7月に取引先や顧客へメールや手紙を送るとき、「どの時候の挨拶を使えばいいか」と迷っていませんか。
答えは時期によって決まります。
上旬は「小暑の候」、中旬〜下旬は「盛夏の候」、7月23日以降は「大暑の候」——3つを押さえるだけで、7月の文書はすぐ完成します。
書き出しから結びまで、そのまま使える例文とマナーをまとめました。
上旬(7/7〜7/22頃) 小暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
中旬(7/15前後〜) 盛夏の候、貴社ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。
下旬(7/23頃〜) 大暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
中旬〜下旬に使える 炎暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
・上旬・中旬・下旬で使う時候の挨拶の違い
・漢語調と口語調の使い分け
・メール・手紙・お礼状の書き出し例文
・取引先への結びの言葉
・時期に合わない表現と注意点
| 日付の目安 | おすすめの時候の挨拶 | 使いやすさ |
|---|---|---|
| 7月1〜6日 | 向暑の候 | ○ 小暑前の上旬初めに自然な表現 |
| 7月7〜22日 | 小暑の候(最もおすすめ) | ◎ 定番・梅雨前後を問わず使える |
| 7月15日〜 | 盛夏の候(中旬以降の定番) | ◎ 中旬〜下旬にかけて使いやすい |
| 7月23日〜 | 大暑の候・炎暑の候・酷暑の候 | ◎ 下旬の定番。暑さの度合いで選ぶ |
この記事の目次
7月の時候の挨拶の基本
上旬(7月7〜22日頃)は「小暑の候」、中旬以降は「盛夏の候」が基本です。
実務では「小暑の候か盛夏の候か」で悩むことが多いですが、7月7日以前は向暑の候、7〜22日は小暑の候、15日を過ぎたら盛夏の候と段階的に切り替えると判断がしやすくなります。
時候の挨拶とは何か
時候の挨拶とは、手紙やメールの冒頭に置く季節感のある一文のことです。
「拝啓」などの頭語の直後に続け、相手への敬意と季節感を同時に伝えます。
ビジネス文書では慣習として根付いており、省略すると簡素な印象を与えることがあります。
ビジネスで使う理由
時候の挨拶には、単なる形式以上の意味があります。
①相手への敬意を示す——定型表現でも、丁寧に書いたという誠意が伝わる
②文書の格式を整える——取引先・目上の方への文書に適した品格を保てる
③季節感を自然に添える——ただの連絡ではなく、気が利いた印象になる
漢語調と口語調の違い
時候の挨拶には「漢語調」と「口語調」の2種類があります。
場面に合わせて使い分けましょう。
| 種類 | 特徴 | 使う場面 | 例 |
|---|---|---|---|
| 漢語調 | 格式高い・簡潔 | 手紙・挨拶状・正式な文書 | 盛夏の候、小暑の候 |
| 口語調 | 柔らかい・読みやすい | メール・日常的なビジネス連絡 | 暑い日が続いております、毎日暑さが厳しくなっております |
「盛夏の候」などの漢語調は、手紙でもメールでも使えます。
口語調は柔らかい文体のメールに向いていますが、初めての取引先や目上の方への文書では漢語調の方が安心です。
どの場面にどの表現が向いているか、まとめて確認しておきましょう。
| 場面・相手 | おすすめの表現 | 文体の目安 |
|---|---|---|
| 営業メール(日常的なやりとり) | 口語調「毎日厳しい暑さが続いておりますが〜」 | 読みやすさ重視 |
| 初めての取引先へのメール | 漢語調「盛夏の候、貴社ますますご清栄の〜」 | 格式・丁寧さ重視 |
| 正式な案内状・挨拶状 | 漢語調(拝啓〜敬具の形式で) | 句読点なし・格式高め |
| 社内向け文書・回覧 | 省略可。必要なら口語調で短く | 簡潔さ重視 |
| お礼状(手紙形式) | 漢語調を簡潔に1文+すぐお礼の内容へ | 感謝を主役に |
7月上旬の時候の挨拶
7月7日を過ぎたら「小暑の候」が最も安全な選択です。
梅雨明け前でも後でも使えるため、送り先の地域を気にしなくて済みます。
梅雨明けが確認できた場合のみ「梅雨明けの候」を検討しましょう。
7月上旬は、梅雨の終わりと夏の始まりが重なる時期です。
小暑(7月7日頃)前後を目安に使う言葉が変わります。
詳しい上旬の例文は「時候の挨拶 7月上旬」——上旬に特化した例文をさらに確認したい方はこちらもどうぞ。
小暑の候を使う時期
「小暑の候」は、二十四節気の「小暑」(7月7日頃)から「大暑」(7月23日頃)の前日まで使える表現です。
上旬〜中旬にかけて幅広く使えるため、7月の代表的な時候の挨拶のひとつです。
| 表現 | 使用時期 | 使いやすさ |
|---|---|---|
| 小暑の候 | 7月7日頃〜7月22日頃 | ◎ 上旬の定番・地域を問わず使える |
| 向暑の候 | 6月〜7月上旬 | ○ 上旬早めに使うと自然 |
| 梅雨の候 | 梅雨が続いている時期 | △ 梅雨明け後は使用不可 |
梅雨明けの候の使い方
「梅雨明けの候」は、地域によって梅雨明けの時期が異なるため、実際に梅雨が明けたことを確認してから使う表現です。
梅雨が続いている相手先(東北・北海道など)には使わない方が無難です。
送り先の地域の気候を意識しましょう。
地域や梅雨明けのタイミングを気にせず使えるのは「小暑の候」です。
7月7日を過ぎたら迷わずこれを選びましょう。
上旬のビジネス例文
「拝啓」+「時候の挨拶」+「先方の安否を尋ねる言葉」の順が基本構成です。
7月中旬の時候の挨拶

営業メールから正式な挨拶状まで、幅広く対応できるのが「盛夏の候」です。
「向暑の候」は中旬以降になると季節感がずれるため、7月15日を過ぎたら切り替えましょう。
7月7〜22日頃 → 小暑の候(上旬の定番)
7月15日頃〜 → 盛夏の候(中旬以降の基本)
7月23日頃〜 → 大暑の候(下旬の定番)
時期に迷ったら → 盛夏の候(中旬〜下旬なら安心して使える)
より強い暑さを表したい → 炎暑の候・酷暑の候(中旬〜下旬向け)
7月中旬は夏本番。暑さが本格化するこの時期には、盛夏・炎暑を表す言葉がよく合います。
詳しい中旬の例文は「時候の挨拶 7月中旬」——中旬に特化した例文を確認したい方はこちらもどうぞ。
盛夏の候の使い方
「盛夏の候」は、夏の盛りを表す言葉で、7月中旬〜下旬にかけて幅広く使えます。
暦に縛られず「夏の最も暑い時期」を表すため、使いやすさが高く、ビジネス文書で最も多く使われる7月の時候の挨拶のひとつです。
向暑の候との違い
| 表現 | 使用時期 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 盛夏の候 | 7月中旬〜下旬 | 夏の最も盛んな時期。格調があり幅広く使える |
| 向暑の候 | 6月〜7月上旬 | 「暑さに向かう時期」のニュアンス。中旬以降は不自然 |
| 炎暑の候 | 7月中旬〜下旬 | 強い日差しや猛烈な暑さを表す。強調したいときに |
| 酷暑の候 | 7月下旬〜8月 | 非常に激しい暑さを表す。下旬以降に使うと自然 |
中旬のビジネス例文
中旬は「盛夏の候」が最も使いやすいですが、より強い暑さを表したいときは「炎暑の候」を選ぶと印象が引き締まります。
口語調は日常的な営業メールに向いています。
7月下旬の時候の挨拶
7月23日(大暑)を過ぎたら「大暑の候」が最も時期に合った表現です。
「盛夏の候」も引き続き使えますが、下旬に「大暑の候」を選ぶと季節感が一層引き立ちます。
7月下旬(大暑:7月23日頃〜)は、一年で最も暑い時期のひとつです。
「大暑」「酷暑」「炎暑」など、暑さを強く表す言葉が使われます。
下旬限定の例文をさらに確認したい方は「時候の挨拶 7月下旬」——豊富な例文でさらに使い分けを深められます。
大暑の候を使う時期
「大暑の候」は、二十四節気の「大暑」(7月23日頃)以降に使える表現です。
立秋(8月7日頃)の前日まで使えるため、7月下旬〜8月初旬の文書に適しています。
「今年の夏の暑さを強調したい」ときに使うと、相手への気遣いが自然に伝わります。
酷暑の候の注意点
「酷暑の候」は非常に激しい暑さを表す言葉です。
表現のインパクトが強いため、特に暑さが厳しい年や改まった文書には向いていますが、使いすぎると大げさに聞こえることも。
迷ったら「盛夏の候」や「大暑の候」を選べば間違いありません。
下旬のビジネス例文
ビジネスで使える結びの挨拶
7月の文書では「暑さ厳しき折、どうかご自愛ください」が結びの定番です。
書き出しで季節感を入れたら、結びでも同様に締めることで文書全体がまとまります。
なお「お体にご自愛ください」は意味が重複するため「どうかご自愛ください」が正しい使い方です。
実務では結びを省略してしまう方も多いですが、この一文があるだけで相手への気遣いが格段に伝わります。
書き出しと同様に、結びの言葉も季節感と相手への気遣いを込めると好印象になります。
「暑さが続く中」「ご自愛ください」などのフレーズを自然に組み合わせましょう。
取引先向けの結び
健康を気遣う結び
7月は熱中症や夏バテのリスクが高まる時期。
相手の体調を気遣う一文を添えると、ビジネス関係にも温かみが生まれます。
今後の関係につなげる結び
メール・手紙の例文
日常的な営業メールや問い合わせの返信には口語調が自然です。一方、正式な案内状・挨拶状・重要通知は漢語調で「拝啓〜敬具」の形式を使うと格式が整います。どちらを使うか迷ったら、相手との関係性と文書の重要度で判断しましょう。
〇〇を会社名・担当者名・件名に変えるだけで完成します。メール向け・案内状向け・お礼状向けに分けて掲載しています。
ビジネスメールの例文
メールでは漢語調・口語調どちらも使えますが、口語調の方が読みやすく自然な印象になることが多いです。
長すぎる時候の挨拶は本文を読みにくくするため、1〜2文にまとめましょう。
案内状・挨拶状の例文
案内状や挨拶状は手紙形式が基本です。
「拝啓〜敬具」の頭語・結語を必ず入れ、句読点を使わない書き方が正式なマナーです。
お礼状に使える例文
お礼状は、感謝の気持ちが主役です。
時候の挨拶は簡潔にまとめ、お礼の言葉を早めに伝える構成が喜ばれます。
7月の時候の挨拶で気をつけること
時期に合わない季語
7月に使うと不自然に感じられる表現があります。
送付時期をよく確認しましょう。
| 避けたい表現 | 理由 | 代わりに使える言葉 |
|---|---|---|
| 残暑の候 | 立秋(8月7日頃)以降の表現。7月に使うのは早い | 盛夏の候・大暑の候 |
| 新緑の候 | 5〜6月の表現。7月には季節感がずれる | 盛夏の候・小暑の候 |
| 初夏の候 | 6月頃の表現。7月中旬以降は不自然 | 炎暑の候・盛夏の候 |
| 梅雨の候 | 梅雨明け後に使うと矛盾する | 梅雨明けを確認してから別の表現を使用 |
| 向暑の候 | 「暑さに向かう」意味のため、盛夏期には不自然 | 盛夏の候・炎暑の候 |
硬すぎる表現に注意
メールで「謹啓〜謹白」を使うと、かえって堅苦しい印象になることがあります。
日常的なビジネスメールでは「拝啓〜敬具」か、頭語なしの口語調がバランスよく使えます。
重複しやすい言葉
時候の挨拶でよくある言葉の重複パターンです。
書いた後に必ず確認しましょう。
| 重複しやすいパターン | 改善例 |
|---|---|
| 「炎暑の候、毎日暑い日が続いておりますが」→ 暑さの表現が重なる | 「炎暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」 |
| 「ご清栄のこととお慶び申し上げます。ご発展のこととお慶び申し上げます」→ 同じ構文の繰り返し | 時候の挨拶は1文だけ。重ねて書かない |
| 「お体にお気をつけてご自愛ください」→「自愛」自体に体を大切にする意味がある | 「どうかご自愛ください」または「お体に気をつけてください」 |
やってしまいがちなNG例
「言葉の選択は合っているのに、組み合わせ方が不自然」というミスも多いです。以下のパターンは特に実務でよく見かけます。
7月 ビジネス時候の挨拶Q&A
まとめ|7月の時候の挨拶は時期で整える

7月のビジネス向け時候の挨拶は、上旬・中旬・下旬で使う季語を使い分けることが基本です。
迷ったときの判断基準を整理しておきましょう。
・上旬(7/7〜7/22頃):小暑の候が定番。梅雨明け後なら「梅雨明けの候」も可
・中旬(7/15前後〜):盛夏の候が使いやすい。中旬〜下旬を中心に対応
・下旬(7/23頃〜):大暑の候が最も時期に合った表現
・中旬〜下旬:炎暑の候は暑さを強調したい場面・重要文書に向く
・避けたい:残暑の候(8月以降)・向暑の候(中旬以降)・初夏の候(7月中旬以降)
時候の挨拶で最も大切なのは、正しい季語を選ぶことよりも、相手の状況や体調を気遣う姿勢そのものです。
「厳しい暑さの中、いかがお過ごしですか」という一言に込められた気遣いが、取引先との関係をより温かなものにします。
季語の正確さよりも、読んだ相手が「気にかけてもらえた」と感じるかどうかを大切にしてください。
書き出しに時候の挨拶を入れたら、結びにも「暑さ厳しき折、どうかご自愛ください」の一文を添えましょう。
書き出しと結びで季節感を揃えることで、文書全体に品格と温かみが生まれます。
上旬・中旬・下旬それぞれの例文をさらに詳しく確認したい方は、時候の挨拶 7月上旬・時候の挨拶 7月中旬・時候の挨拶 7月下旬でより多くの例文を紹介しています。
シーン別・相手別の文例も掲載していますので、あわせてご活用ください。
▶ 7月の時候挨拶の例文——7月の時候の挨拶をカジュアル含めて確認したい方はこちら
▶ 7月のカジュアルな挨拶——友人・知人へのカジュアルな挨拶例文はこちら
▶ 結婚式の挨拶状——結婚式の挨拶状の書き方・文例はこちら
本記事は二十四節気および一般的なビジネスマナーの慣習に基づいて整理しています。
時候の挨拶の使用時期には諸説あるため、実際の使用にあたっては送付先や状況に合わせてご判断ください。
