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海外添乗員のイタリア8日間の実体験『ツアーコンダクターになろう』

2020年2月3日

海外添乗員のイタリア8日間の実体験『ツアーコンダクターになろう』
  • 海外添乗員の実体験を知りたい

この記事はそんな方へ向けて書いています。

 本記事から得られること

  • 添乗の細かい業務
  • やりがいを生む楽しさ
  • お客さまとの交流の様子
  • 長いキャリアで得た仕事の秘訣

海外添乗員を目指す人の教科書です。

 本記事の信頼性

  • 経歴:新卒で旅行社に入社し19年8ヶ月、出張手配×法人営業×添乗
  • 保有資格:総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
  • 添乗経験:国内・海外計100本ほどで、一般団体・教育旅行・視察旅行

本記事では「ツアーコンダクターになろう」から海外添乗員の実体験(イタリア8日間)を解説します。
この記事を読むことで、海外添乗員の実体験をまとめたレポートがわかります。

なお海外添乗マニュアルについては「海外添乗マニュアル完全まとめ【出発前から帰国までの5つの流れ】」にまとめています。

海外添乗員のイタリア8日間の実体験『ツアーコンダクターになろう』

海外添乗員のイタリア8日間の実体験『ツアーコンダクターになろう』

 日程表「イタリア8日間」

日時内容
1日目AZ便 関西11:00→イタリア・ミラノ17:10 ホテル着
2日目ミラノ観光〜ベローナ観光〜ベネツィア泊
3日目ベネツィア観光〜フィレンツェ泊
4日目フィレンツェ観光〜ピサ観光〜フィレンツェ連泊
5日目アッシジ観光〜ローマ観光〜ローマ泊
6日目自由行動。ローマ泊
7日目帰国。ローマ〜ミラノ乗り継ぎ〜関西空港
8日目関西空港着

ツアーは「募集型企画旅行」です。

担当ツアー決定

  • 出発約1ヶ月前にアサイナーから担当ツアーが伝えられる
  • 事前のレクチャーを設けてくれる場合あり(ヨーロッパ方面はESGの場合あり)

初めての国はレクチャーを受けたほうが良いです。
知識や擬似体験が増えると、気持ちの余裕が違うからです。

私は旅行会社の社員なので受注型企画旅行がほとんどでしたが、添乗が決まると実際に行った先輩社員の話を聞くようにしました。

実体験は説得力です。

初めての国でも、お客さまに良い印象を与えられます。

勉強と資料づくり

  • 資料づくり:図書館やインターネットで情報収集、添乗レポートも参照
  • 手配内容、ホテルやエアー、レストラン、ガイド名などは、出発2〜3日前にわかる

 添乗員が事前に勉強すべきこと

  • ツアーパンフレットの内容
  • 現地の歴史・地理・政治・文化・人口・人種
  • 生活習慣・食事・お土産・服装・気温・時差・通貨・飲み水
  • 観光コースの自然・美術・建築
  • スリ・盗難・事故発生の危険や対日感情
  • 出入国手続きの実際
  • フライトや空港の情報
  • 現地の祝日と観光地の休みの日や時間の確認
  • 免税の仕方
  • ブランド店やデパート、有名レストランの場所
  • 訪れる国の料理(イタリアならパスタの歴史、名物料理、チーズ、ワインの話など)

添乗レポートも参考にします。

 添乗レポートを共有するメリット

  • 実体験が次に行く人に役立つ
  • 添乗に行った本人の復習になる
  • モデルコースを作成しやすくなる
  • 不明点は誰に聞けばいいかが分かる

添乗後に添乗レポートを作成するのは大変です。
添乗中に気づきをメモしておくことが大事です。

主催旅行会社でツアーの打ち合わせポイント6つ

  1. 最終旅程表
  2. バウチャーとチケット
  3. ホテル
  4. 携行金
  5. 渡航手続き
  6. 出発当日の手順

地図での確認は必須です。

注意ポイント

イタリアでは観光バスは決められた場所でしか乗降できません。
ガイドなしでレストランにお客さまをご案内するとき、お店の場所を把握していないと迷子です。

お客さまへの電話で心がけることは4つです。

  • 集合場所、時間を伝える
  • 現地の気候や服装、持ち物の案内
  • 遠方からのお客さまには間に合うかどうか、乗り継ぎ便などの確認
  • 質問の有無

他にも想定される質問(両替場所、ホテルの客室設備など)に回答できるよう準備します。

第1日:出発当日。関西空港集合

 受付開始前の業務

  • 航空券の引き取り、確認
  • ツアーバッジ、海外旅行傷害保険証、タッグの予備などの確認
  • シートアサイン
  • フライトの出発時間や搭乗ゲートの確認
  • 現地通貨のレート確認

服装や言葉遣いには注意します。

 受付業務の流れ

  1. 挨拶
  2. パスポートと名簿に記載されている内容を確認
  3. 空港で集金や返金がある場合は行う
  4. 再集合場所と時間の案内(集合時間より20分後が理想)
  5. 再集合までの時間を利用し、タッグのついたスーツケースなどを航空会社に預けてもらう

集合時間の30分前に来るお客さまもいますので、30分前からスタンバイするのがベストです。

センダーはお客さまのスーツケースに旅行会社名が明記されたタッグをつけます。
中に貴重品が含まれていないか確認し、数を数えます。

 再集合時の案内事項

  • 挨拶と人数確認
  • パスポートの重要性
  • 現地の治安、貴重品の管理
  • 傘(不安定な気候のとき)
  • 両替
  • オプショナルツアーの参加の有無
  • フライトの出発時間、到着時間、搭乗ゲート、機内の説明、時差
  • 出入国カード
  • 出国手続きの流れ
  • 現地に到着後の流れ

添乗員はお客さまより先に飛行機から降りたほうが良いです。
先に降りることで、出口でお客さまの目印になり、先導できるからです。

 入国時の流れ

  1. 人数確認
  2. 忘れ物確認
  3. 必要書類の案内をして、入国審査に向かう
  4. ターンテーブルで荷物を引き取り、税関を通過
  5. 出口でガイドとミートし、両替の案内

 空港出発後、車中で案内する内容

  1. 忘れ物の確認
  2. アシスタントとドライバーの紹介
  3. 時計を現地時間に合わせてもらう
  4. 現地通貨と日本円換算レート
  5. 食事時の飲み物が各自負担であるかどうか
  6. 朝食のスタイルについて
  7. チップの案内
  8. 郵便ハガキの切手代と購入場所や書き方
  9. 飲み水
  10. 電圧
  11. 貴重品の管理と治安

 ホテルチェックイン業務

  • 必要書類の提出
  • ホテル側のルーミングリストの確認
  • バスタブ付またはシャワーのみか。ダブルルームはないか
  • トリプルの部屋にエキストラベッドが用意されているか
  • グループは同じ階の近い部屋になっているか
  • ホテル情報(ドアの開け方、電話のかけ方、金庫、ミニバー、有料テレビの使い方)
  • モーニングコールやバゲージダウン、出発時間、朝食時間を伝える

 お客さまへの案内の流れ

  1. 部屋番号と階数を伝える
  2. 添乗員の部屋番号と、部屋から部屋への電話のかけ方
  3. 国際電話のかけ方
  4. ドアの開け方、閉め方、オートロックかどうか
  5. 金庫の場所と使い方
  6. 有料テレビとミニバーの利用方法
  7. エレベーターの表示の説明
  8. ハガキをフロントが扱うかどうか
  9. 明日の案内(モーニングコール、バゲージダウン、朝食場所・時間、出発時間
  10. 入室後の部屋のチェック

第2日 ミラノ観光〜ベローナ観光〜ベネツィア泊

 チェックアウトのポイント

  • 各自フロントに鍵を返却し、精算
  • ポーターが集めてきたスーツケースを各自確認
  • 鍵がすべて返却されているか、支払いが残っていないかを確認
  • バスのトランクに詰め込まれた荷物の数と、車内人数確認

募集パンフレットはお客さまとの契約書

添乗員は募集パンフレットに掲載どおり、行程を進めなくてはいけません。
勝手に行程を変えることは許されないのです。
募集パンフレットは契約書のですので重要です。

 レストランでの業務

  • レストランの担当者に席の確認をする
  • 友達やグループの方が別々の席にならないよう配慮する
  • 飲み物の種類と案内
  • トイレと喫煙場所の案内
  • 出発予定時間と次のトイレ休憩の案内

イタリアでは、どのレストランもトイレの数が少なく、デザートの後や出発間際に全員がトイレに行くと、出発が遅れてしまいます。

事前に出発時間や次の見学先にガイドが待っていることを説明し、早めにトイレに行ってもらいます。

注意ポイント

迷子のお客さまがいれば時間のロスになり、他のお客さまにも迷惑がかかります。

行程も狂いますので、迷子になった場合の対応方を案内しておくのも大事です。

レストランでの飲み物の注文は大事です。

 個人精算の場合の支払い方法

  • 各自、飲み物と引き換えに支払う
  • 添乗員がまとめて支払う

各自、飲み物と引き換えで支払うのがラクです。

注文を取るときは各テーブルごとに、メモを置いて確認するのが早いです。

第3日:ベネツィア観光〜フィレンツェ観光

注意ポイント

お客さまがゴンドラに乗船している時間を利用して、レストランへ場所確認を兼ねた下見をするのが良いです。

基本的にはパンフレットどおりに行程を進めるのが1番ですが、さまざまな事情で難しいときもあります。
以下を検討すると良いです。

  • 観光の順番を入れ替える
  • 見学方法を変える
  • 見学日時を変える

臨機応変に対応してできるだけスムーズに時間のムダなく、行程を進められるよう心がけます。

第4日:フィレンツェ観光〜ピサ観光〜フィレンツェ連泊

 スリ対策

  • バッグは斜めがけ
  • バッグは必ず体の前にする
  • 冬はコートの下にバッグを隠す
  • バッグのファスナーやフタに手をそえる
  • バッグの開け口に鍵をつけ、簡単に開けられないようにする

買い物やホテル、レストランに入り、気が緩んだときは要注意です。

第5日:アッシジ観光〜ローマ観光〜ローマ泊

 自由行動時のお客さまからの質問

  • ブランド店の場所
  • 営業時間と閉店時間、休業日
  • おすすめレストラン
  • 美術館・博物館について
  • 移動手段
  • おすすめの観光場所

前日のバス車中でポイントを押さえて案内します。
情報を整理した紙を配るのも方法です。

実際に行った体験談も貴重です。

第6日:自由行動。ローマ泊

初めての街であれば、次回の添乗のために下見をしておきます。

  • 観光の所要時間
  • ショッピング
  • レストランの味、雰囲気

実際に経験して、引き出しを増やしておきます。
お客さまに説明する際に、説得力を持つからです。

第7日〜第8日:帰国。ローマ〜ミラノ乗り継ぎ〜関西空港

 日本の入国の流れ

  1. 入国審査
  2. ターンテーブルでスーツケース引き取り
  3. 税関通過
  4. 出口

添乗員の必要とされる能力は下記で解説しています。
» 添乗員として求められる7つの能力【いつもお客さまのことを考える】

まとめ:海外添乗員の実体験から添乗のイメージをつかもう

海外添乗員実体験イタリア8日間

実体験を読むことで添乗のイメージがつかめます。
体験談を聞くことで、自分の引き出しが増えます。

下記記事でも体験談を解説しています。

書籍から体験談の引き出しを増やすのもありです。

以上です。

P.S. 海外添乗員の実体験を学ぼう。 

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