〜3歳:「水遊びや砂遊びに夢中で、友達との笑顔が広がっています」
- 4〜5歳:「夏祭りに向け、力を合わせて踊りや歌の練習を楽しんでいます」
季節の挨拶と注意喚起の入れ方
立秋後は「残暑の候」「処暑の候」などで始め、園の活動へ自然につなぎます。
注意喚起は理由を添えると実践しやすくなります。
- 挨拶:立秋後は残暑・初秋の語。
- 注意:熱中症→水分補給、帽子着用。
- 理由:体温上昇や脱水を防ぐため。
学級通信・学校だよりの例文
学級通信や学校だよりは、家庭と学校をつなぐ温かな橋渡しです。
8月号は、残暑の挨拶や夏休みの思い出、新学期に向けた準備の話題が中心です。
- 冒頭:夏の情景を描き
- 中盤:子どもたちの成長や活動を共有し
- 最後:次の予定や呼びかけを入れる
残暑見舞い/宿題/新学期前の話題
残暑見舞いは、蝉の声が遠のき始める頃の季節感を短く伝えます。
宿題は「あと○日で提出日」など具体的な声かけ例を入れると行動が促されます。
新学期準備では、新しいノートや筆記具を整えるワクワク感も添えると明るい印象になります。
- 残暑見舞い:「残暑の候、みなさまお元気でお過ごしでしょうか」
- 宿題:提出日までの残り日数を意識。
- 新学期準備:持ち物点検と気持ちの切り替え。
読みやすさと掲載長さのコツ
見出しと段落で情報を整理し、3〜4文ごとに区切ります。
限られた紙面では要点を押さえ、箇条書きで視認性を高めます。
文章は簡潔ながらも、温かみを残すことが大切です。
- 段落は3〜4文
- 箇条書きで重要事項を明示
- 余白を活かして読みやすく
使える一言フレーズ集
季節や状況に合わせて使える短文を備えておくと、作成が楽になります。
- 「朝夕に涼しさが感じられるようになりました」
- 「夏の思い出を胸に、新学期を迎えましょう」
- 「体調管理を心がけ、元気に登校してください」
ビジネス送付状・メール定型
8月の送付状やビジネスメールは、季節の移り変わりが早く、上旬・中旬・下旬で使う言葉が変わります
ここでは、送付状とメールの両方で使える書き出し・結びのテンプレートと、間違いやすい時候語の置換ルールを紹介します
書き出しテンプレ(上中下旬)
- 上旬(〜立秋前):暑中見舞い期間のため「盛夏の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」など、真夏を感じさせる表現
- 中旬(立秋〜処暑前):暦の上では秋なので「立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが…」といった残暑の挨拶
- 下旬(処暑〜初秋):涼しさが混じる時期のため「朝夕の風に初秋の気配を感じるころとなりましたが…」など秋の入り口を意識
»【8月の挨拶文の書き出し例】上旬〜下旬の好印象フレーズ+NG表現
結びテンプレと頭語・結語
- 結び例:「末筆ながら、貴社ますますのご発展をお祈り申し上げます」
- 頭語例:「拝啓」「謹啓」(時候の挨拶を伴う場合に使用)
- 結語例:「敬具」「謹言」(頭語とセットで用いる)
時候語のNGと置換ルール
- 8月上旬に「残暑の候」はNG(立秋後の表現)→「盛夏の候」に置換
- 8月下旬に「盛夏の候」はNG→「初秋の候」や「新秋の候」に置換
- メールでは漢語調より口語調(例:「まだまだ暑い日が続きますが…」)が無難
»【8月時候の挨拶ビジネス】上旬・中旬・下旬の正しい例文+NG回避法
季節ネタ・語彙リスト(8月)
8月は一年でもっとも夏らしさが際立つ季節です
古くから続く行事や自然の恵みが、言葉の背景に息づいています
動植物や食べ物、風物詩を押さえることで、挨拶文や文章に温度と匂いが加わります
動植物・食べ物・風物詩
8月らしさを表す語彙は、手紙やスピーチにも映えます
- 動物:カブトムシ(夏休みの象徴)、クワガタ、アブラゼミ、トンボ
- 植物:ひまわり(太陽を象徴)、朝顔、芙蓉、すすき
- 食べ物:スイカ、かき氷、とうもろこし、枝豆
- 風物詩:海水浴、花火大会、盆踊り、夏祭り
小ネタ:蝉時雨/入道雲/夏野菜
情景描写の小さな工夫が、文章を立体的にします。
- 蝉時雨:まるで音のシャワーのように降り注ぐ蝉の声
- 入道雲:夏空を背景に力強くそびえる積乱雲
- 夏野菜:なす、きゅうり、トマトは食卓の彩りと涼感を与える
1行で映える情景語集
短く切り取った風景が、読み手の記憶と結びつきます。
- 夕立のあとの涼風に浴衣の裾が揺れる
- 波打ち際を駆ける子どもたちの笑い声
- 夜空を彩る大輪の花火が水面に映る
- 白い砂浜に残る小さな足跡と波の音
語彙は、手紙やメールの書き出しだけでなく、SNSやブログの冒頭にも応用できます。
季節感のある表現は、写真やイラストと組み合わせるとさらに印象が強まります。
コピペ用テンプレート集
8月に使える挨拶文を、そのままコピーして活用できる形でまとめました。
短文は一言添えるときに便利で、長文は正式な文面や公式な案内に適しています。
園だより・学級通信・ビジネス文書の用途別にも掲載しています
50〜80字の短文テンプレ
- 立秋を過ぎても厳しい暑さが続きますが、みなさまのご健康を心よりお祈り申し上げます
- 蝉の声も高く響く折、夏の疲れが出やすい頃です。
どうぞお体を大切にお過ごしください - 残暑厳しき折、皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます
120〜200字の長文テンプレ
- 残暑の候、いかがお過ごしでしょうか。
暦の上では秋を迎えましたが、日中はなお厳しい暑さが続きます。
夏の疲れが出やすい時期ですので、体調を崩されませんようご自愛ください。
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。 - 立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いております。
夏の名残を感じつつも、朝夕にはわずかに涼しさも訪れ始めました。
季節の変わり目ですので、体調管理にご留意いただき、元気にお過ごしください。
用途別まとめ(園/学級/ビジネス)
- 園だより:
水遊びやプールの活動が続きます。
熱中症予防のため水分補給と休憩を大切に過ごしましょう - 学級通信:
夏休みの課題提出期限が近づいてきました。
計画的に進め、新学期を気持ちよく迎えましょう - ビジネス:
立秋を過ぎましたが残暑厳しき折、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます
»【夏の挨拶文、8月版】ビジネス・カジュアルでも好印象を残す書き方
8月の時候挨拶のおたよりで、よくある質問8つ
1.8月のおたよりネタは何が使いやすいですか?
山の日やお盆、花火、夏野菜、朝顔やひまわりなどが定番です。
地域行事やプール活動、熱中症対策も盛り込みやすい題材になります。写真や作品紹介とつなげると読みやすくなります。
2.小学校向けの8月のおたよりの書き出しはどう作ればよいですか?
季節の変化と子どもの様子を一文で示すと自然です。例「立秋を迎えましたが、元気に水遊びを楽しむ声が響いています」。その後に宿題や行事予定へ続けると流れが整います。
3.8月のおたより締めの言葉は何がよいですか?
「残暑の折、どうぞご自愛ください」「体調管理にご留意ください」などが無難でしょう。提出物や持ち物の再確認を一言添えると、読後の行動につながりやすくなります。
4.8月おたよりの例文を短く教えてください。
例文「残暑の候、朝夕に涼しさが感じられるようになりました。プール学習のまとめを行います。水筒と帽子の準備をお願いいたします」。行事名と持ち物を入れると実用性が高まります。
5.8月挨拶文でおたよりの高齢者向けの配慮はありますか?
穏やかな語調と体調への気づかいを中心にします。例「朝夕に涼しさが増してきました。こまめな水分と休息をお取りください」。難語は控え、文字サイズや行間にも配慮すると伝わりやすいですね。
6.7月おたより書き出し文例は8月にも使えますか?
一部は流用できますが、立秋以降は時候語を残暑系へ調整が必要です。
行事名や天候描写も8月の実情に合わせて差し替えると、不自然さが減り読み手の納得感が高まるかもしれません。
7.8月時候の挨拶のおたよりで、介護では何を書けば安心ですか?
「残暑の折、体調を第一にお過ごしください」のような配慮文に、面会や行事予定、熱中症対策など具体情報を添えます。家族の不安を和らげる連絡先や相談窓口を記すと安心感が高まります。
8.8月 おたより小学校で押さえるべき要点はどこですか?
宿題の提出計画、持ち物確認、生活リズムの整え方を簡潔に示します。行事日程や配布物の締切も明記します。最後に「暑さ対策にご協力ください」と添えると、行動の後押しを促せます。
まとめ
8月のおたよりで好印象を与えるには、時期に合った時候の挨拶を正しく選び、相手の状況を想像した言葉を添えることが大切です。
盛夏から晩夏へ移る季節感を文章に込めることで、心に残る便りになります。
意識したいポイント
- 8月上旬・中旬・下旬で使える季節表現を押さえる
- 相手の健康や近況への気遣いをひと言加える
- 文章の冒頭で時候の挨拶→主題→結びの順で構成する
- 形式に沿いながらも、自分らしい言葉を盛り込む
- 暑中見舞いや残暑見舞いなど、時期別の呼び方を使い分ける
8月の挨拶は、立秋や処暑を起点に語を選ぶだけで、自然な季節感が宿ります。
形式だけでなく気持ちの伝わる文章が仕上がります。
日付や天候に合わせた挨拶をおたよりに書き出してみることです。
時候の表現が自然に身につき、次回以降も迷わず書けるようになります。
以上です。
P.S. 8月の便りを通して、相手との距離を少し縮めるきっかけを作ってみましょう。
関連記事【8月の季節の挨拶】暑さに気遣う言葉とシーン別の例文集+マナー
関連記事【8月の時期ごとの時候挨拶の基本】ビジネス・プライベート向け文例