- 「『こんなうるさい添乗員がいました』という体験談が知りたい」
- 「添乗員がうるさいほど案内する理由はなんだろう?」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
この記事でわかること
- うるさい添乗員の3つの具体例
- 添乗員がうるさいほど案内する3つのこと
本記事の信頼性
- 経歴:新卒で旅行社に入社し、手配・営業・添乗19年8ヶ月
- 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
本記事を書いている私の添乗経験は、国内・海外問わず計100本ほど。
おもに社員旅行・視察旅行の添乗をしてきました。
うるさい添乗員はいるものです。
たいていの場合、そんな添乗員は何か勘違いしています。
本記事では、過去の添乗経験からうるさい添乗員について解説します。
この記事を読むことで、うるさい添乗員の特徴がわかります。
記事後半では、うるさいほど案内する理由についても解説します。
Contents
【シャーラップ】うるさい添乗員の3つの具体例
うるさい添乗員の3つの具体例
- 自分の話ばかりする添乗員
- バスガイドより話す添乗員
- 時間厳守と連呼する添乗員
1.自分の話ばかりする添乗員
たとえば、以下のとおり。
- バス車内でマイクを持ったかと思えば、意気揚々と喋りまくる添乗員
- 「俺はガイド並みに話せるんだ」と言わんばかりのマシンガントーク
- お客さまの反応を無視したトーク内容、ほとんどは自慢話かつ自分語り
うちの会社にはいませんが、過去に一緒に仕事をした添乗員がこんな感じでした。
正直なところ、「うるさい」だけです。
「消えてなくなれ」
「はじけてまざれ」
「マダンテ&メテオ」
そんな言葉が思い浮かびます。
思い浮かぶだけです。
直接言う勇気はありません。
添乗員付きツアーで、こんな添乗員にあたってしまったらどうする?
解決策は3つです。
- 直接本人に伝える
- アンケートに書く
- 旅行会社にクレームをあげる
傷つけずに本人に伝えるのは難しいです。
やんわりとそれとなく諭す感じが理想ですが、うまくいくものではありません。
直接伝えるより、ガイドさん・ドライバーさん経由がいいかもしれませんね。
あるいは「ちょっと車内では眠りたいので、この区間だけはガイディングを控えてもらえると嬉しいです」と伝えてみるなど。
他のお客さまとの兼ね合いもあるので微妙です。
「全員で眠る」などもありですね。
アンケートやクレームは最後の手段なので、いったん改善策を試してみてからが良いです。
2.バスガイドより話す添乗員
添乗員はバスガイドの仕事を取ってはいけません。
バスガイドの意味がなくなります。
たとえば、添乗員がマイクを離さなかったらガイドさんはどう思うか。
「ラクができていい」と思うかもしれません。
「私の仕事がない」と思うかもしれません。
「他のお客さまにどう思われるか不安」と思うかもしれません。
無難なのは仕事の線引きです。
「逆の立場だったらどう思うか」を考えればわかる
ガイドさんが「旅程管理」をグイグイ進めていったら添乗員はどう思うか。
- 朝の挨拶をガイドさんから始める
- 帰りの挨拶をガイドさんから始める
- 出発・集合時間をガイドさんが勝手に決める
添乗員は面白いわけがないのです。
ゆえに添乗員はガイドさんの「車内での案内」の仕事を取らないことです。
「うるさい」から「うざい」に変わってしまいます。
3.時間厳守と連呼する添乗員
添乗初期のころの私です。
観光地のたびに「時間厳守でお願いします」と言っていました。
お客さまはそんなことを言われなくてもわかっています。
とはいえ時間を守らないといけない場面もあります。
- 次のショーなど開始時間が決まっている
- 列車や飛行機、船などの乗り物に乗るとき
上記のとおり。
- 開始時間に間に合わなければ、旅程管理の義務から外れます
- 時間を守らなければ乗り物に乗れず、大変なことになります
旅程管理は時間管理です。
ただあまりに毎回続くと窮屈な思いをするのはお客さま。
適度に状況を見つつ、スパイス程度に散りばめるのが吉ですよね。
添乗員がうるさいほど案内する3つのこと
添乗員がうるさいほど案内する3つこと
- パスポート
- 集合時間・場所
- 貴重品の管理
大事なので、うるさいほど案内するのです。
1.パスポート
「1番大事なのはお客さまの命。2番目に大切なものはパスポート」
添乗員の決まり文句です。
「命の次に大切なもの」と言うこともあります。
なぜ、そこまでパスポートが大事なのか?
パスポートをなくしたり、盗まれたりすると、下記になるからです。
- 飛行機に乗れない
- 再発行手続きなど面倒
- お客さまが旅行を楽しめない
パスポートがないと飛行機に乗れません。
再発行には1週間〜10日間の時間がかかります。
時間がない場合は、パスポートの再発行ではなく「帰国のための渡航書」の発行が良いです。
「帰国のための渡航書」は、仮パスポートのようなもの。
早ければ当日発行してもらえ、帰国できます。
パスポートの再発行または帰国のための渡航書の発行、どちらにせよ手続きに必要な書類を準備します。
詳しくは「海外でパスポートをなくした場合の対処法【日本国内で紛失した場合】」で解説していますが、添乗員にはひと仕事なのです。
お客さまも以降の旅行を楽しみにくくなります。
- ちゃんと発行されるか、という心配
- まわりに迷惑をかけた、という自責
お客さまをかわいそうな気持ちにさせないためにも、添乗員はうるさくなるのです。
2.集合時間・場所
お客さまからの多い質問の1つに「集合時間」があります。
「集合時間は何時でしたっけ?」と聞かれるのは良いです。
教えたお客さまはちゃんと集合時間に来てくれるからです。
問題なのは集合時間を勘違いしているお客さま
勘違いしたお客さまの行動パターンは、以下のとおり。
- A:周りのお客さまが集合し始めるので、勘違いに気づく
- B:集合時間を早めに勘違いしてしまい、早めに集合する
- C:集合時間を遅めに勘違いしてしまい、集合時間に現れない
A、Bは問題にはなりません。
問題はCです。
お客さまが現れない限り、出発できないからです。
たとえば、集合時間を1時間勘違いしていたら最悪です。
添乗員は以下の行動手順をとらなければならないからです。
- 周辺を探す
- お客さまの携帯がわかれば連絡する
- 携帯がわからなければ放送を流す(観光地などの場合)
- 待たせているお客さまに状況を説明してお詫びする
- 次の立ち寄り先に遅れる旨を連絡する
- 主催旅行会社に報告、相談をする
- 場合により添乗員は残り、ガイド・ドライバーに託して先に行ってもらう
- 観光地などの場合は案内所に事情を説明し、見つかったら添乗員に連絡してもらうようにお願いする
- 次の立ち寄り先に、添乗員なしで向かっている旨を連絡してフォローをお願いする
- 添乗員はある程度のところで見切りをつけ、タクシーで本体を追いかける(車中では必要箇所へ連絡をする)
上記の行動が必要になるのです。
なおこの場合も待ち時間は「30分が限度」と思われます。
集合場所の勘違いも考えられます。
ゆえに添乗員は集合時間・場所の案内にはうるさくなるのです。
3.貴重品の管理
貴重品の管理も、うるさいくらい徹底します。
貴重品をなくしたり、盗まれたりすると、お客さまが悲しむからです。
もっといえば添乗員の仕事が増えるから。
具体例は以下のとおり。
- 財布をなくす、盗まれる
- スーツケースの貴重品が被害
海外では盗難はよくあることです。
そのため出発前に添乗員は「貴重品の管理」について、口酸っぱく案内するはず。
実際にあった事例は以下のとおり。
- スーツケースに高価な時計を入れておいて盗まれる
- スーツケースにノートパソコンを入れておいて破損
- 大浴場に現金を持ち込み、お風呂から出てたらない
「スーツケースには貴重品は入れないでください」と案内しても、入れるお客さまはいるのです。
その気持ちは「自分だけは大丈夫だろう」です。
盗難にあえば、警察に届け出が必要かもしれません。
破損や紛失で、保険加入の状況を確認しなければなりません。
添乗員の仕事は増えます。
お客さまの悲しみも増えます。
貴重品に注意するだけで、スムーズで安全な旅行ができるのです。
貴重品の管理は徹底したほうがいいのです。
安全を徹底する理由も、同じです。
まとめ:うるさい添乗員から学ぼう
添乗員の方は「うるさい添乗員」を反面教師にしましょう。
- 自分の話ばかりしない
- バスガイドより話さない
- 時間厳守と連呼しない
旅行者の方は「うるさい添乗員」がうるさいほど案内する理由を知り、気をつけましょう。
- パスポートの管理
- 集合時間・場所の理解
- 貴重品の管理
うるさい添乗員は快適な旅行にするには、どうすればいいのか教えてくれるのです。
以上です。
P.S. うるさいだけじゃないのです。
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