3月上旬の手紙やメールで、書き出しに迷っていませんか。
3月1日〜10日頃は、暦の上では春でも実際にはまだ寒さが残る時期です。
「早春の候」「浅春の候」などの漢語調、または「春の訪れを感じる頃となりました」などの口語調を使えば自然に仕上がります。
この記事では、3月上旬にそのまま使える書き出しと結びの例文を、ビジネス・プライベート別にまとめました。
・3月上旬に合う時候の挨拶の選び方
・漢語調(ビジネス向け)と口語調(やわらかい表現)の使い分け
・そのまま使えるビジネス・私用の書き出し例文
・3月上旬にぴったりの結び文
・上旬と中旬の境目と注意点
この記事の目次
3月上旬の時候の挨拶はまだ寒さを意識する
3月に入ると「春」というイメージが先行しがちですが、上旬はまだ寒い日が続くことが多い時期です。
時候の挨拶も、その季節感に合った言葉を選ぶことが大切です。
3月上旬に合う季節感とは
3月1日〜10日頃は、梅が咲き始め春の兆しを感じつつも、朝晩はまだ冷え込む日が続きます。
「春の始まり」と「残寒」が共存する時期です。
時候の挨拶では、この「まだ寒いが春の気配がある」というニュアンスを表現するのが自然です。
・朝晩はまだ寒い。「春本番」という表現は早すぎる
・梅の花が咲く頃。桜はまだ先
・「早春」「浅春」「春寒」など、春と寒さを合わせた言葉が合う
・「春爛漫」「春たけなわ」などは3月下旬〜4月向けの表現
上旬と中旬の境目はどこか
上旬(1日〜10日)と中旬(11日〜20日)では使える表現が少し変わります。
境目として意識したいのが「啓蟄(けいちつ)」です。
啓蟄は例年3月5日〜6日頃にあたる節気で、この前後から「啓蟄の候」が使えるようになります。
ただし、上旬全体でも「早春の候」「浅春の候」は問題なく使えます。
| 時期 | 目安の日付 | 使える時候の挨拶 | 季節感 |
|---|---|---|---|
| 上旬前半 | 3月1日〜5日頃 | 早春の候、浅春の候、春寒の候 | まだ寒さが続く、春の兆し |
| 上旬後半 | 3月6日〜10日頃 | 早春の候、啓蟄の候、弥生の候 | 啓蟄を過ぎ、春の気配が増す |
| 中旬 | 3月11日〜20日 | 春暖の候、仲春の候、陽春の候 | 日差しが暖かくなる |
2月や4月の表現と混同しないコツ
3月上旬で特に注意したいのが、隣接する月の表現との混同です。
| NG例 | 問題点 | 3月上旬の正しい表現 |
|---|---|---|
| 「余寒の候」 | 立春以降の2月に使う表現 | →「早春の候」「浅春の候」へ |
| 「如月の候」 | 如月は2月の旧暦名 | →3月は「弥生の候」 |
| 「桜花の候」 | 開花前の地域がほとんど | →3月下旬〜4月向けの表現 |
| 「春爛漫の候」 | 春盛りの表現。上旬には早い | →「早春の候」「春寒の候」へ |
3月上旬に使える漢語調の時候の挨拶
「〇〇の候」という形式が漢語調です。
ビジネス文書・送付状・改まった手紙に向いています。
読み方がわからない場合もあるので、主なものをまとめました。
早春の候の意味と使い方
「早春(そうしゅん)の候」は3月上旬を代表する最も汎用的な表現です。
「春がまだ早い頃」を意味し、ビジネス・プライベートを問わず幅広く使えます。
3月1日から使い始めても問題なく、中旬に入っても違和感がありません。
浅春の候の意味と使い方
「浅春(せんしゅん)の候」は「春がまだ浅い頃」を表す表現です。
早春の候と意味は近いですが「浅春」はやや文学的な印象があり、改まった手紙や礼状に向いています。
3月1日〜10日頃が最も使いやすい時期です。
啓蟄の候と春寒の候の違いと使い方
「啓蟄(けいちつ)の候」は二十四節気のひとつで、例年3月5日〜6日頃から春分(3月20日頃)の前日まで使える表現です。
上旬後半から中旬にかけて自然に使えます。
「春寒(しゅんかん)の候」は「春でもまだ寒い」という意味で、上旬全体に使えます。
・早春の候(そうしゅん)…最も汎用的。上旬全体で使える
・浅春の候(せんしゅん)…やや格式高め。改まった文書に
・春寒の候(しゅんかん)…春でもまだ寒い。上旬全体
・弥生の候(やよい)…3月を表す言葉。やや古風な印象
・啓蟄の候(けいちつ)…例年3月5日頃〜春分前日まで
3月上旬に使える口語調の時候の挨拶

口語調は「候」を使わず、季節を自然な言葉で表現するスタイルです。
日常的なビジネスメールや、友人・知人への手紙に向いています。
やわらかい書き出し例文
口語調は「〇〇な季節となりました」「〇〇の頃となりましたが」という形が基本です。
難しい漢字を使わないので、相手を選ばず使いやすいのが特徴です。
親しい相手に使いやすい表現
友人や家族、気心の知れた取引先へのメールでは、よりくだけた口語調が自然です。
季節の話題から入ると、読み手に親しみを感じさせます。
季節感が伝わる一文の作り方
口語調の書き出しは「季節の描写+相手への気遣い」の構成が基本です。
難しく考えず、今の天候や景色を一言添えるだけで、季節感のある書き出しになります。
① 季節の描写:「春の気配が感じられる頃となりました」「梅の花が咲き始めました」
② 相手への気遣い:「いかがお過ごしでしょうか」「お変わりなくお過ごしのことと存じます」
①+②を組み合わせるだけで自然な書き出しになります
3月上旬の時候の挨拶の例文【ビジネス】
ビジネス文書では、漢語調と「拝啓〜敬具」のセットが基本です。
ただし、日常的なメールでは頭語を省いても問題ありません。
手紙・送付状で使える例文
正式な書面(送付状・案内状・礼状)では、頭語「拝啓」から始め、時候の挨拶、相手への繁栄の言葉、日頃の感謝の順に続けるのが基本の流れです。
メールで使える例文
ビジネスメールでは、漢語調のまま頭語を省くか、口語調にするかを相手との関係で選びましょう。
どちらも一行目に挨拶を入れると丁寧な印象になります。
3月上旬の時候の挨拶の例文【私用】
プライベートの手紙では、漢語調と口語調のどちらを使っても構いません。
相手との関係性に合わせて、自然に感じる表現を選びましょう。
友人へ送る例文
友人への手紙では、難しい言い回しより気持ちが伝わる言葉を優先しましょう。
口語調でさらりと書き出すのが自然です。
目上の人へ送る例文
目上の方(恩師・上司・先輩など)への手紙は、少し格式を持たせた表現が好まれます。
漢語調または丁寧な口語調を選びましょう。
3月上旬の結びの挨拶文例
書き出しとあわせて、結び文にも季節の気遣いを添えると、手紙・メールの印象が丁寧になります。
3月上旬はまだ寒暖の差がある時期なので、体調への気遣いを入れると自然です。
体調を気遣う結び
3月上旬はまだ季節の変わり目。「ご自愛ください」という一言を添えるだけで、相手への気遣いが伝わります。
年度末を意識した結び
3月上旬は年度末が近い時期でもあります。
ビジネス文書では、年度への感謝や新年度へのご挨拶を添えると、より丁寧な印象を与えます。
今後のお願いで締める結び
書き出しと結びのセット例
書き出しと結びを合わせて確認したい方のために、セット例をまとめました。
【結び】まだ寒暖の差がございますので、くれぐれもご自愛くださいませ。敬具
【結び】季節の変わり目ですので、どうかお体に気をつけてお過ごしください。
3月上旬の時候の挨拶で、よくある質問
3月上旬の時候の挨拶で迷わないコツまとめ

3月上旬の時候の挨拶は「まだ寒さが残る春の始まり」というニュアンスを意識して選ぶことがポイントです。
【漢語調の定番】早春の候・浅春の候・春寒の候・弥生の候
【上旬後半なら】啓蟄の候(例年3月5日頃〜)
【口語調の定番】「春めいてまいりましたが」「春の気配が感じられる季節になりました」
【送付状・改まった書面】漢語調+「拝啓・敬具」セット
【日常メール・親しい方】口語調でシンプルに
【結び文】「寒暖の差がございますので、くれぐれもご自愛ください」が3月上旬らしい
3月の時候の挨拶を時期別にまとめて確認したい方は、次の記事も参考になります。
