2月下旬の手紙やメール、「梅花の候でいいのか」「三寒四温はまだ早い?」と迷っていませんか。
漢語調・口語調・おたより向けまで「2月下旬の時候の挨拶」に使える表現をすべて一覧にまとめました。
ビジネス・おたより・送付状のテンプレもそのまま使えます。
2月下旬の時候の挨拶【結論と一覧】
2月下旬の時候の挨拶で迷ったときは、5つから選んでください。どれも2月下旬に自然に使える定番表現です。
| 表現 | 読み方 | ニュアンス | 向いている媒体 |
|---|
| 向春の候 | こうしゅんのこう | 春に向かう頃 | 手紙・メール・幅広く使える |
| 梅花の候 | ばいかのこう | 梅の花が咲く頃 | 手紙・挨拶状(温暖地向け) |
| 三寒四温の候 | さんかんしおんのこう | 寒暖を繰り返しながら春へ | 手紙・メール・おたより |
| 春隣の候 | はるとなりのこう | 春がすぐそこまで来ている | 手紙・やわらかい印象を出したいとき |
| 余寒の候 | よかんのこう | 立春後に残る寒さ | 手紙・まだ寒さを伝えたいとき |
✅ 迷ったらこれを使う 地域や相手を問わず使いやすいのは「向春の候」と「三寒四温の候」です。
相手の地域が温暖なら「梅花の候」を加えると季節感が出ます。
メール・おたよりには口語調「三寒四温の折、寒暖を繰り返しながら春へと向かっております」がそのまま使えます。
2月上旬・中旬との違い
2月は時期によって使える言葉がはっきり変わります。上旬・中旬・下旬の3列で整理しました。
| 時期 | 気候の特徴 | 漢語調(〜の候) | 口語調のキーワード |
|---|
上旬 (〜2/10) | 一年で最も寒い 節分(2/3)・立春前 | 厳寒の候 寒冷の候 | 寒さが厳しい 節分を前に 立春を前に |
中旬 (2/11〜20) | 立春(2/4)後 暦は春、体感は冬 | 余寒の候 春寒の候 残寒の候 | 立春とはいえ 暦の上では春ですが 余寒なお厳しき折 |
下旬 (2/21〜末) | 雨水(2/19頃)後 梅が咲き始める | 向春の候 梅花の候 三寒四温の候 春隣の候 | 春の気配 三寒四温 梅の花がほころぶ 春の足音 |
📌 上旬・中旬の表現を下旬に使うとどうなる? 「厳寒の候」を下旬に使う:梅が咲き始める時期に「一年で最も寒い」という表現は季節感がずれます。
「初春の候」を2月に使う:1月の表現なので2月に使うと時期が合いません。
「春暖の候」を2月下旬に使う:3月の表現なので先取りしすぎです。
2月下旬の時候の挨拶で迷う理由

「どの表現を使えばいいか分からない」という迷いには、下旬ならではの理由があります。
春と冬の二面性がある時期
2月19日頃に「雨水(うすい)」という節気を迎えます。雪が雨に変わり始め、雪解けが進む頃とされています。梅の花が咲き始める地域も出てきます。一方で、寒い日はまだ続きます。「春の表現を使っていいのか、まだ冬の言葉の方が無難か」という迷いが生じるのはこのためです。
地域差が大きい
「梅花の候」は2月下旬に使える表現ですが、北海道や東北では梅がまだ咲いていないことがほとんどです。相手の地域が分からない場合は「三寒四温の候」「向春の候」を使う方が安全です。
年度末の意識が重なる
2月下旬は3月に向けて年度末の締めくくりが近づく時期でもあります。「今年度も残りわずかとなりました」という一言を書き出しや結びに添えると、この時期らしい挨拶になります。
2月下旬に使える時候の挨拶一覧(例文つき)
漢語調(ビジネス・改まった手紙)
「〜の候」の形式は、手紙や挨拶状など改まった文書向けです。「拝啓〜敬具」の頭語・結語とセットで使いましょう。
向春の候
拝啓 向春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
梅花の候
拝啓 梅花の候、皆さまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。平素より大変お世話になっております。
三寒四温の候
拝啓 三寒四温の候、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。
春隣の候
拝啓 春隣の候、皆さまには益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
余寒の候(寒さ残る場合)
拝啓 余寒の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
雨水の候
拝啓 雨水の候、皆さまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。
口語調(メール・やわらかい表現)
メールには「〜の候」を使わず、口語調に変換します。「ですます調」にするだけで読みやすく、相手に温かみが伝わります。
春の足音
いつもお世話になっております。寒さもようやくゆるみ始め、春の足音が聞こえてくるころとなりましたが、皆さまにはお変わりなくお過ごしでしょうか。
三寒四温
いつもお世話になっております。三寒四温の折、寒暖を繰り返しながら春へと向かっておりますが、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。
梅を絡めて
いつもお世話になっております。梅の花がほころぶ季節となりましたが、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
日差しの変化
いつもお世話になっております。日ごとに日差しが柔らかくなり、春の近さを感じるころとなりましたが、皆さまにはお変わりございませんか。
年度末を絡めて
いつもお世話になっております。今年度も残りわずかとなりましたが、皆さまにはお変わりなくお過ごしでしょうか。
まだ寒さが残る場合
いつもお世話になっております。三寒四温とはいえ、まだ寒さの残る日が続いておりますが、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。
おたより向け表現
学校・保育園・デイサービスのおたよりには、漢語調より口語調が読みやすいです。子どもや利用者の様子を一言添えると、より温かみのある文章になります。
保育園・学校向け
三寒四温の季節を迎え、少しずつ春の気配が漂い始めました。梅のつぼみもほころび始め、子どもたちも春の訪れを感じているようです。
年度末を絡めたおたより
梅の花がほころぶ季節となりました。今年度も残りひと月あまり。子どもたちの成長をあらためて感じる毎日です。
デイサービス向け
寒さの中にも春の気配が感じられるころとなりました。日差しが少しずつ柔らかくなり、春の訪れが待ち遠しい季節です。皆さまお変わりなくお過ごしでしょうか。
地域を問わず使える一文
暖かい日と寒い日が交互にやってくる時季となりました。体調管理が難しい頃ですが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか。
やわらかい表現まとめ
「丁寧だけど堅すぎない」表現を求める方向けです。目上の相手にも使えながら、温かみのある印象を残せます。
やわらか① 春の気配
春の気配がひたひたと近づいてくるころとなりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。
やわらか② 梅の便り
梅の便りが届くころとなりましたが、皆さまにはいかがお過ごしでしょうか。
やわらか③ 春隣
春がすぐそこまで来ているような、そんな日差しを感じるころとなりました。お元気でお過ごしでしょうか。
やわらか④ 雪解け
雪解けの便りが聞かれるころとなりましたが、皆さまにはお変わりございませんか。
ビジネスで使える書き出し例文
取引先向け
取引先への手紙とメール、それぞれに適した形式で用意しました。
手紙① 格式重視
拝啓 向春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。さて、このたびは〜の件にてご連絡いたします。
手紙② 梅花の候
拝啓 梅花の候、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
メール① 標準形
いつもお世話になっております。春の気配が感じられるころとなりましたが、皆さまにはお変わりなくお過ごしでしょうか。さて、〜の件でご連絡いたしました。
メール② 年度末を絡めて
いつもお世話になっております。今年度も残りわずかとなりましたが、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
社内向け
全社メール
お疲れさまです。三寒四温の季節となりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。年度末に向けて忙しい時期ですが、引き続きよろしくお願いいたします。
朝礼・スピーチ
おはようございます。梅の花がほころぶ季節となりました。春の訪れを感じながら、今月も締めくくっていきましょう。
親しい相手向け
やわらかいメール
寒暖差の続く時季ですね。お元気でお過ごしでしょうか。春の気配も感じられるようになり、少し気分が明るくなりますね。
久しぶりの連絡
ご無沙汰しています。梅がほころぶ季節となりましたね。お変わりありませんか。
結びの挨拶で差がつく
体調への配慮で締める
2月下旬は寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期です。「ご自愛ください」の一言を添えると相手への気遣いが自然に伝わります。
結び① フォーマル
三寒四温の折、くれぐれもご自愛くださいませ。敬具
結び② やわらかめ
寒暖の差が続く時季ですので、どうぞご自愛のうえお過ごしくださいませ。
結び③ 春を絡めて
春の訪れが近づいてまいりました。皆さまどうぞご自愛ください。
結び④ おたより向け
寒暖差の大きい時期が続きます。ご家族皆さまどうぞご自愛ください。
発展祈念で締める
法人・取引先宛ての手紙では「発展祈念」の結びが格式に合います。
結び⑤ 標準
貴社のますますのご発展と皆さまのご健勝をお祈り申し上げます。敬具
結び⑥ 年度末を絡めて
今年度の締めくくりにあたり、貴社のご発展と皆さまのご活躍をお祈り申し上げます。敬具
結び⑦ 自愛と発展の組み合わせ
春の訪れに向けて、皆さまのご健勝と貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。敬具
結び⑧ やわらかめ
春の訪れとともに、皆さまにとってよい季節となりますことをお祈りしております。
お願いで締める
依頼や継続のお願いを結びに入れる場合は、気遣いの一言とセットにすると押しつけがましくなりません。
結び⑨ 継続のお願い
寒暖差の続く折、どうぞご自愛ください。引き続きよろしくお願い申し上げます。
結び⑩ ご検討のお願い
ご多忙のことと存じますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。末筆ながら、皆さまのご健勝をお祈り申し上げます。
用途別テンプレ(コピペ可)
◯◯の部分を差し替えるだけで使えます。
請求書・送付状
送付状の時候の挨拶は1〜2行に収めるのがポイントです。本題(同封物の案内)をすぐ後に続けましょう。
請求書送付状テンプレ
拝啓 向春の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 さて、◯◯年◯月分の請求書をお送りいたします。 ご査収のほど、よろしくお願いいたします。 ご不明な点がございましたら、お気軽にお申しつけください。 末筆ながら、寒暖の差が続く折、くれぐれもご自愛くださいませ。 敬具
異動・退職のあいさつ
感謝を中心に据えた挨拶状です。時候の挨拶は短めにして、感謝と今後のご縁をつなぐ言葉を丁寧にまとめます。
退職挨拶状テンプレ
拝啓 梅花の候、皆さまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。 さて、私こと◯月◯日をもちまして◯◯株式会社を退職いたしました。 在職中は格別のご厚情を賜り、心より御礼申し上げます。 皆さまのご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。 略儀ながら書中にてご挨拶申し上げます。 敬具
お礼状
お礼状は感謝の気持ちが主役です。時候の挨拶はひとこと添える程度にして、感謝の言葉を丁寧に書きましょう。
お礼状テンプレ
拝啓 春隣の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 先日は◯◯の件にてご対応いただきまして、誠にありがとうございました。 おかげさまで◯◯することができ、大変助かりました。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 末筆ながら、寒暖の差が続く折、くれぐれもご自愛くださいませ。 敬具
よくある質問
「三寒四温」は2月下旬に使えますか?
使えます。本来は3月頃の言葉とされることもありますが、2月下旬の寒暖差を表す言葉として広く使われています。地域を問わず共感されやすく、メール・おたより・手紙とどの媒体にも使いやすい表現です。
「梅花の候」は寒冷地の相手にも使えますか?
北海道や東北など寒冷地では、2月下旬でもまだ梅が咲いていないことがほとんどです。相手の地域が寒冷地の場合は「向春の候」や「三寒四温の候」を使う方が無難です。相手の地域が不明な場合も同様です。
「余寒の候」は2月下旬でもまだ使えますか?
使えます。「余寒」は立春後に残る寒さを指すため、寒さが続いている間は下旬でも自然に使えます。ただし春の気配が感じられる下旬では「向春の候」「三寒四温の候」の方がより季節感に合います。
2月下旬に「春暖の候」は使えますか?
使わない方が無難です。「春暖の候」は3月に使う表現です。2月下旬に使うと季節を先取りしすぎる印象になります。2月下旬は「向春の候」(春に向かう頃)にとどめておくのが適切です。
おたよりに「向春の候」は堅すぎますか?
おたよりには漢語調より口語調の方が読みやすいです。「三寒四温の季節を迎え、少しずつ春の気配が漂い始めました」「梅のつぼみもほころぶころとなりました」など、やわらかい言葉に変えることをおすすめします。
「雨水の候」はどのタイミングで使いますか?
2月19日頃の節気「雨水」以降から使える表現です。この頃から雪が雨に変わり始め、雪解けが進む時期とされています。2月19日より前に使うと節気と合わなくなるので注意してください。
「向春の候」と「春隣の候」はどう違いますか?
「向春の候」は春に向かっている頃、「春隣の候」は春がすぐそこまで来ているというニュアンスです。どちらも2月下旬に使えますが、「春隣」の方がより詩的でやわらかい印象を与えます。格式を重視するなら「向春の候」、温かみを出したいなら「春隣の候」が向いています。
2月前半の時候の挨拶や全体の流れを整理したい方は「2月上旬の時候の挨拶」「2月中旬の時候の挨拶」「2月の時候の挨拶まとめ」も参考にしてください。季節の移り変わりを一度に確認できます。
まとめ|2月下旬の時候の挨拶は「春の気配+寒さの名残」
2月下旬の時候の挨拶は、「春の気配」と「寒さの名残」をどちらも意識して選ぶことが大切です。
📌 選び方の3原則 ① 手紙・挨拶状には漢語調(向春の候・梅花の候・三寒四温の候)
② メール・おたよりには口語調(春の足音・三寒四温・梅の花がほころぶ頃)
③ 相手の地域が不明・寒冷地なら「三寒四温の候」か「向春の候」を選ぶ
| 表現 | おすすめ媒体 | 地域差 |
|---|
| 向春の候 | 手紙・メール | 地域を問わず使いやすい |
| 梅花の候 | 手紙・挨拶状 | 温暖地向け・寒冷地は注意 |
| 三寒四温の候 | 手紙・メール・おたより | 地域を問わず使いやすい |
| 春隣の候 | 手紙・やわらかい文書 | 詩的でやわらかい印象 |
| 余寒の候 | 手紙(寒さが続く場合) | 地域を問わず使いやすい |
以上です。